【白銀の黒帝：20】魔大陸の貴族

3章：特訓編

約束の時期

修行が始まり4ヶ月半が経過したある日の事。
シリルさんが「デオ、魔武器作るぞ」といい、俺に魔鉱石を渡してきた。　俺が魔力制御をとって魔力を注ぐと黒紫の双剣だった。　シリルさんが「お！　双剣だ」といい、「その魔武器で、この森の魔物討伐するんだぞ」といい、俺は初のこの森の魔物討伐にいくのだった。

シリルさんは見ているだけで、魔物の討伐は俺にやらせる。
使用した魔術、討伐についてアドバイスはしてくれて、骨折すれば回復はさせてくれる。
俺が魔力不足になると、討伐がおわる。　夕食後は、反省という模擬戦で、身体に仕込ませる感じである。

俺は、興味がある事に関しては、勉強する。　当初、魔界魔族の魔術でいいかとおもったシリルだったが、数学、何気なく渡した化学、物理も基礎だが理解していった。　なので、魔術の基礎なども読ませている。　平行して、得意属性は上級、合成と複合は中級となる。

そして、6ヶ月の修行は、ほぼ終わりをつげる。
今、シリルとデオドルは、デオドルが狩にいき捌いたバッファローの肉とタレ、その他野菜をさしてバーベキューをしつつ、エールをしこたま飲んでいる。
俺がエールをのみながら「このエールとも今日でおわりかぁー」といい、「学園はいんのに、あーあのオヤジと話さなきゃいけねぇのか」って俺の愚痴だ。

シリルさんがエールをのみながら「うん？　なんでだぞ？」と聞かれ、「俺、金ねぇーっすし、学園ってたって、入るのに試験とかあんすよ。　俺、1年生からかもしんねぇっすから。　学歴ゼロっすよ」って言っておいた。

シリルさんがエールをのみながら「おー、そういう事かだぞ。　ってか、忘れてたぞ」と笑ってる。
「えーっと、ここだ」といって、「デオのギルドカード、学園の編入合格書だぞ」と渡してきた。　
ギルドカードは、ランクAだがあり得ない金額が入金されてるし、、合格書は特待生で冒険科クラスになっていた。

「はぁー、なんすかこの金額、名前は本名になってるっすし、えーと特待生って」と驚く。　
シリルさんが苦笑してる。
「金はあれだぞ、討伐とかしてたやつ、ギルドからもらってたやつもあったんだぞ。　だから、そのお金だぞ。　学園のは、知り合いに頼んでだぞ、前に試験問題もらってデオに解かせてあったんだぞ。　そしたら知り合いが、その合格証を送ってくれたんだぞ」って言われた。

「相変わらずシリルさんの人脈きになるっすし、まぁ聞いても無理って知ってるんで、素直なに助かります。」と笑いながらエールをのむ俺。

シリルさんが「餞別だぞ」といって「ブレスレットは次元ボックスだぞ。　デオの得意属性の魔術書、合成と複合もあわせて神級までいれてあるぞ。　あと、その他魔術関連の本だぞ。　化学、物理、数学もはいってるぞ」といってくれて、「あと、指輪は武器用だぞ。　ナイフとか暗器とか木刀とかいれてあるんだぞ。　魔武器用はあるけど、その他もろもろ用だぞ。」といって渡してきて、「あとマジックバックもやるぞ」といって更に渡してくれた。

俺が笑いながら「いつも高価な物ばっか出てくるんで、おどろきっすけど、有り難くもらいます。」って言った。　「そうだ、そのブレスレットっと指輪は、デオの魔力登録してあるからデオ以外はつかえないぞ。　そのブレスレットは、俺が次元使えるまで、ずっと使ってたやつだぞ。」とニコニコしながらいうシリルさん。
「中古っすか」と突っ込みつつ、俺は本当は嬉しかった。
「まじ、大切にするっすよ」って俺はお礼した。

シリルさんがエールをのみながら「俺だってだぞ、錬金、錬成、付与魔術使えるんだぞ。　工作ががだぞ、あまりにもひどいんだぞ」という。　俺が笑いながら「だから、貰い物っていうんすね。　なんか、作ってみてくださいよ」というと、シリルさんが「笑うんじゃないんだぞ」といって、シリルさんが鉱物をとりだして、「うんしょ、うぅーうぅ」と10分ぐらい格闘して作ったのは、錆びないし、切れ味のいいサバイバルナイフだが、ちょびっと曲がっている。

「うわぁー、すんげぇー材質の精度もいいし、付与魔術もいいのに、なんかちょびっと残念な出来っすね」って俺。シリルさんが不貞腐れながら「だから、工作がだぞひどいからこうなるんだぞ」って不貞腐れてる。
俺が笑いながら「でも、これ貰っていいっすか？」ときくと、シリルさんが「いいけど、俺が作ったとかいうんじゃないぞ。」って言われた。

その後、雑談した。　シリルさんとの特訓の日々がこれで終わりだと思うと残念だな。