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1章:出会い編

倒れていた男

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数日後、救出された男が目を開けると、白いカーテンで覆われており、ベットに寝かされていた。 
カーテンの先から話し声が聞こえる。

声はわかるが何を言っているか不明だ。 男がボソっと「あー人語か」というとカーテン越しの会話が聞こえる。

??「まだ、目覚めませんか? マリア先生」
マリア「イレーナ様も休憩時間ごとにこなくても。 とりあえず、全治2ヶ月なので。 でも、そろそろ意識はもどるかと。」
イレーナ「なんか気になっちゃって、また来ます」

扉が閉じた音が聞こえ、マリアという人の声で「あの怪我でよく持ち直したわ。」といってカーテンが開くと、白衣をきた茶色の髪をアップで1つに纏め身長は170cmとスレンダーな女性が、男をみて「起きたのね」と優しい笑顔で話しかけてくる。

男が起き上がろうとすると、マリアが「まだ、起き上がるには早いわ。 回復魔法で処置はしたけど、両手両足の複雑骨折はかろうじてつなげてあるだけだから。」って言われた。
男は、無言のまま確かに身体は重く、そこらじゅうが痛いというのを理解する。

マリアが近くにきて座り、男の顔をみながら「あなたは、東国の子?」と聞かれた。
東国に覚えがない男。
「東国? … 聞いたことない」って答えた。 するとマリアが不思議そうな顔をしてる。
「うーん、黒髪で黒い色の瞳だと、東国かなっておもったんだけどな。」ってマリア。
「いろいろ聞きたいことがあるけど、あなた名前は? 私は、魔導学園の医務室の担当医である、マリアです。」って言ってくる。
「我か………… 嫌、俺か…… うん 俺、誰?」と答えた。 
マリアが驚いた顔している。
「えーと、自分が誰か思いだせないってこと?」って聞かれた。
男がかなり考えた様子になる。
「うん、わからん。 にしても、そこらじゅうが痛い。」って言った。

俺、って誰だ? それよりもそこら中が痛い。

マリアが微笑んでる。
「<我 求む 上級の癒しの光と水 <ハイヒール>>」と唱えると、俺の身体を優しい光が包みこみ、身体中にある痛みが少し和らいだ。

「あ、少し和らいだ」って俺。 にしても、なんださっきの言葉。 演唱か。
「なんだその演唱。 あははは」って爆笑したら身体中が痛い。「痛い」ってついつい声が漏れた。

「そんなに笑う事なの。 痛がってるから、上級の回復魔法を使ってあげたのよ」ってマリア。
いやだって、そんな演唱魔法よりよりいい方法が。 そうそう、魔術だ。
「いい、自分で治す」って言って、俺は回復魔術をかけると身体が淡い光に包まれて光がおさまる。
「あー、治った」って俺はようやく起き上がれる。 

上半身だけ起き上がり、ストレッチしてどこも痛くないか確認。 大丈夫だな。
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