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第十三話 スライムパニック
束の間の会議
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(よし、オレもクエストを受けるぞ! スライム潰しならいっぱいあるんだし、ちょっと変わったクエストがいいなぁ)
今度こそ事務所へ帰ってきたナガレ。談話室に入ると、討伐組のみんなが部屋の隅っこの長机を囲んで何かやっている。だがベアンがいない……?
「あれ? レガーナさん、もう戻って来たんですね」
「ん、まぁね」
「今ブラックジャックで遊んどんやけど、レガーナちゃんもやる? リーダーが自分の部屋でなんやどっかのお偉い方と大事な話するみたいから、ウチら暇つぶしてんねん」
「あ、面白そう! やるやる~」
「お! そう来なくっちゃッス! ささ、私の隣にどうぞッス」
バードが隣に椅子を持って来て席を作ってくれた。
「ちなみに私がディーラーです。どうぞお手柔らかに!」
と言う訳でフローレンスがナガレたち三人にトランプを配る。
しゅっしゅっしゅっ……。
見事なシャッフルでカードをかき混ぜら器用に二枚ずつ前に置いた。なんだかすごすカッコいい。ナガレの手元には十と五のカード……微妙なヤツである。
「コールや! ……ところでレガーナちゃん」
「……コールッス」
「うーん、スタンド! ……どうしたの、ジーカさん」
「たまにはウチらとクエスト行こうやぁ~」
「はい、では勝負! ……私は二十一、ブラックジャックですね~♪」
「ギャーッ負けたーッ!」
「はぁ~⁉︎ うせやろ!」
「ありゃ~、負けちゃった」
……ブラックジャックしながら会話しても上手く行かない。フローレンスが空気を読んで、カードを長めにシャッフルしている。
「んでや。先輩とも話しててん。おんなじ討伐組やのに、一回もクエスト行ったことないやん」
「そうッス。デカちゃんとは行ってるみたいッスけど、私たちだってチームッス。もっと頼って欲しいッス!」
(うーん、クエストでモンスターと殺し合いになったら、さすがに自分を隠しきれないからなぁ。フローレンスは『地元の方言』ってこと信じてくれてるけど、みんなはどうだろ。……でも、せっかくの好意を無駄にすんのもなぁ)
ナガレはちょっと考えてから、ニコッと笑って頷いた。
「うん、いいよ。五人でクエストに行こう!」
「よし決まりやな! うっしゃ~、ウチ張り切ったるで~!」
「腕がなるッス! それじゃあ明後日くらいで良いッスか?」
「私は大丈夫ですよ。レガーナさんはどうですか?」
「分かった! オレ……ワタシも大丈夫! リーダーにも伝えてくる。そのエラい人と話してたら戻ってくるよ」
そう言ってナガレは席を立った。
「ん、よろしくッス! それじゃあデカちゃん、続きをやるッス」
「はいはい、分かりました」
「今度はウチが勝つ! 運ゲーだろうとウチが制したるわ!」
楽しそうな声を背中に受けながら、ナガレは談話室を出て行った。
今度こそ事務所へ帰ってきたナガレ。談話室に入ると、討伐組のみんなが部屋の隅っこの長机を囲んで何かやっている。だがベアンがいない……?
「あれ? レガーナさん、もう戻って来たんですね」
「ん、まぁね」
「今ブラックジャックで遊んどんやけど、レガーナちゃんもやる? リーダーが自分の部屋でなんやどっかのお偉い方と大事な話するみたいから、ウチら暇つぶしてんねん」
「あ、面白そう! やるやる~」
「お! そう来なくっちゃッス! ささ、私の隣にどうぞッス」
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と言う訳でフローレンスがナガレたち三人にトランプを配る。
しゅっしゅっしゅっ……。
見事なシャッフルでカードをかき混ぜら器用に二枚ずつ前に置いた。なんだかすごすカッコいい。ナガレの手元には十と五のカード……微妙なヤツである。
「コールや! ……ところでレガーナちゃん」
「……コールッス」
「うーん、スタンド! ……どうしたの、ジーカさん」
「たまにはウチらとクエスト行こうやぁ~」
「はい、では勝負! ……私は二十一、ブラックジャックですね~♪」
「ギャーッ負けたーッ!」
「はぁ~⁉︎ うせやろ!」
「ありゃ~、負けちゃった」
……ブラックジャックしながら会話しても上手く行かない。フローレンスが空気を読んで、カードを長めにシャッフルしている。
「んでや。先輩とも話しててん。おんなじ討伐組やのに、一回もクエスト行ったことないやん」
「そうッス。デカちゃんとは行ってるみたいッスけど、私たちだってチームッス。もっと頼って欲しいッス!」
(うーん、クエストでモンスターと殺し合いになったら、さすがに自分を隠しきれないからなぁ。フローレンスは『地元の方言』ってこと信じてくれてるけど、みんなはどうだろ。……でも、せっかくの好意を無駄にすんのもなぁ)
ナガレはちょっと考えてから、ニコッと笑って頷いた。
「うん、いいよ。五人でクエストに行こう!」
「よし決まりやな! うっしゃ~、ウチ張り切ったるで~!」
「腕がなるッス! それじゃあ明後日くらいで良いッスか?」
「私は大丈夫ですよ。レガーナさんはどうですか?」
「分かった! オレ……ワタシも大丈夫! リーダーにも伝えてくる。そのエラい人と話してたら戻ってくるよ」
そう言ってナガレは席を立った。
「ん、よろしくッス! それじゃあデカちゃん、続きをやるッス」
「はいはい、分かりました」
「今度はウチが勝つ! 運ゲーだろうとウチが制したるわ!」
楽しそうな声を背中に受けながら、ナガレは談話室を出て行った。
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