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第十二話 猛き冠、森林の蹄
筋肉は槍よりも強し
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「たぁぁっ!」
しかしその合間を縫うように、フローレンスが再び鉄球を飛ばす。
ゴォォォォッ……キィンッ!
「ピィーッ!」
ジェネラルディールはツノを振り回して攻撃を弾く。そのままフローレンスへ再び突進!
ダッダッダッダッダッ!
「ピィッ!」
「こなくそっ!」
鉄球がすぐに戻らず、フローレンスはガードの態勢を取れない。……だが突然両腕を広げて、ジェネラルディールのツノを掴み受け止めた!
ガシィッ!
「フーッ!」
「ぐぬぬぅ……ッ!」
グググ……。
巨大な獣にも一切引かずに踏ん張り、力比べに持ち込んだ。なんというパワー!
だがギリギリと歯を食いしばり目を見開いた闘志剥き出しの表情だ。力を入れて血管が縄のように浮き上がったその剛腕は、アイドルっぽくないどころか妖怪の類に見える……。
「ぐうぅぅぅぅぅっ……こ、この程度……アイツらのイビリに比べたら……ッ」
「フーッフーーッ……ピッ⁉︎」
ミシミシ……パキパキッ……!
なんとフローレンスの凄まじい握力で、ジェネラルディールのツノにヒビが入り始めた!
(な、なんちゅう攻撃力だよ! ……って、そんなこと考えてる場合じゃない! 早く助けないと!)
ナガレは駆け出し、ジェネラルディールを横から狙う。大きく腕を引き、そのまま土手っ腹に強い突き攻撃を放つ!
「ハイヤーッ!」
ドスッ!
「ピィッ!」
流石に真横からの攻撃にはどうしようもなく、ジェネラルディールはよろめいた。その瞬間力の拮抗が崩れ、フローレンスのパワーが勝る!
「お前なんか……余裕だァーーーーッ!」
グォォォォッ!
「ピィッ⁉︎」
なんとジェネラルディールの重い体が持ち上がった! フローレンスはそのままスープレックスの如く体を逸らし、逆さまで地面に叩きつける!
「でりゃあぁぁぁぁぁッ!」
ドッガァーン!
「ピィッ……!」
凄まじい衝撃で土煙が舞い、ざわざわと木々が揺れた。この強烈な一撃は、間違いなく大ダメージになったはずだ。
「フーッ、フーッ……!」
なんとか立ち上がるジェネラルディールだが、もう足がフラフラになっている。
「すごい、すごいよフローレンス! これならもう後一歩だ……」
「ふーっ、ふーっ……!」
「え、こっちも⁉︎」
フローレンスの息が荒く、こっちもフラフラになっている! だが無理もない。あれだけの力を一気に放出すれば、筋肉がオーバーヒート状態になってしまう。
元にフローレンスは、肉体が作り出した熱で全身がほんのり赤くなっていた。肩で息をしていて、立っているのがやっとの状態だろう。
……だが、それと同じくらいジェネラルディールも追い込まれている。
「ありがとう、よく頑張ったよフローレンス! 後はオレに任せてっ!」
ナガレはマルチスタッフを振り翳して、ジェネラルディールに向かって行った。
(お……オレって……こ、これじゃ正しくナガレさんじゃないですか……。ほ、本当に何も関係ないのかしら……?)
ふと考えたフローレンスだが、それを口に出す気力は無かった……。
しかしその合間を縫うように、フローレンスが再び鉄球を飛ばす。
ゴォォォォッ……キィンッ!
「ピィーッ!」
ジェネラルディールはツノを振り回して攻撃を弾く。そのままフローレンスへ再び突進!
ダッダッダッダッダッ!
「ピィッ!」
「こなくそっ!」
鉄球がすぐに戻らず、フローレンスはガードの態勢を取れない。……だが突然両腕を広げて、ジェネラルディールのツノを掴み受け止めた!
ガシィッ!
「フーッ!」
「ぐぬぬぅ……ッ!」
グググ……。
巨大な獣にも一切引かずに踏ん張り、力比べに持ち込んだ。なんというパワー!
だがギリギリと歯を食いしばり目を見開いた闘志剥き出しの表情だ。力を入れて血管が縄のように浮き上がったその剛腕は、アイドルっぽくないどころか妖怪の類に見える……。
「ぐうぅぅぅぅぅっ……こ、この程度……アイツらのイビリに比べたら……ッ」
「フーッフーーッ……ピッ⁉︎」
ミシミシ……パキパキッ……!
なんとフローレンスの凄まじい握力で、ジェネラルディールのツノにヒビが入り始めた!
(な、なんちゅう攻撃力だよ! ……って、そんなこと考えてる場合じゃない! 早く助けないと!)
ナガレは駆け出し、ジェネラルディールを横から狙う。大きく腕を引き、そのまま土手っ腹に強い突き攻撃を放つ!
「ハイヤーッ!」
ドスッ!
「ピィッ!」
流石に真横からの攻撃にはどうしようもなく、ジェネラルディールはよろめいた。その瞬間力の拮抗が崩れ、フローレンスのパワーが勝る!
「お前なんか……余裕だァーーーーッ!」
グォォォォッ!
「ピィッ⁉︎」
なんとジェネラルディールの重い体が持ち上がった! フローレンスはそのままスープレックスの如く体を逸らし、逆さまで地面に叩きつける!
「でりゃあぁぁぁぁぁッ!」
ドッガァーン!
「ピィッ……!」
凄まじい衝撃で土煙が舞い、ざわざわと木々が揺れた。この強烈な一撃は、間違いなく大ダメージになったはずだ。
「フーッ、フーッ……!」
なんとか立ち上がるジェネラルディールだが、もう足がフラフラになっている。
「すごい、すごいよフローレンス! これならもう後一歩だ……」
「ふーっ、ふーっ……!」
「え、こっちも⁉︎」
フローレンスの息が荒く、こっちもフラフラになっている! だが無理もない。あれだけの力を一気に放出すれば、筋肉がオーバーヒート状態になってしまう。
元にフローレンスは、肉体が作り出した熱で全身がほんのり赤くなっていた。肩で息をしていて、立っているのがやっとの状態だろう。
……だが、それと同じくらいジェネラルディールも追い込まれている。
「ありがとう、よく頑張ったよフローレンス! 後はオレに任せてっ!」
ナガレはマルチスタッフを振り翳して、ジェネラルディールに向かって行った。
(お……オレって……こ、これじゃ正しくナガレさんじゃないですか……。ほ、本当に何も関係ないのかしら……?)
ふと考えたフローレンスだが、それを口に出す気力は無かった……。
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