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第五話 荒野のスカベンジャー!
階段の一コマ
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毎度おなじみ、夕暮れの高台広場。そこへの階段を上る二つの影があった。
「ま……まだケガしんどいでしょ? あーあたしが支えててあげるから、あ、安心して!」
(鬱陶しい……)
ジョーとアリッサが、二人並んで歩いていた。アリッサは自分の手をジョーの腕にがっしり絡ませ「支えてあげている」と主張するが、目からハートが飛びまくっているのを見れば、自己満足なのは明らかだ
つい最近ジョーがケラン宅へ居候してきてから、ずっとこんな調子である。アリッサは掃除に洗濯に食事に勉強に、いついかなる時もジョーから離れようとしない。それもこれも、ナガレがルックに黙って姉と相談してきたからだ! ……と、ルックは日々ストレスをため込んでいるらしい。
一方アリッサは心の中で(ナガレ君ホントにありがとー! 心の友よ! あたしとナガレ君は一生親友だよ!)とメチャクチャに感謝していた。
「にしてもナガレ君、だいじょーぶかなぁ。なんか今日『新しい特訓するぞ!』みたいなこと言ってたけど」
「……新しい特訓?」
アリッサの独り言に、ジョーが反応した。それと同時にスルリと腕を抜けるが、あまりの素早さにアリッサは気づいていない。
「うん、なんかみんなで新しいスキルを身に着けるんだって。あたし、一応救急箱持ってきたんだ~」
「……はっ!?」
ギクリとして硬直するジョー。知識も無い奴がスキルを身に着けられるやり方を知っている訳がない。そしてナガレは無茶な特訓をしている……嫌な予感!
「……あいつ、無事だろうな……!」
シュタタタタタッ!
さすがはスピード自慢、電光石火で階段を駆け上がるジョー。
「あ、待って……って、いつの間に腕を!?」
後を追ってすぐに走り出す……のだが、長い長い階段をただの女性が走り抜けるわけがない。ひいひい言いながら登っていく……そのころには、ジョーはもう登りきるところだった。あと数段登れば広場だ……。
「ナガレ……」
「うぎゃああああ!」
ゴロゴロゴロゴロ!
「なっ⁉︎」
顔を覗かせたところで、なんと前からナガレが転がってきた! 咄嗟にジョーが手を伸ばし、お姫様抱っこでナイスキャッチする。
「さ、さんきゅーアンタ……って、ジョー! どうしたんだ、やっぱりウチに泊まりたいのか?」
下ろしてもらったナガレは「へへ、やっぱりアリッサはダメか……」とニコニコ笑っている。その顔は汗まみれで、そこかしこに生傷があった。
「うおーいナガレ! 大丈夫かぁー!」
そして向こうからルックが走ってきた。
「やっほージョー。アリッサの家はどう? 多分ずっと居たっていいと思うよ」
「……ふん。いつも世話になっている。だが、気が変わったらすぐに出ていくから心配しないでくれ」
「えっ……嫌なんだけど。ずっと居てくれない?」
「…………」
アリッサのストレートな告白に、ちょっとだけ引いたジョーであった。
「ま……まだケガしんどいでしょ? あーあたしが支えててあげるから、あ、安心して!」
(鬱陶しい……)
ジョーとアリッサが、二人並んで歩いていた。アリッサは自分の手をジョーの腕にがっしり絡ませ「支えてあげている」と主張するが、目からハートが飛びまくっているのを見れば、自己満足なのは明らかだ
つい最近ジョーがケラン宅へ居候してきてから、ずっとこんな調子である。アリッサは掃除に洗濯に食事に勉強に、いついかなる時もジョーから離れようとしない。それもこれも、ナガレがルックに黙って姉と相談してきたからだ! ……と、ルックは日々ストレスをため込んでいるらしい。
一方アリッサは心の中で(ナガレ君ホントにありがとー! 心の友よ! あたしとナガレ君は一生親友だよ!)とメチャクチャに感謝していた。
「にしてもナガレ君、だいじょーぶかなぁ。なんか今日『新しい特訓するぞ!』みたいなこと言ってたけど」
「……新しい特訓?」
アリッサの独り言に、ジョーが反応した。それと同時にスルリと腕を抜けるが、あまりの素早さにアリッサは気づいていない。
「うん、なんかみんなで新しいスキルを身に着けるんだって。あたし、一応救急箱持ってきたんだ~」
「……はっ!?」
ギクリとして硬直するジョー。知識も無い奴がスキルを身に着けられるやり方を知っている訳がない。そしてナガレは無茶な特訓をしている……嫌な予感!
「……あいつ、無事だろうな……!」
シュタタタタタッ!
さすがはスピード自慢、電光石火で階段を駆け上がるジョー。
「あ、待って……って、いつの間に腕を!?」
後を追ってすぐに走り出す……のだが、長い長い階段をただの女性が走り抜けるわけがない。ひいひい言いながら登っていく……そのころには、ジョーはもう登りきるところだった。あと数段登れば広場だ……。
「ナガレ……」
「うぎゃああああ!」
ゴロゴロゴロゴロ!
「なっ⁉︎」
顔を覗かせたところで、なんと前からナガレが転がってきた! 咄嗟にジョーが手を伸ばし、お姫様抱っこでナイスキャッチする。
「さ、さんきゅーアンタ……って、ジョー! どうしたんだ、やっぱりウチに泊まりたいのか?」
下ろしてもらったナガレは「へへ、やっぱりアリッサはダメか……」とニコニコ笑っている。その顔は汗まみれで、そこかしこに生傷があった。
「うおーいナガレ! 大丈夫かぁー!」
そして向こうからルックが走ってきた。
「やっほージョー。アリッサの家はどう? 多分ずっと居たっていいと思うよ」
「……ふん。いつも世話になっている。だが、気が変わったらすぐに出ていくから心配しないでくれ」
「えっ……嫌なんだけど。ずっと居てくれない?」
「…………」
アリッサのストレートな告白に、ちょっとだけ引いたジョーであった。
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