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第28章~魔剣士の台頭~
第29話
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「え、そうだけど。それが一番確実なんでしょ?」
「だ、だめだよ! アロイスは今蘇生中なんだ。途中で棺の蓋を開けるなんてあり得ない」
「じゃあ魔剣士の死合いをまた見に行って、消し炭になった戦士の身体の一部を盗んでくるの? それやってること同じじゃない?」
「う……」
そう言われ、アクセルは言葉に詰まった。
確かにやってることは同じだし、アロイスはダメで他の戦士ならOKというのもなんか違う気がする。情のありなしで、OKかダメかを判断してはいけない。
とはいえ、現在蘇生中のアロイスの棺を開けるのは、例え兄でも許せなかった。今ここで棺を開けたら、アロイスは二度と復活できないような予感がしたのだ。
「じゃ、じゃあ魔剣士の武器にしないか? バルドル様は武器が一番いいって言ってたし、その方が確実だろ?」
「……お前、思い付きだけで言ってない? 武器なんてどうやって持ってくるのさ? いくら魔剣士でも、自分の武器を手放す真似はしないよ。それがなくなったら、無双できなくなるんだし」
「うう……」
「お前、さっき魔剣士に後をつけられていたって言ってたでしょ。だとしたら、悠長なこと言ってる場合じゃないよ。家を特定されて、深夜に焼き討ちでもされたらどうするのさ。私もお前も、ピピちゃんだって全員死んじゃうかもしれないんだよ。それでもいいの?」
「よくない! けど……」
「だったら友人の一人くらい腹を括りなさい。アロイスくんだって、お前の役に立てるんだったら喜んで力を貸してくれるでしょう」
そう言って席を離れようとする兄・フレイン。
「だ、だめだよ! アロイスは今蘇生中なんだ。途中で棺の蓋を開けるなんてあり得ない」
「じゃあ魔剣士の死合いをまた見に行って、消し炭になった戦士の身体の一部を盗んでくるの? それやってること同じじゃない?」
「う……」
そう言われ、アクセルは言葉に詰まった。
確かにやってることは同じだし、アロイスはダメで他の戦士ならOKというのもなんか違う気がする。情のありなしで、OKかダメかを判断してはいけない。
とはいえ、現在蘇生中のアロイスの棺を開けるのは、例え兄でも許せなかった。今ここで棺を開けたら、アロイスは二度と復活できないような予感がしたのだ。
「じゃ、じゃあ魔剣士の武器にしないか? バルドル様は武器が一番いいって言ってたし、その方が確実だろ?」
「……お前、思い付きだけで言ってない? 武器なんてどうやって持ってくるのさ? いくら魔剣士でも、自分の武器を手放す真似はしないよ。それがなくなったら、無双できなくなるんだし」
「うう……」
「お前、さっき魔剣士に後をつけられていたって言ってたでしょ。だとしたら、悠長なこと言ってる場合じゃないよ。家を特定されて、深夜に焼き討ちでもされたらどうするのさ。私もお前も、ピピちゃんだって全員死んじゃうかもしれないんだよ。それでもいいの?」
「よくない! けど……」
「だったら友人の一人くらい腹を括りなさい。アロイスくんだって、お前の役に立てるんだったら喜んで力を貸してくれるでしょう」
そう言って席を離れようとする兄・フレイン。
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