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第27章~新たな課題~
第9話
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「兄上、酒は飲む予定あるか?」
「ああ、多分みんな飲むと思うよ。あれ、お酒なかったっけ?」
「いや、あることはあるんだが……さすがにこれを出すわけにはいかないんじゃないか?」
アクセルはお詫びの印としていただいた酒瓶を示した。先日、狩りの時にやらかした新人が花束と一緒に置いて行ったものだ。
すると兄は愉快そうに笑い、顎に手を当ててこんなことを言い出した。
「あー、それか。怪しさ満点のヤツ、まだ飲んでなかったや。みんなに毒見させてみる?」
「……いや、それはダメだろ。万が一何かがあったらどうするんだよ」
「大丈夫じゃない? あれでもみんな優秀な上位ランカーだし。余程のことは起きないでしょ」
「そういう問題じゃ……」
「まあ毒見とは別に、新しくお酒は必要か。ちょっと酒屋にでも行ってこようかな」
そう言って、兄はまた出掛けてしまった。まあ、あちらは兄に任せるとしよう。
――酒を飲むならそれ用のツマミと……あと、食後のデザートも必要かな。
メインディッシュがハンバーグやビーフシチュー等の重いものなので、とりあえずツマミとデザートは軽くしよう。細めのバゲットを取り出し、端から一センチくらいの幅に切り、皿にどっさり並べておいた。
そしてバゲットに塗る用のクリームチーズ、レバーペースト、キャビア等を用意し、一緒に置いておく。
デザートは、さっぱりしたレモンケーキを焼くことにした。これなら万が一満腹になって食べられなくなっても、自宅に持ち帰っておやつにできる。
「ああ、多分みんな飲むと思うよ。あれ、お酒なかったっけ?」
「いや、あることはあるんだが……さすがにこれを出すわけにはいかないんじゃないか?」
アクセルはお詫びの印としていただいた酒瓶を示した。先日、狩りの時にやらかした新人が花束と一緒に置いて行ったものだ。
すると兄は愉快そうに笑い、顎に手を当ててこんなことを言い出した。
「あー、それか。怪しさ満点のヤツ、まだ飲んでなかったや。みんなに毒見させてみる?」
「……いや、それはダメだろ。万が一何かがあったらどうするんだよ」
「大丈夫じゃない? あれでもみんな優秀な上位ランカーだし。余程のことは起きないでしょ」
「そういう問題じゃ……」
「まあ毒見とは別に、新しくお酒は必要か。ちょっと酒屋にでも行ってこようかな」
そう言って、兄はまた出掛けてしまった。まあ、あちらは兄に任せるとしよう。
――酒を飲むならそれ用のツマミと……あと、食後のデザートも必要かな。
メインディッシュがハンバーグやビーフシチュー等の重いものなので、とりあえずツマミとデザートは軽くしよう。細めのバゲットを取り出し、端から一センチくらいの幅に切り、皿にどっさり並べておいた。
そしてバゲットに塗る用のクリームチーズ、レバーペースト、キャビア等を用意し、一緒に置いておく。
デザートは、さっぱりしたレモンケーキを焼くことにした。これなら万が一満腹になって食べられなくなっても、自宅に持ち帰っておやつにできる。
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