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第26章~狩りの引率~

第30話(フレイン視点)

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 透ノ国に行った時、フレインも地下研究所で魂を吸収した。

 アクセルに吸収された魂はおかしな方向に暴走してしまったが、フレインが吸収した方はこれといったトラブルもなく、順調に自分に馴染んでいるみたいだった。失われたと思っていた第六感も徐々に戻って来ているし、フレインにとっては吉兆だ。これがあれば、アクセルと離れている時もピンチかどうかがわかる。

 でも……肝心な時に弟を守れないのでは意味がない。今回のトラブルはまさにそれだ。

 ――というか、あんなの防ぎようがないんだけど……。

 スレイプニルの気まぐれなんて予測できるはずないし、どんな新人がメンバーに加わるか――新人の過去を調べ、性格を吟味し、言動を精査し、この人なら多分大丈夫だろう……だなんて、いちいちジャッジしていられない。そんなことをしていたらキリがない。

 じゃあ自分がこっそりついて行けばいいのか……と言えば、それもどうなんだろうと思う。何でもかんでもフレインが出しゃばってしまったら弟が成長する機会を奪ってしまうし、アクセル本人にも煙たがられてしまうだろう。

 だから今回は、本当にいろんな不運が重なった結果だと割り切るしかない。実際、スレイプニルの気まぐれ散歩なんて予見できるはずないし。

 ――後味悪いな……。

 どうしようもなかったとはいえ、弟を守れなかったという罪悪感は残り続ける。自分がもっと気を配ってあげられたら……などと、つい考えてしまう。嫌なトラブルだ。

 ――というか、何でいつもアクセルばっかり、そういうトラブルに巻き込まれちゃうんだろ……。
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