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第26章~狩りの引率~

第11話

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「さすがにそれはな……。狩りの引率だって仕事だろ? 仕事場にペットを連れて行くなんて聞いたことがないよ。また怪我をさせちゃったら申し訳ないし」
「そうかい……? でも、そこまで言うならちゃんと無事に帰ってくるんだよ? お兄ちゃん、この間の熊をカレーにして待ってるからね」
「ああ、わかった」

 兄に見送られ、アクセルは家を出て集合場所の広場に向かった。

 そこには既に三人の戦士が集まっていた。

「よう、あんたも狩りに参加するのか?」

 黒髪に赤いメッシュが入った戦士が、陽気に話しかけてくる。

「オレはブラッドだ。今日はよろしくな」
「あ、ああ……よろしく……」
「にしても、引率の上位ランカーはまだかね? もう時間になるんだけど」

 と、時間を確認しているブラッド。

 ああ、これは初手から勘違いされているパターンだな……と察し、アクセルは苦笑して言った。

「全員集まったか? 今日の引率を担当させていただくアクセルだ」
「えっ……? あんたが引率するのか?」
「ああ、よろしく」

 そう挨拶したのだが、何故かブラッドは微妙な顔をしていた。

 他の新人戦士も値踏みするようにこちらを見ていたし、中には、

「はあ? こんな若造が引率するのかよ。初めての狩りなのに、あり得ねぇ」

 と、あからさまに不満の声を上げている者もいた(そいつは見た目からしてベテランの戦士だったので、余計にアクセルが「若造」に見えたのだろう)。

 ――そりゃあ俺はランゴバルト様みたいな迫力はないけど、そこまで侮らなくてもいいじゃないか……。
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