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第25章~魂との戦い~

第1話(フレイン~アクセル~フレイン視点)

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「……怖気の走るような話はやめてください。ゾンビのようになるのは御免ですよ」
「んー、ゾンビは困るけど、死んでからもある程度意識を保ったまま動けるのはいいなー。そういう風になれるなら、切れた首を相手にぶつけることもできるしさー」

 ……ミューの発想は、相変わらずぶっ飛びすぎていて違う意味で恐ろしくなる。

「とりあえず、図書館でざっと調べてみよう。何か手がかりが見つかるかもしれない」

 フレインは苦笑しつつ、友人たちを引き連れてヴァルハラの図書館に向かった。

***

 奇妙な夢を見た。ヴァルハラの上空を飛び回っている夢だった。

 ――兄上、どこだ……?

 市場を通り過ぎ、家の真上まで飛んでいったけれど兄の姿はない。どこかへ出かけてしまったのか、ピピすらいなくなってしまっている。

 ――変な夢だな。どうせならもっと楽しい夢を見せてくれればいいのに。

 いや、そんなことより早く目覚めたい。起きればきっと兄が迎えに来てくれるはず。早く復活して、兄とどこかに出かけたい……。

 アクセルはヴァルハラを飛び回りながら、夢の中で兄を捜した。

***

 翌日。フレインは一人寝室で目を覚ました。

 起き抜けの顔を洗い、爆発している髪をセットし直し、適当に朝食を作ってササッと片付け、普段の格好に着替えた。そして戸締りをして家を出た。

 昨日は夕方まで図書館で調べ物をしていたけれど、結局ハッキリしたことはわからなかった。

 首を飛ばされてからも動いていた戦士は複数人いたみたいだが(そういう記録が残っていた)、それは単なる脊髄反射ではないかという結論に落ち着いた。
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