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第21章~トーナメント・第四死合い~
第41話
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「お帰りなさいませ。お勤め、お疲れ様でございました」
「武器と防具をお預かりします。次のお勤めに備えて、ピカピカに磨いておきますわ」
「先に湯浴みなさいますか? それとも、軽く食事をお召し上がりに?」
半ば媚びるように、シグルーンを気遣っている三人。
先程の塩対応とはあまりに違う態度に、アクセルもアロイスも目が点になってしまった。
――なんだこの違いは……。態度を変えるにしても、あからさますぎだろ……。
というか、ヴァルキリーの中にも序列があるんだろうか。
ヴァルキリーはみんな同じだと思っていたけれど、彼女たちの様子を見るに上下関係みたいなものは存在しているのかもしれない。
シグルーンは優雅に微笑みつつ、言った。
「ありがとう。でもお構いなく。自分でやりますから。……ところで、これは何の騒ぎですか?」
「ああ、シグルーンお姉さま聞いてください! あの戦士たちが、私たちの仕事にケチをつけてくるんです!」
「なんか昨日の死合いがどうとか、引き分けにしろとか、失格を取り消せとか、いろんな要求をしてきて……」
「そうです! 戦士のくせに生意気ですよね!」
「まぁ、それはそれは……」
表情を変えずに話を聞いていたシグルーンは、今度はこちらに顔を向けて来た。
「あなた達、昨日死合いを行った戦士なのですね。まずはお疲れ様でした」
「あ……はあ、どうも」
「武器と防具をお預かりします。次のお勤めに備えて、ピカピカに磨いておきますわ」
「先に湯浴みなさいますか? それとも、軽く食事をお召し上がりに?」
半ば媚びるように、シグルーンを気遣っている三人。
先程の塩対応とはあまりに違う態度に、アクセルもアロイスも目が点になってしまった。
――なんだこの違いは……。態度を変えるにしても、あからさますぎだろ……。
というか、ヴァルキリーの中にも序列があるんだろうか。
ヴァルキリーはみんな同じだと思っていたけれど、彼女たちの様子を見るに上下関係みたいなものは存在しているのかもしれない。
シグルーンは優雅に微笑みつつ、言った。
「ありがとう。でもお構いなく。自分でやりますから。……ところで、これは何の騒ぎですか?」
「ああ、シグルーンお姉さま聞いてください! あの戦士たちが、私たちの仕事にケチをつけてくるんです!」
「なんか昨日の死合いがどうとか、引き分けにしろとか、失格を取り消せとか、いろんな要求をしてきて……」
「そうです! 戦士のくせに生意気ですよね!」
「まぁ、それはそれは……」
表情を変えずに話を聞いていたシグルーンは、今度はこちらに顔を向けて来た。
「あなた達、昨日死合いを行った戦士なのですね。まずはお疲れ様でした」
「あ……はあ、どうも」
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