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第21章~トーナメント・第四死合い~
第16話
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「その辺は安心してくれ。ちゃんとお礼の木材も用意しといたからよ」
と、アロイスは家の近くに停めてあった台車をゴロゴロ引っ張ってきて、大量の木材を見せつけてきた。加工しやすいヒノキもあれば、ピピが気に入っている硬い丸太もあった。
「こんだけあれば、しばらく木材には困らないだろ? ペットのうさぎチャンも喜ぶだろうしよ」
「あ、ありがとう……。しかし、何でこのタイミングでおふくろの味なんか……」
「それはアレだ、定期的なホームシックみたいなヤツ?」
「……ホームシック?」
「いやほら、オレもヴァルハラに来てそこそこの年月経つだろ? そうなると時々おふくろや兄弟のことが懐かしくなるんだよ。そういう時は、無性に故郷の味が食べたくなるんだよな」
「そうなのか……。俺にはよくわからないが……」
故郷がどうなっているのか考えたことは少しあるが、母親などには全く思い入れがないので懐かしく思うことがまずない。
するとアロイスは腰に手を当てて言った。
「そりゃあアクセルは、ヴァルハラに兄貴がいるもんな。懐かしむ必要もないだろ。でも普通の戦士は故郷に帰れないし、家族だって一人もいないんだぜ?」
「……!」
「オレの弟もヴァルハラ目指して頑張ってるだろうけど……まあそう簡単には来られないだろうしな。そういう意味では、兄弟揃ってるのは羨ましいぜー」
「そうか……」
言われて、アクセルは視線を落とした。
――そう考えると、うちはかなり幸運な家族なのかもしれない……。
と、アロイスは家の近くに停めてあった台車をゴロゴロ引っ張ってきて、大量の木材を見せつけてきた。加工しやすいヒノキもあれば、ピピが気に入っている硬い丸太もあった。
「こんだけあれば、しばらく木材には困らないだろ? ペットのうさぎチャンも喜ぶだろうしよ」
「あ、ありがとう……。しかし、何でこのタイミングでおふくろの味なんか……」
「それはアレだ、定期的なホームシックみたいなヤツ?」
「……ホームシック?」
「いやほら、オレもヴァルハラに来てそこそこの年月経つだろ? そうなると時々おふくろや兄弟のことが懐かしくなるんだよ。そういう時は、無性に故郷の味が食べたくなるんだよな」
「そうなのか……。俺にはよくわからないが……」
故郷がどうなっているのか考えたことは少しあるが、母親などには全く思い入れがないので懐かしく思うことがまずない。
するとアロイスは腰に手を当てて言った。
「そりゃあアクセルは、ヴァルハラに兄貴がいるもんな。懐かしむ必要もないだろ。でも普通の戦士は故郷に帰れないし、家族だって一人もいないんだぜ?」
「……!」
「オレの弟もヴァルハラ目指して頑張ってるだろうけど……まあそう簡単には来られないだろうしな。そういう意味では、兄弟揃ってるのは羨ましいぜー」
「そうか……」
言われて、アクセルは視線を落とした。
――そう考えると、うちはかなり幸運な家族なのかもしれない……。
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