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第20章~トーナメント・第三死合い~

第104話

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「思ったより早かったね。欠損していたのが肺だけだったせいかな?」
「かもな」
「うん、とにかく復活おめでとう。そして死合いお疲れ様。無事に勝ててよかったね」
 そのまま家に帰ろうとするので、アクセルは慌てて止めた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ兄上」
「? 何だい? どこか寄りたいの?」
「いや、その……チェイニーが復活するまで待っていた方がいいかなと……」
「ああ、そっか……」
「あ、でも決してやましい気持ちはないからな? ちょっと気になることがあるから話をしたいだけで、変な意味で言ってるわけじゃないからな?」
「わかってるって。何の言い訳してるのさ」

 だって兄上、いつも復活後に違う人と話しているとヤキモチ焼いちゃうから……と言いかけたが、墓穴になりそうなので黙っておいた。

「でもチェイニーくんが復活するの、まだ数時間かかるんじゃない? それまで家でゆっくりしたら? 渡したいものもあるし」
「渡したいもの……?」

 怪訝に思いながら一度家まで戻ったら、テーブルの上に二つのペンダントが置きっぱなしになっていた。ペンダントトップは透明な石になっていて、二つとも似たような形をしている。

 兄は、その片方をこちらに差し出してきた。

「これ、新しいお守りだよ。レイ石とかいう珍しい石みたいだから、大事にしてね」
「あ、ありがとう……。本当に用意しておいてくれたのか……」
「約束だったからね。それと、ついでだから私の分も作っちゃった。採ってきた石が一人分じゃ大きすぎたんで、二つに割ってもらったんだ」

 兄が二つの石を合わせる。

 妙な凸凹のあった石はカチッと上手く嚙み合って、ひとつの八面体の石になった。まるでパズルのピースみたいだった。
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