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第19章~トーナメント・第二死合い~
第6話
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ミューはポケットから飴玉を複数取り出し、こちらの手にバラバラと乗せてきた。
はて、ミューがいつも食べているお菓子だろうか。常に飴玉を持ち歩いているとか、ミューらしいというか何というか……。
「あ、そうだ。今度またアクセルの手料理食べさせてねー。アクセルが作ったイノシシのシチュー、好きなんだー」
それだけ言って、ミューはさっさと立ち去ってしまった。
今まで黙ってやり取りを見守っていた兄は、やや苦笑して顎に手を当てた。
「ホント、マイペースな子だねぇ? ある意味、ミューが一番ヴァルハラの生活を楽しんでるかも」
「……兄上も似たようなものだろ。さて、そろそろ戻るか」
アクセルは兄と一緒に家に戻った。
そこから夜まで庭で簡単な鍛錬をし、その日は普通にベッドに入った。
***
次の日。身体の調子が戻ったのでようやく本格的な鍛錬ができるようになった。
――第二死合いは確か一週間後だったな……。
そして三日後にはコニーとレンジ、どちらと戦うかが決定する。それまではどちらにも対応できるように、基本的な鍛錬を重点的に行うつもりだ。
「ねえ、昨日ミューからもらったキャンディーどこやった?」
庭で素振りをしていたら、兄がそんなことを聞いてきた。
アクセルは少し手を止めて、答えた。
「空き瓶に入れてキッチンの棚に保存してあるぞ。何でだ?」
「あれ、ひとつもらっていい? これから仕事だからさ、ちょっと元気を出したい気分なんだ」
はて、ミューがいつも食べているお菓子だろうか。常に飴玉を持ち歩いているとか、ミューらしいというか何というか……。
「あ、そうだ。今度またアクセルの手料理食べさせてねー。アクセルが作ったイノシシのシチュー、好きなんだー」
それだけ言って、ミューはさっさと立ち去ってしまった。
今まで黙ってやり取りを見守っていた兄は、やや苦笑して顎に手を当てた。
「ホント、マイペースな子だねぇ? ある意味、ミューが一番ヴァルハラの生活を楽しんでるかも」
「……兄上も似たようなものだろ。さて、そろそろ戻るか」
アクセルは兄と一緒に家に戻った。
そこから夜まで庭で簡単な鍛錬をし、その日は普通にベッドに入った。
***
次の日。身体の調子が戻ったのでようやく本格的な鍛錬ができるようになった。
――第二死合いは確か一週間後だったな……。
そして三日後にはコニーとレンジ、どちらと戦うかが決定する。それまではどちらにも対応できるように、基本的な鍛錬を重点的に行うつもりだ。
「ねえ、昨日ミューからもらったキャンディーどこやった?」
庭で素振りをしていたら、兄がそんなことを聞いてきた。
アクセルは少し手を止めて、答えた。
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