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第18章~トーナメント初戦~
第38話(フレイン視点)
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「……うん、わかった。ありがとう」
記録ボードを係に返し、フレインはアクセルの棺の前にしゃがみ込んだ。
そして囁くように話しかける。
「……ごめんね、お前の死合い見られなくて。でもお前が頑張ってきたことはわかるよ。お疲れ様。今はゆっくり休んでね」
立ち上がり、オーディンの館を後にする。
とりあえず死合い結果を確認しに行こう。死合いは見られなかったけど、結果がどうなったかは気になるし。
そう思い、フレインは世界樹に向かった。
世界樹の前には何名かの戦士がおり、それぞれスケジュールを確認したりビラに目を通したりしているみたいだった。
「よう、フレイン。相変わらずヒマそうだな」
「おや、ジーク。きみも仕事がなくてヒマそうだね」
たまたまジークに遭遇したので、フレインは軽く愛想笑いを返した。
こういう他愛のない世間話をするには、ジークみたいな常識人が一番いい。他の友人ももちろん好きだけど、ミューやユーベルはアクが強いというか、軽い気持ちで会話するには向いていないなと思うことが多かった。
まあ、アクセルに見られたらまた「元カレと会話してる」などと難癖をつけられてしまうけど。
――ええと、弟の名前は……?
トーナメント表の細かい文字を一生懸命追いかける。終わった死合いには、赤いペンで勝ち上がりのマークがつけられており、誰が勝ったかすぐにわかるようになっていた。
アクセルとショーン。マークが伸びているのはどちらだろう……。
記録ボードを係に返し、フレインはアクセルの棺の前にしゃがみ込んだ。
そして囁くように話しかける。
「……ごめんね、お前の死合い見られなくて。でもお前が頑張ってきたことはわかるよ。お疲れ様。今はゆっくり休んでね」
立ち上がり、オーディンの館を後にする。
とりあえず死合い結果を確認しに行こう。死合いは見られなかったけど、結果がどうなったかは気になるし。
そう思い、フレインは世界樹に向かった。
世界樹の前には何名かの戦士がおり、それぞれスケジュールを確認したりビラに目を通したりしているみたいだった。
「よう、フレイン。相変わらずヒマそうだな」
「おや、ジーク。きみも仕事がなくてヒマそうだね」
たまたまジークに遭遇したので、フレインは軽く愛想笑いを返した。
こういう他愛のない世間話をするには、ジークみたいな常識人が一番いい。他の友人ももちろん好きだけど、ミューやユーベルはアクが強いというか、軽い気持ちで会話するには向いていないなと思うことが多かった。
まあ、アクセルに見られたらまた「元カレと会話してる」などと難癖をつけられてしまうけど。
――ええと、弟の名前は……?
トーナメント表の細かい文字を一生懸命追いかける。終わった死合いには、赤いペンで勝ち上がりのマークがつけられており、誰が勝ったかすぐにわかるようになっていた。
アクセルとショーン。マークが伸びているのはどちらだろう……。
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