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第13章~獣化の秘密~
第80話
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一方のミューは、遊び半分で探検しているみたいで、足取りも軽く、放っておくとすぐに先に進んでしまう。時々後ろを確認して立ち止まってくれるからいいものの、それがなかったらとっくに置き去りにされていただろう。
ついてきてくれたのはありがたいが、この状況――協力して進んでいるというより、ミューの遊びに付き合わされている下位ランカーみたいに思えてくる。……いや、施設に忍び込みたいのはアクセルの意思だけど、どうせ助力を乞うならジークみたいな常識人にした方がよかったかもしれない……。
――……いかん。なんか余計なことばかり考えている……。
こういう、しょうもないことを考え始めるのは心身の疲労が蓄積してきた証拠だ。元気な時ならこんなこと考えないし、兄の様子を窺いに行くことだけに集中できる。
多分、隠し通路を抜けて施設に到着できれば気持ちも上向いて来ると思うが……果たしてこの通路、どこまで続いているのだろう。
単純に考えれば、施設から公園までの直線距離分はあるということだから、もうそろそろ出口に辿り着いてもいい気がするが……。
「あれ、また変な穴があるー」
先に行っていたミューが、唐突に声を上げた。
穴のあるところは行き止まりになっていて、穴に入る以外道はない。枯れ井戸から降りてきた横穴よりは大きかったものの、そこまで余裕のある大きさでもなく、自分が入ったらまた傷だらけの泥だらけになる自信があった。それだけで一気にげんなりしてきた。
ついてきてくれたのはありがたいが、この状況――協力して進んでいるというより、ミューの遊びに付き合わされている下位ランカーみたいに思えてくる。……いや、施設に忍び込みたいのはアクセルの意思だけど、どうせ助力を乞うならジークみたいな常識人にした方がよかったかもしれない……。
――……いかん。なんか余計なことばかり考えている……。
こういう、しょうもないことを考え始めるのは心身の疲労が蓄積してきた証拠だ。元気な時ならこんなこと考えないし、兄の様子を窺いに行くことだけに集中できる。
多分、隠し通路を抜けて施設に到着できれば気持ちも上向いて来ると思うが……果たしてこの通路、どこまで続いているのだろう。
単純に考えれば、施設から公園までの直線距離分はあるということだから、もうそろそろ出口に辿り着いてもいい気がするが……。
「あれ、また変な穴があるー」
先に行っていたミューが、唐突に声を上げた。
穴のあるところは行き止まりになっていて、穴に入る以外道はない。枯れ井戸から降りてきた横穴よりは大きかったものの、そこまで余裕のある大きさでもなく、自分が入ったらまた傷だらけの泥だらけになる自信があった。それだけで一気にげんなりしてきた。
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