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第13章~獣化の秘密~
第44話
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――そしたら、あらかじめお礼のスープを作った方がいいのかな……。
アロイスの故郷の味という、豆を煮込んだスープ。この間は適当に塩・こしょうで味付けしたけれど、「美味いけどなんか違う」と言われてしまった。
彼の話では「もっと酸味があった」ということだが、それがどういう味なのかあまり想像がつかない。
「……ちょっと研究してみるか」
「ぴ?」
「ああいや、こっちの話だよ。アロイスの故郷の味っていうのを再現してあげたくて」
「ぴ……」
「まあとにかく、今日のところは材料なくなったからここまでだな。夕食の準備をしてくるよ。ピピ、手伝ってくれてありがとう」
「ぴー♪」
よしよしと撫でてやったら、ピピは尻尾をふりふりして喜んでいた。
アクセルは道具を片付け、夕飯を作りにキッチンに入った。……本当に今日は、食事の準備ばかりしている気がする。料理は嫌いじゃないけど、たまには上げ膳据え膳でいきたいな……などと思わんでもない。
――というか、今日はみっちり鍛錬している時間がとれなかった……。
家の雑用が多かったからだろう。洗濯物をしているだけで午前中は潰れてしまったし、午後は露天風呂を途中まで作って終わってしまった。
まあ、露天風呂を作ること自体は木材を運んだりハンマーを振り下ろしたりするので鍛錬にならなくもないが、こういった雑用は早めに片付けないと鍛錬場にも行けない。
アロイスの故郷の味という、豆を煮込んだスープ。この間は適当に塩・こしょうで味付けしたけれど、「美味いけどなんか違う」と言われてしまった。
彼の話では「もっと酸味があった」ということだが、それがどういう味なのかあまり想像がつかない。
「……ちょっと研究してみるか」
「ぴ?」
「ああいや、こっちの話だよ。アロイスの故郷の味っていうのを再現してあげたくて」
「ぴ……」
「まあとにかく、今日のところは材料なくなったからここまでだな。夕食の準備をしてくるよ。ピピ、手伝ってくれてありがとう」
「ぴー♪」
よしよしと撫でてやったら、ピピは尻尾をふりふりして喜んでいた。
アクセルは道具を片付け、夕飯を作りにキッチンに入った。……本当に今日は、食事の準備ばかりしている気がする。料理は嫌いじゃないけど、たまには上げ膳据え膳でいきたいな……などと思わんでもない。
――というか、今日はみっちり鍛錬している時間がとれなかった……。
家の雑用が多かったからだろう。洗濯物をしているだけで午前中は潰れてしまったし、午後は露天風呂を途中まで作って終わってしまった。
まあ、露天風呂を作ること自体は木材を運んだりハンマーを振り下ろしたりするので鍛錬にならなくもないが、こういった雑用は早めに片付けないと鍛錬場にも行けない。
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