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第12章~不穏な空気~
第119話
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「……えっ!? いや、そんな……何でもないって」
「嘘だね。お前はすぐに顔に出るもの。自分一人でぐるぐる悩んでいる時は、特にわかりやすいんだよ。今度は何で悩んでるの?」
「いや、ホントにたいしたことじゃないんだ。兄上が聞いたら、また『くだらない』って一蹴するような内容で」
「くだらないかどうかは聞いてから判断するよ。また勝手に暴走されても困るし、お兄ちゃんに話してみなさい」
そこまで言われたら話さないわけにもいかず、仕方なくアクセルは考えていたことを話した。自分たちはどっちも巫女の息子なのに兄だけが似ていること、自分はどちらにも似ていないこと、そのせいで時々兄との血縁関係が疑わしくなってしまうこと……云々。
すると兄は、案の定呆れた顔でこう言ってきた。
「……うん、確かにくだらなかった。お前、よくそんなことでいちいち悩んでいられるね?」
「俺にとってはくだらなくないんだよ。俺、兄上と見た目も性格もほとんど似てないから、『本当に俺は兄上の弟なんだろうか』って、時々本気で悩んでしまって……」
「お前、意外と血の繋がりとか気にするよね。地上ならともかく、ヴァルハラではそんなの意味ないと思うけどな」
そう言われてしまい、アクセルは少し唇を尖らせた。
「……だから言いたくなかったんだよ。兄上に言ったら絶対『くだらない』って言われると思ったから」
「嘘だね。お前はすぐに顔に出るもの。自分一人でぐるぐる悩んでいる時は、特にわかりやすいんだよ。今度は何で悩んでるの?」
「いや、ホントにたいしたことじゃないんだ。兄上が聞いたら、また『くだらない』って一蹴するような内容で」
「くだらないかどうかは聞いてから判断するよ。また勝手に暴走されても困るし、お兄ちゃんに話してみなさい」
そこまで言われたら話さないわけにもいかず、仕方なくアクセルは考えていたことを話した。自分たちはどっちも巫女の息子なのに兄だけが似ていること、自分はどちらにも似ていないこと、そのせいで時々兄との血縁関係が疑わしくなってしまうこと……云々。
すると兄は、案の定呆れた顔でこう言ってきた。
「……うん、確かにくだらなかった。お前、よくそんなことでいちいち悩んでいられるね?」
「俺にとってはくだらなくないんだよ。俺、兄上と見た目も性格もほとんど似てないから、『本当に俺は兄上の弟なんだろうか』って、時々本気で悩んでしまって……」
「お前、意外と血の繋がりとか気にするよね。地上ならともかく、ヴァルハラではそんなの意味ないと思うけどな」
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「……だから言いたくなかったんだよ。兄上に言ったら絶対『くだらない』って言われると思ったから」
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