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第11章~強くなるために~
第120話(フレイン視点)
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他人に衣装を着させて何が楽しいのかよくわからないが、彼のセンス自体は抜群なので文句は言えない。
やれやれ……と衣装を脱ぎ、明日まで皺にならないようハンガーで壁にかけておいた。
その後は特にやることもなかったので、夕食の買い出しついでに市場をぶらついた。
そこでたまたまジークに遭遇したので、これ幸いととっ捕まえて自宅に連れ込んだ。
当のジークはものすごく嫌そうな顔をして、
「勘弁してくれよ。弟くんに恨まれちまう」
「イチャイチャしなければ大丈夫だよ。一緒に夕飯を食べるだけなんだから問題ないって」
「……それもちょっと恨まれそうだけどな。明日には帰ってくるんだから、一日くらい我慢しろよ」
ただでさえ俺は元彼だと思われてるんだから、と口を尖らせる。
ジークの危惧もわからんでもなく、フレインは少し苦笑した。
――あの子、変なところで潔癖だからなぁ。
元彼だろうが何だろうが、今は普通の友人なんだから気にしなくていいのに、と思う。そんなこと言い出したら、昔にちょっとでもつき合った人とは二度と食事できなくなってしまうではないか。
だけどアクセルはどうしてもジークの存在が気になってしまうらしく、二人きりでいるとあまりいい顔をしないのだ。
「まあ、そこはアクセルの気にしすぎだよ。やましい気持ちはゼロなんだから、後ろめたく思う必要もないさ」
「……。お前さんがそういうならいいけど、弟くんにブチ切れられて兄弟喧嘩に発展したとしても俺は慰めてやらないからな」
やれやれ……と衣装を脱ぎ、明日まで皺にならないようハンガーで壁にかけておいた。
その後は特にやることもなかったので、夕食の買い出しついでに市場をぶらついた。
そこでたまたまジークに遭遇したので、これ幸いととっ捕まえて自宅に連れ込んだ。
当のジークはものすごく嫌そうな顔をして、
「勘弁してくれよ。弟くんに恨まれちまう」
「イチャイチャしなければ大丈夫だよ。一緒に夕飯を食べるだけなんだから問題ないって」
「……それもちょっと恨まれそうだけどな。明日には帰ってくるんだから、一日くらい我慢しろよ」
ただでさえ俺は元彼だと思われてるんだから、と口を尖らせる。
ジークの危惧もわからんでもなく、フレインは少し苦笑した。
――あの子、変なところで潔癖だからなぁ。
元彼だろうが何だろうが、今は普通の友人なんだから気にしなくていいのに、と思う。そんなこと言い出したら、昔にちょっとでもつき合った人とは二度と食事できなくなってしまうではないか。
だけどアクセルはどうしてもジークの存在が気になってしまうらしく、二人きりでいるとあまりいい顔をしないのだ。
「まあ、そこはアクセルの気にしすぎだよ。やましい気持ちはゼロなんだから、後ろめたく思う必要もないさ」
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