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第11章~強くなるために~
第40話※
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頬に痛みを感じた。薄皮がピッと破け、小さく血液が噴射し、前髪も数本千切れてしまう。
――ちょっ、嘘だろ……!?
刃は当たっていない。間合いの内側にも入っていない。
にもかかわらず、頬が切れた。ということは、これは空気も一緒に刃にしていると考えてよい。刀身に纏わりつく空気を武器と一緒に奮うことで、目に見えるより何倍も広い間合いを確保しているのだ。
――くそ……ただでさえ読みづらいのに……!
変幻自在の刃は、少し手首を捻るだけであっと言う間に軌道が変わる。それを防ごうと小太刀で剣を弾いても、すぐさま軌道修正してこちらに襲い掛かって来るのだ。
おまけに間合いは恐ろしいほど広く、密集している。ユーベルを含め六人の戦士が一斉に武器を振るっているのだから当然だ。これでは反撃の糸口すら掴めない。
まず攻撃をかいくぐることが難しいので、周りの参加者も皆ことごとく斬られてしまっている。
「ほほほ、愉快ですねぇぇ! さあ、皆さんも一緒に踊りましょう!」
そんなユーベルは、さも楽しそうに笑いながらリボンのような刃を振るっている。滅茶苦茶に振るっているように見えて、太刀筋は恐ろしいほど優雅で美麗だった。血飛沫がアーチ状に舞って、まるで虹のようだった。
――って、見惚れてる場合じゃない……!
このままではこちらの体力が先に尽きてしまう。どうにか反撃しなくては、一方的に攻められるだけで終わってしまう。
どうしよう……どうすれば……。
――ちょっ、嘘だろ……!?
刃は当たっていない。間合いの内側にも入っていない。
にもかかわらず、頬が切れた。ということは、これは空気も一緒に刃にしていると考えてよい。刀身に纏わりつく空気を武器と一緒に奮うことで、目に見えるより何倍も広い間合いを確保しているのだ。
――くそ……ただでさえ読みづらいのに……!
変幻自在の刃は、少し手首を捻るだけであっと言う間に軌道が変わる。それを防ごうと小太刀で剣を弾いても、すぐさま軌道修正してこちらに襲い掛かって来るのだ。
おまけに間合いは恐ろしいほど広く、密集している。ユーベルを含め六人の戦士が一斉に武器を振るっているのだから当然だ。これでは反撃の糸口すら掴めない。
まず攻撃をかいくぐることが難しいので、周りの参加者も皆ことごとく斬られてしまっている。
「ほほほ、愉快ですねぇぇ! さあ、皆さんも一緒に踊りましょう!」
そんなユーベルは、さも楽しそうに笑いながらリボンのような刃を振るっている。滅茶苦茶に振るっているように見えて、太刀筋は恐ろしいほど優雅で美麗だった。血飛沫がアーチ状に舞って、まるで虹のようだった。
――って、見惚れてる場合じゃない……!
このままではこちらの体力が先に尽きてしまう。どうにか反撃しなくては、一方的に攻められるだけで終わってしまう。
どうしよう……どうすれば……。
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