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第11章~強くなるために~
第9話
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ケイジは続けた。
「この基礎訓練では、戦いの基礎である集中力と足腰を鍛えることに特化している。滝修行も丸太担ぎも岩押しも、その二つが揃っていればクリアできるはずなのだ。もし今より強くなりたければ、集中力と足腰を重点的に鍛えてみるとよい」
「はい……ありがとうございます」
アクセルは深く頭を下げて礼を言った。
――集中力と足腰か……。
これも一朝一夕に鍛えられるものではない。毎日欠かさず鍛錬して、少しずつ強化していくしかないのだろう。
とりあえず目標は、この滝に三〇分間打たれることだ。頑張らなくては。
「ああ、やっぱりここだった!」
修行場に兄が駆け込んできて、アクセルはそちらに目をやった。
兄はこちらにやって来ると、腰に手を当てて見下ろしてきた。
「お前ね、出掛けるなら置き手紙くらい書いてからにしなさい。あちこち捜しちゃったじゃないか」
「す、すまない……。ケイジ様に置いていかれたら修行にならないと思って……」
「というかお前、本当にケイジと一緒に修行しようとしたの? それはさすがに無謀じゃない?」
……やはり兄の目から見ても、ケイジの修行は無謀であるらしい。
「ケイジも、『お前にはまだ無理だ』って止めてくれればよかったのに」
「『強くなりたい』と言ってくる者を拒否するのは無粋であろう。最初から私と同じメニューをこなす必要はない。自分のペースで強くなればよいのだ」
「そうだけど、うちの弟は真面目だから自分の限界を無視して修行に打ち込んじゃう時もあるんだよ」
……図星すぎて耳が痛い。
「この基礎訓練では、戦いの基礎である集中力と足腰を鍛えることに特化している。滝修行も丸太担ぎも岩押しも、その二つが揃っていればクリアできるはずなのだ。もし今より強くなりたければ、集中力と足腰を重点的に鍛えてみるとよい」
「はい……ありがとうございます」
アクセルは深く頭を下げて礼を言った。
――集中力と足腰か……。
これも一朝一夕に鍛えられるものではない。毎日欠かさず鍛錬して、少しずつ強化していくしかないのだろう。
とりあえず目標は、この滝に三〇分間打たれることだ。頑張らなくては。
「ああ、やっぱりここだった!」
修行場に兄が駆け込んできて、アクセルはそちらに目をやった。
兄はこちらにやって来ると、腰に手を当てて見下ろしてきた。
「お前ね、出掛けるなら置き手紙くらい書いてからにしなさい。あちこち捜しちゃったじゃないか」
「す、すまない……。ケイジ様に置いていかれたら修行にならないと思って……」
「というかお前、本当にケイジと一緒に修行しようとしたの? それはさすがに無謀じゃない?」
……やはり兄の目から見ても、ケイジの修行は無謀であるらしい。
「ケイジも、『お前にはまだ無理だ』って止めてくれればよかったのに」
「『強くなりたい』と言ってくる者を拒否するのは無粋であろう。最初から私と同じメニューをこなす必要はない。自分のペースで強くなればよいのだ」
「そうだけど、うちの弟は真面目だから自分の限界を無視して修行に打ち込んじゃう時もあるんだよ」
……図星すぎて耳が痛い。
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