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第10章~日常の中で~
第31話
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フレインと死合いを行ったら、おそらく全ての記憶が戻ってくると思う。根拠はないが、アクセルにとっては、敬愛する兄と本気で斬り合うことこそが最も重要なことなのだ。そのためにも早くランクを上げて、フレインの死合い相手に選ばれるようにならなくては。
するとフレインは、アクセルの周りを優雅に遊泳しながら、こんなことを言い出した。
「しかし、身体が覚えているならイチャイチャしたことも覚えているのかな」
「え?」
「ヴァルハラに来てから何度もお前と交わったから、きっとその時の記憶も身体に刻み込まれているよね。私のこと忘れて受け入れづらくなってたら悲しいけど、身体が覚えてるならそんなこともなさそうだ」
「っ……」
「またイチャイチャするのが楽しみだねぇ」
……などと、冗談とも思えない台詞を吐くので、こちらも赤面してしまった。
――身体が覚えているなら、やっぱり一度寝た方が……。
記憶も一気に戻ってくるかもしれない。いつになるかわからない死合いを待つより、そちらの方がずっと手っ取り早いのではないか。
アクセルは思い切って言った。
「あ、あの……! 俺、兄上が相手なら一緒に寝ても……」
「うん? お兄ちゃんと同じベッドで寝たいの?」
「……はい」
「わかった、じゃあ今日は添い寝してあげるね。きっといい夢を見られるよ」
「えっ……!? いえ、添い寝じゃなくて、本当に……」
そう言いかけたのだが、人差し指で唇を押さえられ、それ以上言葉を出せなくなった。
フレインはあくまで穏やかに言った。
するとフレインは、アクセルの周りを優雅に遊泳しながら、こんなことを言い出した。
「しかし、身体が覚えているならイチャイチャしたことも覚えているのかな」
「え?」
「ヴァルハラに来てから何度もお前と交わったから、きっとその時の記憶も身体に刻み込まれているよね。私のこと忘れて受け入れづらくなってたら悲しいけど、身体が覚えてるならそんなこともなさそうだ」
「っ……」
「またイチャイチャするのが楽しみだねぇ」
……などと、冗談とも思えない台詞を吐くので、こちらも赤面してしまった。
――身体が覚えているなら、やっぱり一度寝た方が……。
記憶も一気に戻ってくるかもしれない。いつになるかわからない死合いを待つより、そちらの方がずっと手っ取り早いのではないか。
アクセルは思い切って言った。
「あ、あの……! 俺、兄上が相手なら一緒に寝ても……」
「うん? お兄ちゃんと同じベッドで寝たいの?」
「……はい」
「わかった、じゃあ今日は添い寝してあげるね。きっといい夢を見られるよ」
「えっ……!? いえ、添い寝じゃなくて、本当に……」
そう言いかけたのだが、人差し指で唇を押さえられ、それ以上言葉を出せなくなった。
フレインはあくまで穏やかに言った。
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