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第8章~ラグナロクの終わり~
第42話
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アクセルは兄の腕を掴んだまま、続けた。
「でもな、あなたはひとつ思い違いをしている。確かに俺たちは、あなたに生み出された創作物かもしれない。でも俺たちは機械じゃない。感情を持った生き物だ。自分の意思もあるし、嫌なことは嫌だと反発することもある。石碑を破壊しろと言われたからって、『はい、そうですか』と従うことはできないんだよ」
「はあ!? 何言ってるのよ! あんた達はもう十分楽しく生きたでしょ! 私が生んでやったんだから、少しは私のために働きなさいよ!」
「やかましい! 勝手な事情で俺たちを捨てたくせに、今更俺たちを利用しようとするな! 石碑の破壊はあんたの役割だ! 自分がやりたくないからって、勝手に俺たちに押し付けるな!」
「何度言ったらわかるのよ! 私にも事情があるんだって……」
「知るか! 俺たちにとって真実はひとつだけだ! あんたは自分の都合で俺たち兄弟を捨てたんだよ! あんたのために働いてやる義理はない!」
そう言い放ち、アクセルは兄の顔を見ながら言った。
「兄上、帰ろう。石碑に書いてある以上、巫女が石碑を破壊するのは決定事項だ。俺たちは関係ない。これ以上ここにいることは……」
「ちょっと待った! お前、その身体どうしたんだい!?」
「……はっ? 何のことだ?」
「これ! よく見て!」
手を掴まれ、顔の正面に突き付けられる。
「でもな、あなたはひとつ思い違いをしている。確かに俺たちは、あなたに生み出された創作物かもしれない。でも俺たちは機械じゃない。感情を持った生き物だ。自分の意思もあるし、嫌なことは嫌だと反発することもある。石碑を破壊しろと言われたからって、『はい、そうですか』と従うことはできないんだよ」
「はあ!? 何言ってるのよ! あんた達はもう十分楽しく生きたでしょ! 私が生んでやったんだから、少しは私のために働きなさいよ!」
「やかましい! 勝手な事情で俺たちを捨てたくせに、今更俺たちを利用しようとするな! 石碑の破壊はあんたの役割だ! 自分がやりたくないからって、勝手に俺たちに押し付けるな!」
「何度言ったらわかるのよ! 私にも事情があるんだって……」
「知るか! 俺たちにとって真実はひとつだけだ! あんたは自分の都合で俺たち兄弟を捨てたんだよ! あんたのために働いてやる義理はない!」
そう言い放ち、アクセルは兄の顔を見ながら言った。
「兄上、帰ろう。石碑に書いてある以上、巫女が石碑を破壊するのは決定事項だ。俺たちは関係ない。これ以上ここにいることは……」
「ちょっと待った! お前、その身体どうしたんだい!?」
「……はっ? 何のことだ?」
「これ! よく見て!」
手を掴まれ、顔の正面に突き付けられる。
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