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第6章~ラグナロクの始まり~
第54話
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「その長い布、身体の線が出ないから誰でも着られるけど、実は本当にスタイルのいい人じゃないと似合わないだろ? 巻き方も上手だし、色味もあなたに合っている。俺はファッションのことはよくわからないが、あなたなら他の衣装も似合うんじゃないか?」
「…………」
「あ、すまない……冷静に分析してしまって。でも本当に素敵だと思ったんだ。決してお世辞とかじゃなく……」
「……もういいわよ。あんたと話してるとホント調子狂うわ……」
「す、すまない……」
「というか、あんたは逆に着替えた方がいいくらいね。胸元がビリビリじゃないの」
「え。ああ、これか……」
ヤドリギに破かれた服に目をやる。
男だから恥ずかしくはないが、そう言われると早く着替えたいなという気がしないでもない。
「まあいいわ。瘴気の石を破壊してきたのは知ってるし。思った以上に粉々にしてくれたみたいだから、今回はそれで合格にしてあげる」
「あ、ありがとう……」
追加試練を出されたらヤバかったが、一発OKだったので少しホッとした。
これでようやく地上に戻れる。
「もう二度とこっちに来るんじゃないわよ?」
出口を通ろうとした時、ヘルが優しい釘を刺してきた。
「今度はこんなすぐには帰れないからね。瘴気も濃くなるし、試練も厳しくなる。……せいぜい、ラグナロクを生き延びることね」
「わかった、ありがとう。心得ておくよ」
「ま、本当に死んじゃったらこっちの住人になるわけだけど。その時は覚悟しなさい。存分にいじめてあげるから」
そんなことを言ってくるので、アクセルも冗談めかして答えた。
「…………」
「あ、すまない……冷静に分析してしまって。でも本当に素敵だと思ったんだ。決してお世辞とかじゃなく……」
「……もういいわよ。あんたと話してるとホント調子狂うわ……」
「す、すまない……」
「というか、あんたは逆に着替えた方がいいくらいね。胸元がビリビリじゃないの」
「え。ああ、これか……」
ヤドリギに破かれた服に目をやる。
男だから恥ずかしくはないが、そう言われると早く着替えたいなという気がしないでもない。
「まあいいわ。瘴気の石を破壊してきたのは知ってるし。思った以上に粉々にしてくれたみたいだから、今回はそれで合格にしてあげる」
「あ、ありがとう……」
追加試練を出されたらヤバかったが、一発OKだったので少しホッとした。
これでようやく地上に戻れる。
「もう二度とこっちに来るんじゃないわよ?」
出口を通ろうとした時、ヘルが優しい釘を刺してきた。
「今度はこんなすぐには帰れないからね。瘴気も濃くなるし、試練も厳しくなる。……せいぜい、ラグナロクを生き延びることね」
「わかった、ありがとう。心得ておくよ」
「ま、本当に死んじゃったらこっちの住人になるわけだけど。その時は覚悟しなさい。存分にいじめてあげるから」
そんなことを言ってくるので、アクセルも冗談めかして答えた。
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