上 下
333 / 2,669
第3章~新たなる試練~

第210話*

しおりを挟む
「……もういい。俺には時々刺激が強いが、兄上が嬉しいなら好きにしてかまわない。……予告してくれた方が助かるけど」
「そっか。じゃあ今度フェラする時は前もって教えてあげるね」

 優しく髪を撫でてくる兄。その約束がどこまで守られるかは疑問だが、アクセルが本気で嫌がれば無理強いすることはない。それだけは確かだ。

 兄が自分の下着を脱ぎ、アクセル同様全裸になる。そして改めて脚を抱え直し、膨張した己を直接擦りつけてきた。兄の硬さを感じ、その生々しさに身震いした。

 普段はのほほんとしているけれど、こういう時は雄っぽい一面を覗かせる。そのギャップはたまらない興奮材料だった。

 大抵のことには無頓着な兄が、自分を抱く時は男らしい興奮を示し、独占欲を滲ませながら執着してくるのだ。のぼせ上がるなという方が無理であろう。

 ――兄上……。

 どこまでも際限なく兄を好きになってしまう自分が、少し恐ろしくもあった。どんな仕打ちをされても、兄を恨むより自分への反省が先に来る。きっと自分はこれから先も、兄を嫌いになることはないのだろう。

 例え、この上なくひどい方法で裏切られたとしても……。

「そろそろいいかな?」

 兄が窄まりに先端を押し当て、聞いてくる。

 熱く濡れた欲望を感じた瞬間、後ろの孔がばくばく痙攣した。

「ああ……もちろん……」

 兄の首筋に腕を回したら、兄は嬉しそうに微笑んでくれた。

 押し当てられた先端にぐぐっ……と圧力がかかり、ぐぷんと入口がめくれ上がって一番太い部分が中にめり込んでくる。

「うっ……ん、んっ……」

 衝撃に呻きながらも、なるべく力を抜いて兄を受け入れる。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう
BL
 第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける——— ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。

ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました

ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。 「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」 ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m ・洸sideも投稿させて頂く予定です

イケメン王子四兄弟に捕まって、女にされました。

天災
BL
 イケメン王子四兄弟に捕まりました。  僕は、女にされました。

兄が媚薬を飲まされた弟に狙われる話

ْ
BL
弟×兄

童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった

なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。 ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…

アルファだけの世界に転生した僕、オメガは王子様の性欲処理のペットにされて

天災
BL
 アルファだけの世界に転生したオメガの僕。  王子様の性欲処理のペットに?

モブ男子ですが、生徒会長の一軍イケメンに捕まったもんで

天災
BL
 モブ男子なのに…

処理中です...