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第3章~新たなる試練~
第176話
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「親分~! おはようございます~!」
そこへロシェがやってきた。やはり……というか何というか、ある意味で予想のできる展開だった。特に何も言っていないのに、アクセルが行くところにすぐ現れるのは、どこかから常に見張っているということだろうか。
そう言えば、ハチミツ採集に行ったことも知っていたし……。
「おはよう。今日もご苦労だな」
アクセルはさも何も知らない風を装って返事をした。変に疑っているところを見せると、向こうも警戒するだろうと思ったのだ。
ロシェは愛想笑いを浮かべながら口を開いた。
「親分、今日はこれから死合いですよね? 戦う前にアップしてるんですか?」
「ああ。準備運動くらいは必要だと思ってな」
「さすが親分! ランキング三十五位の戦士は違いますね~」
「……これくらい、みんなやってると思うけどな。ところで、今日は何の用だ?」
「あ、そうそう。親分、死合いが終わったら山に行きませんか?」
「……山に?」
「ええ。ハチミツ採集失敗しちゃったんでしょ? 僕、ハチミツ採集のコツ知ってるんで、教えてあげますよ」
「…………」
罠だな、と思った。ロシェと一緒に山に入ったら何が起こるかわからない。夢で見たように、本当にイノシシに喰われてしまう可能性もある。ハチミツ採集なんて言っているけど、どこまで本気か疑わしいし……。
「……まあ、考えておくよ。俺は死合いがあるから、後にしてくれ」
「あ、そうですね。じゃあ死合いが終わったらお迎えに上がります~!」
それだけ言って、ロシェはあっさりと立ち去って行った。あの分じゃ、本当に死合いが終わったら迎えに来そうだ。リスクを回避したいのなら、この時点できっぱり断るべきだっただろう。
そこへロシェがやってきた。やはり……というか何というか、ある意味で予想のできる展開だった。特に何も言っていないのに、アクセルが行くところにすぐ現れるのは、どこかから常に見張っているということだろうか。
そう言えば、ハチミツ採集に行ったことも知っていたし……。
「おはよう。今日もご苦労だな」
アクセルはさも何も知らない風を装って返事をした。変に疑っているところを見せると、向こうも警戒するだろうと思ったのだ。
ロシェは愛想笑いを浮かべながら口を開いた。
「親分、今日はこれから死合いですよね? 戦う前にアップしてるんですか?」
「ああ。準備運動くらいは必要だと思ってな」
「さすが親分! ランキング三十五位の戦士は違いますね~」
「……これくらい、みんなやってると思うけどな。ところで、今日は何の用だ?」
「あ、そうそう。親分、死合いが終わったら山に行きませんか?」
「……山に?」
「ええ。ハチミツ採集失敗しちゃったんでしょ? 僕、ハチミツ採集のコツ知ってるんで、教えてあげますよ」
「…………」
罠だな、と思った。ロシェと一緒に山に入ったら何が起こるかわからない。夢で見たように、本当にイノシシに喰われてしまう可能性もある。ハチミツ採集なんて言っているけど、どこまで本気か疑わしいし……。
「……まあ、考えておくよ。俺は死合いがあるから、後にしてくれ」
「あ、そうですね。じゃあ死合いが終わったらお迎えに上がります~!」
それだけ言って、ロシェはあっさりと立ち去って行った。あの分じゃ、本当に死合いが終わったら迎えに来そうだ。リスクを回避したいのなら、この時点できっぱり断るべきだっただろう。
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