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第3章~新たなる試練~
第128話
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「んー……何となく? 獣を狩るのは何度もやったから、たまには甘い物を採りに行きたいな~と思っただけ」
「ええー……? じゃあハチミツじゃなくて果物でもよかったんじゃないか?」
「そうかもね。でもせっかくユーベルがいるんだし、初ハチミツ採集もいいじゃない?」
……そんな「何となく」の理由に命を懸けていいのか。
――というか、俺は一度しか獣を狩ったことがないんだが。
まともな狩りは、ランゴバルトに引率(?)されたイノシシ狩りだけである。
どうせなら兄と協力してイノシシなりシカなりを狩ってみたかったが……なかなか思い通りにはいかないものだ。
「……ここから先はハチ達のテリトリーです。騒がないように注意してくださいね」
急にユーベルが声を潜めてきた。言われてみれば、少し空気が張り詰めてきたような気がする。
反射的に小太刀の柄に手をかけてしまい、アクセルは慌てて手を離した。空気が張り詰めたり、殺気を感じたりすると、戦士の本能が出てしまうのか、つい武器を握ってしまいそうになる。こんな調子でハチが横から飛び出して来たら、条件反射で斬ってしまいそうだ。
ハチのような集団で生活している虫は、例えそれが不可抗力でも、一匹攻撃された途端こちらを敵だとみなして何十匹もの大軍で襲い掛かってくる。だから一匹たりとも傷つけてはならない。
その理屈はわかるのだが……。
「ええー……? じゃあハチミツじゃなくて果物でもよかったんじゃないか?」
「そうかもね。でもせっかくユーベルがいるんだし、初ハチミツ採集もいいじゃない?」
……そんな「何となく」の理由に命を懸けていいのか。
――というか、俺は一度しか獣を狩ったことがないんだが。
まともな狩りは、ランゴバルトに引率(?)されたイノシシ狩りだけである。
どうせなら兄と協力してイノシシなりシカなりを狩ってみたかったが……なかなか思い通りにはいかないものだ。
「……ここから先はハチ達のテリトリーです。騒がないように注意してくださいね」
急にユーベルが声を潜めてきた。言われてみれば、少し空気が張り詰めてきたような気がする。
反射的に小太刀の柄に手をかけてしまい、アクセルは慌てて手を離した。空気が張り詰めたり、殺気を感じたりすると、戦士の本能が出てしまうのか、つい武器を握ってしまいそうになる。こんな調子でハチが横から飛び出して来たら、条件反射で斬ってしまいそうだ。
ハチのような集団で生活している虫は、例えそれが不可抗力でも、一匹攻撃された途端こちらを敵だとみなして何十匹もの大軍で襲い掛かってくる。だから一匹たりとも傷つけてはならない。
その理屈はわかるのだが……。
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