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第3章~新たなる試練~
第93話*
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「お、俺も……あなたのこと、もっと知りたい……。本気で斬り合ったら、どうなるか、とか……」
「うんうん、私も今のお前と本気で死合ってみたいな。今の実力なら、きっととても楽しい勝負になるだろうね」
「んっ……」
ぐぐっ……と腹の底を突かれ、反射的に兄の手を強く握り返す。
快感にとろけながら、アクセルは昨日の死合いを思い出した。兄・フレインとランゴバルトの壮絶な命のやり取り……。
「俺……ランゴバルト様が、羨ましい……」
「おや、そうなの?」
「だって……兄上と死合えるなんて、こんな贅沢なこと……ない、から……っ」
真上から微笑んでくる兄に、アクセルは正直な気持ちを吐露した。
「俺もあんな風に戦いたかった……。俺も兄上と死合いたいのに……そのために毎日鍛錬してるのに……あれ以来、一度も兄上と戦えていない……。ヴァルハラでなければ絶対に叶わないことなのに……どうしたら兄上と……」
「そうだね……。死合い相手を指名できればいいのに……」
額にキスされ、軽く頬を撫でられる。
「そうしたら、お前のこと指名して滅多切りにしてやるんだけど」
「……滅多切り、なのか……?」
「うん。お前を斬るの、お前を抱くのと同じくらい好きなんだ」
「え? ……うっ!」
一番感じる場所をゴリッと抉られ、息が詰まる。
兄は嬉しそうにゆるゆる腰を動かしつつ、手を握りながら囁いてきた。
「うんうん、私も今のお前と本気で死合ってみたいな。今の実力なら、きっととても楽しい勝負になるだろうね」
「んっ……」
ぐぐっ……と腹の底を突かれ、反射的に兄の手を強く握り返す。
快感にとろけながら、アクセルは昨日の死合いを思い出した。兄・フレインとランゴバルトの壮絶な命のやり取り……。
「俺……ランゴバルト様が、羨ましい……」
「おや、そうなの?」
「だって……兄上と死合えるなんて、こんな贅沢なこと……ない、から……っ」
真上から微笑んでくる兄に、アクセルは正直な気持ちを吐露した。
「俺もあんな風に戦いたかった……。俺も兄上と死合いたいのに……そのために毎日鍛錬してるのに……あれ以来、一度も兄上と戦えていない……。ヴァルハラでなければ絶対に叶わないことなのに……どうしたら兄上と……」
「そうだね……。死合い相手を指名できればいいのに……」
額にキスされ、軽く頬を撫でられる。
「そうしたら、お前のこと指名して滅多切りにしてやるんだけど」
「……滅多切り、なのか……?」
「うん。お前を斬るの、お前を抱くのと同じくらい好きなんだ」
「え? ……うっ!」
一番感じる場所をゴリッと抉られ、息が詰まる。
兄は嬉しそうにゆるゆる腰を動かしつつ、手を握りながら囁いてきた。
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