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第2章~溢れる想い~
第8話
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「では今夜は、ここまでに致しましょう」
荒れ果てた広場の真ん中に立ち直し、紳士のような礼をしてユーベルは顔を上げた。調子が出てきたところで水を差され、アクセルは拍子抜けした。少しイラッとした。
いいところだったのに、ここでおしまいだなんて……。
「…………」
仕方なくボロボロになった小太刀を鞘に納める。後で修理に出さなくては……と思っていると、
「あなた、わたくしの舞を見るのは初めてですよね?」
ユーベルが話しかけてきた。相変わらず息一つ乱れていなかった。あれだけ激しく動き回っていたのに、そのスタミナは純粋にすごいと思う。
「初めてで致命傷を負わなかったのは、なかなかいいセンスをしていらっしゃいます。誇っていいと思いますよ」
「はあ、ありがとうございます」
「それに、お顔もとても整っていらっしゃる。身長も十分ですし、踊りをやらせたら映えそうですねぇ」
「は、はあ……」
ユーベルが指で顎を持ち上げてくる。舐めるように顔を見られて、ちょっと表情が引き攣った。
――近い……。
顔がいいと言ってくれるのは嬉しいが、あまりじろじろ見られると気まずいのだが……。
「あの、ユーベル様……」
そろそろ離れてください……と目で訴えたら、ユーベルの首筋に抜き身の太刀が当てられたのが見えた。
荒れ果てた広場の真ん中に立ち直し、紳士のような礼をしてユーベルは顔を上げた。調子が出てきたところで水を差され、アクセルは拍子抜けした。少しイラッとした。
いいところだったのに、ここでおしまいだなんて……。
「…………」
仕方なくボロボロになった小太刀を鞘に納める。後で修理に出さなくては……と思っていると、
「あなた、わたくしの舞を見るのは初めてですよね?」
ユーベルが話しかけてきた。相変わらず息一つ乱れていなかった。あれだけ激しく動き回っていたのに、そのスタミナは純粋にすごいと思う。
「初めてで致命傷を負わなかったのは、なかなかいいセンスをしていらっしゃいます。誇っていいと思いますよ」
「はあ、ありがとうございます」
「それに、お顔もとても整っていらっしゃる。身長も十分ですし、踊りをやらせたら映えそうですねぇ」
「は、はあ……」
ユーベルが指で顎を持ち上げてくる。舐めるように顔を見られて、ちょっと表情が引き攣った。
――近い……。
顔がいいと言ってくれるのは嬉しいが、あまりじろじろ見られると気まずいのだが……。
「あの、ユーベル様……」
そろそろ離れてください……と目で訴えたら、ユーベルの首筋に抜き身の太刀が当てられたのが見えた。
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