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第2章~溢れる想い~
第1話
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厨房で大量のシチューを作らされ、宴が始まってしばらくしたところでようやくアクセルは解放された。大釜で具材を煮込んだため、掻き回すお玉も身の丈ほどに大きかった。ふと、魔女が毒薬を生成しているシーンを思い浮かべてしまった。いや、シチューは毒薬じゃないけど。
――兄上、美味しいって言ってくれるかな。
兄のために心を込めて作ったシチューだ。口に合うといいが。
「ア・ク・セ・ル!」
宴の会場に行ったら、いきなり後ろから抱きつかれた。チェイニーだった。
「イノシシ、いっぱい狩ってきたんだって? お疲れ~!」
「ああ……まあ、いろいろあったけどな」
「聞いたよー。ランゴバルト様にめちゃくちゃやられたって話。でも、結果的にはよかったじゃん。フレイン様に助けてもらえたんでしょ?」
「……そうだな」
泉でのことを思い出すと、つい笑みがこぼれてしまう。はしたないので急いで真顔に戻したが、チェイニーには呆れられてしまった。
「いいなー……。なんか妬けるわ」
「は? 何が妬けるんだ?」
「いや、こっちの話。それより、早く食事もらいに行こうぜー。イノシシのシチューとヤギの蜜酒! 宴と言ったらそれがないとね」
宴に参加すること自体初めてだったので、アクセルはチェイニーに教えてもらいながら自分の分の食事を確保して適当な席に着いた。宴ではある程度の無礼講が許されているらしく、一言断りさえすれば上位ランカーの隣に座ってもいいそうだ。
それを聞いて早速アクセルは兄を捜してみたのだが……。
――兄上、美味しいって言ってくれるかな。
兄のために心を込めて作ったシチューだ。口に合うといいが。
「ア・ク・セ・ル!」
宴の会場に行ったら、いきなり後ろから抱きつかれた。チェイニーだった。
「イノシシ、いっぱい狩ってきたんだって? お疲れ~!」
「ああ……まあ、いろいろあったけどな」
「聞いたよー。ランゴバルト様にめちゃくちゃやられたって話。でも、結果的にはよかったじゃん。フレイン様に助けてもらえたんでしょ?」
「……そうだな」
泉でのことを思い出すと、つい笑みがこぼれてしまう。はしたないので急いで真顔に戻したが、チェイニーには呆れられてしまった。
「いいなー……。なんか妬けるわ」
「は? 何が妬けるんだ?」
「いや、こっちの話。それより、早く食事もらいに行こうぜー。イノシシのシチューとヤギの蜜酒! 宴と言ったらそれがないとね」
宴に参加すること自体初めてだったので、アクセルはチェイニーに教えてもらいながら自分の分の食事を確保して適当な席に着いた。宴ではある程度の無礼講が許されているらしく、一言断りさえすれば上位ランカーの隣に座ってもいいそうだ。
それを聞いて早速アクセルは兄を捜してみたのだが……。
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