上 下
253 / 393
春休み編

第15話*

しおりを挟む
「というか、さんざん俺を口説いたくせに、『家の事情があるから別れてくれ』なんて、そんなふざけた話がありますか。俺は都合のいい遊び人じゃないんですよ? 最後まで責任持てないんだったら、最初から口説かないでくださいよ。あなたとつき合う前の俺を返してくださいよ!」
「夏樹……」
「俺……先生のせいで、どれだけ……っ!」

 最後の方は、ほとんど涙声になっていた。

 感情が抑えられなくなり、夏樹は市川に詰め寄った。そして噛みつくように自分からキスしてやった。

 あまり長いものではなかったが、今までしてきたキスの中で一番苦かった。これは多分、抹茶の苦味だけではないような気がする。

「……先生は何もわかってないです」

 涙をこらえながら、夏樹は一言一言並べるようにして言った。

「もう別れれば済む問題じゃないんですよ。俺、先生とつき合うことになって初めて男性を知りました。男性に抱かれることがどういうことか、身をもって経験しました。初めてヤられた時はしばらく後ろの違和感に悩まされましたけど、それが消えてなくなると、今度はどうしようもない疼きに苛まれる。また挿れて欲しくてたまらなくなるんです」
「……え? あ、おい!」

 市川を押し倒し、その上に馬乗りになる。

 もうなりふり構っていられなかった。

 和服の前身頃を掻き分け、市川のモノを取り出し、手で芯を作ってやる。

「ちょ、夏樹……よせって……」
「何言ってるんですか。全部先生が教えたことでしょ」
「いや、まあそうなんだけどさ……」
「ここの敷居を跨いだ時点で、俺はとっくに覚悟を決めてるんです。だから先生も、いい加減腹括ってください」

 そう言って夏樹は、下着ごと自分のズボンをずり下げ、尻だけ露出させた。

 そして挑発するように市川を睨みながら、勃起した男根を掴み、ゆっくりと腰を落としていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店

ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。

部室強制監獄

裕光
BL
 夜8時に毎日更新します!  高校2年生サッカー部所属の祐介。  先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。  ある日の夜。  剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう  気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた  現れたのは蓮ともう1人。  1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。  そして大野は裕介に向かって言った。  大野「お前も肉便器に改造してやる」  大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…  

童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった

なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。 ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…

ずっと女の子になりたかった 男の娘の私

ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。 ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。 そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。

とろとろ【R18短編集】

ちまこ。
BL
ねっとり、じっくりと。 とろとろにされてます。 喘ぎ声は可愛いめ。 乳首責め多めの作品集です。

新しいパパは超美人??~母と息子の雌堕ち記録~

焼き芋さん
BL
ママが連れてきたパパは超美人でした。 美しい声、引き締まったボディ、スラリと伸びた美しいおみ足。 スタイルも良くママよりも綺麗…でもそんなパパには太くて立派なおちんちんが付いていました。 これは…そんなパパに快楽地獄に堕とされた母と息子の物語… ※DLsite様でCG集販売の予定あり

処理中です...