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28 王子1と盗賊団
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ピクニックは楽しく終了。
明日は荷造りをするそうだが、学校の用具と私服で物はあまりないから、学校に行ってからでも間に合うと帰りの馬車で話していた。
日常的な会話を兄様として、私とは、街のお菓子やパン屋、料理店のどこが美味しいとか教えてくれる。
気を使ってくれていることは、今日の弁当の件でもわかっているけど。
まるでもう話しかけてはいけない人のような自分の知っている話、全部伝えておきますみたいな感じだ。
これは、非常に寂しい。
笑ってまた学校でねと言える未来がいい。それなのに、覚悟を決めているみたいな目をしないで欲しい。
トモホーク王国は、まだ危険だよ。情勢がはっきり決まってから帰国した方がいいよって言いたいけど、それは、私が決められないこと、力なき者は強者に従う。
きっと国王やアルフレッド公爵様達のお偉いさんが連絡とったり決めたりすること。
帰りの馬車は、行きより口数が減ってしまう。兄様も寂しいのだろう。ヒョーガル・トモホークになったら、ヒョーガル王子様と前のように言わないといけないだろうし。
穏やかな風が、余計寂しさを誘う。
屋敷につけば、それぞれ自室に戻った。
「お嬢様、ハンカチに刺繍でもしますか?侯爵家の紋章を」
とラーニャからの提案に、
「嫌よ」
と即答で返した。
「記念になりますよ」
「無理、私上手く出来ないから」
「ゆっくり丁寧を心掛ければ出来ますよ」
わかっているけど、ラーニャは何も言わず刺繍セットを用意している。
やるなんて言ってないのに。
思い出に残るかな?ハンカチなんて。
ポケットの中のハンカチを取り出すと柿の種らしき物を取り出した。
でも、何枚あっても良いかもね。剣術をやるし汗かくし。
ハンカチに図柄をマークする。
ラーニャの言う通り、私は早く終わって欲しいからゆっくり丁寧なんて考えてなかった。今までザクザク刺して終わらせてきた。
「お嬢様、夕食ですよ。まだ明日もあります。大丈夫間に合いますよ」
夕食を食べてからもチクチクと刺した。
朝食もみんなで食べて、普通の会話をした。二人は学校に行って、私は、家庭教師の先生が来るまで、またチクチクと丁寧に下書きの通りに刺していく。
やっと終わって、ラーニャに見せれば、ラーニャが凄く笑顔だ。
「やりましたね、お嬢様!とっても上手に出来てます。直す所無しです」
ふふって、いや、私も時間をかければ出来ますから。
私の持っている包み紙の一番お気に入りで包装する。これを明日馬車に乗る前にプレゼントしよう。
贈り物をすることに、こんなにドキドキするとは思わなかった。
何げなく渡そう。
別に特別とか親しいとかではないけど、餞別みたいな感じで。
あの日街で見つけて、我が家に連れて来た。ゲームよりもレオナルド王子と会う時期も早めて、記憶も戻ってないし、ここに本来はいなかったはずだから、大丈夫だろうか?
この人も私が変えてしまった人。
少しばかり照れ臭い感情を夕食の時も隠した。思い出話に家族みんな笑い、使用人達も挨拶をそれぞれ伝えていたようだ。今日は豪華な夕食だった。とても長い時間ダイニングで語り、蝋燭が一本消えれば、残念だけど部屋に戻った。
私の机には、包装したプレゼントを置き明日に備える。
何故か渡すとなると緊張して眠れない。
どのくらい経ったかわからない。
ガシャン
そんな時、どこかの部屋の窓が割れる音がした。
「んっ!一体、何?」
何故か胸騒ぎがして、起き上がり、窓に近づけば、窓の向こうに真っ黒な人と目があった。
あっまずい!
瞬間わかる恐怖。竦んだ足。
ガシャーン
私の部屋は思ったより大きな音で窓ガラスが割れたと思う。
私の部屋2階なんだけど、どうして目が合うの?おかしいでしょう?
自分の頭では追いつかない現実に怖さが増す。
怖い、
振り返ることは出来ない。目の前には、ベッドがあって扉まで辿り着がない。
いつも緩い口が、声にもならず、息も上手く出来ない。
手を伸ばしたのは、クッション。全く意味ないものなのに、すがるようにそれを投げた。当たったかどうかもわからない。掴んでは投げた。
黒い人は声を発しない。
掴めるものがなくなって、後ろの気配が一気に大きくなった。てを伸ばさなきゃと水差しを掴み、それごと投げた。
「ウッ」
初めて声が出て、ガシャーンとまた割れた音がした。
「このガキ!」
真後ろで声がする気がした。
怖い、怖くて、足が動かなくて、でも突然風が吹いた。黒い影がサッと私を通り過ぎて、
金属と金属のぶつかる音なのか、
キン、ガッ、キン
と音がした。
「黒豹?」
と聞こえた。パァッと振り返ると窓の外にいた黒い人とヒョーガル王子が剣で睨み合いをしている。
「お前、捕まったんじゃなかったのか?何故ここにいる?まさか足抜けをしたのか?」
「さあな?なんの話だ?」
ガシャ、キーン
「記憶が戻ったのか?」
「お前黒い月か!何故ここに!」
ガタッ、ガッ
剣だけでなく、足で蹴り、私の部屋は荒れた。ヒョーガル王子は私が逃げれてないのがわかったのだろう。それ以上一歩も後ろに下がらず、防戦をしている。
剣と身体がぶつかり、暴力的な音がする。窓ガラスの割れた所から風が入って、私は恐怖で体が震えているのに、何故か別のことを考えた。
始めに割れた音が聞こえてから、時間はそんなに経ってない。長く感じる。
足が動かないことに手だけで床を押し移動しようと動かした。
本来は黒豹が仲間と王宮に忍びこむ。騎士に捕まり、レオナルド王子と会ってペンダントが光る、ヒロインの祈りと記憶が戻って、身分がわかる流れだ。
今、身分が分かり、ペンダントが光り終わっている。盗賊団は我が家に侵入。
夜の闇は、喧騒になり、廊下から聞こえる音、そして庭の声、私の扉が開く音。
「お嬢様、お嬢様、大丈夫ですか?」
ラーニャがすぐに私の前に出てくれた。
何度も剣のぶつかる音が聞こえる中、ラーニャの背中が安心した。
そして、
「ヴ、ウォ」
と何か低い腹の奥からの声が聞こえた。
黒い人が床に伏せて、剣が落ちる音。怖いもの見たさで隙間か覗き、刃はギラリと私には生きているように光ってみえた。
男は捕らえられ、下の階に侵入した三人にも。合計4名。
まさか我が家に盗賊が入るなんて驚いた。偶然だろうけど…
だけど私には、まるで帳尻合わせのように感じてしまった。
ヒョーガル王子に御礼を言わないと、気づき、ラーニャに場所を聞く。
「今、旦那様方と一緒に玄関ホールに盗賊と共におられます。警備隊を呼びに向かっているので引き渡しが終われば、会えますよ」
ラーニャは、玄関には近づいてはいけないと言っているようだった。
玄関ホール
捕らえられた盗賊は、ヒョーガルを見て、
「おいおい、随分変わったな。勝手に居なくなって、いいご身分だ。用心棒か」
「黒豹、貴族に飼われたか!」
過去は消せない。
俺はこいつらと同じ事をしていた。まさかダルン侯爵家に入るとは考えなかった。いや、ずっと盗賊だったことを話そうとも振り返ろうともしなかった。
罪悪感が俺を襲う。
左肩に侯爵の手が乗り、二回肩を叩かれた。
右肩にエルフィンの手が乗り俺に
「ミルフィーナを助けてくれてありがとう。すぐに駆けつけてくれて助かった。気の強い妹だが、いざとなったら動けない子だから、本当にありがとう、ヒョーガル」
と潤ませた目で言った。
確かに最初の音を聞いた時点で、一直線にミルフィーナの部屋を目指した。割れた音は一階だった。そちらには行かなかった。
それは、心配だったから。
何故、か、俺は…
部屋前につけば、何かが割れる音がして慌てて入ってみれば、剣を振り上げた盗賊がいた。
ただ真っ直ぐその剣を受けることしか考えられなかった。
「黒豹、お前弱くなったな」
盗賊の一人が不意に言った。
弱く?
「護衛なんてお前らしくない。危ない時には、仲間も振り返らず逃げるくせに、お嬢様を庇いながら戦うなんてらしくないんだよ」
弱く?庇う、確かにミルフィーナは動けなかった、だから下がることは出来なかった。逃げることは出来なかった。
「黒豹のくせに!」
「俺は、ヒョーガルだ」
その一言だけ言った。
明日は荷造りをするそうだが、学校の用具と私服で物はあまりないから、学校に行ってからでも間に合うと帰りの馬車で話していた。
日常的な会話を兄様として、私とは、街のお菓子やパン屋、料理店のどこが美味しいとか教えてくれる。
気を使ってくれていることは、今日の弁当の件でもわかっているけど。
まるでもう話しかけてはいけない人のような自分の知っている話、全部伝えておきますみたいな感じだ。
これは、非常に寂しい。
笑ってまた学校でねと言える未来がいい。それなのに、覚悟を決めているみたいな目をしないで欲しい。
トモホーク王国は、まだ危険だよ。情勢がはっきり決まってから帰国した方がいいよって言いたいけど、それは、私が決められないこと、力なき者は強者に従う。
きっと国王やアルフレッド公爵様達のお偉いさんが連絡とったり決めたりすること。
帰りの馬車は、行きより口数が減ってしまう。兄様も寂しいのだろう。ヒョーガル・トモホークになったら、ヒョーガル王子様と前のように言わないといけないだろうし。
穏やかな風が、余計寂しさを誘う。
屋敷につけば、それぞれ自室に戻った。
「お嬢様、ハンカチに刺繍でもしますか?侯爵家の紋章を」
とラーニャからの提案に、
「嫌よ」
と即答で返した。
「記念になりますよ」
「無理、私上手く出来ないから」
「ゆっくり丁寧を心掛ければ出来ますよ」
わかっているけど、ラーニャは何も言わず刺繍セットを用意している。
やるなんて言ってないのに。
思い出に残るかな?ハンカチなんて。
ポケットの中のハンカチを取り出すと柿の種らしき物を取り出した。
でも、何枚あっても良いかもね。剣術をやるし汗かくし。
ハンカチに図柄をマークする。
ラーニャの言う通り、私は早く終わって欲しいからゆっくり丁寧なんて考えてなかった。今までザクザク刺して終わらせてきた。
「お嬢様、夕食ですよ。まだ明日もあります。大丈夫間に合いますよ」
夕食を食べてからもチクチクと刺した。
朝食もみんなで食べて、普通の会話をした。二人は学校に行って、私は、家庭教師の先生が来るまで、またチクチクと丁寧に下書きの通りに刺していく。
やっと終わって、ラーニャに見せれば、ラーニャが凄く笑顔だ。
「やりましたね、お嬢様!とっても上手に出来てます。直す所無しです」
ふふって、いや、私も時間をかければ出来ますから。
私の持っている包み紙の一番お気に入りで包装する。これを明日馬車に乗る前にプレゼントしよう。
贈り物をすることに、こんなにドキドキするとは思わなかった。
何げなく渡そう。
別に特別とか親しいとかではないけど、餞別みたいな感じで。
あの日街で見つけて、我が家に連れて来た。ゲームよりもレオナルド王子と会う時期も早めて、記憶も戻ってないし、ここに本来はいなかったはずだから、大丈夫だろうか?
この人も私が変えてしまった人。
少しばかり照れ臭い感情を夕食の時も隠した。思い出話に家族みんな笑い、使用人達も挨拶をそれぞれ伝えていたようだ。今日は豪華な夕食だった。とても長い時間ダイニングで語り、蝋燭が一本消えれば、残念だけど部屋に戻った。
私の机には、包装したプレゼントを置き明日に備える。
何故か渡すとなると緊張して眠れない。
どのくらい経ったかわからない。
ガシャン
そんな時、どこかの部屋の窓が割れる音がした。
「んっ!一体、何?」
何故か胸騒ぎがして、起き上がり、窓に近づけば、窓の向こうに真っ黒な人と目があった。
あっまずい!
瞬間わかる恐怖。竦んだ足。
ガシャーン
私の部屋は思ったより大きな音で窓ガラスが割れたと思う。
私の部屋2階なんだけど、どうして目が合うの?おかしいでしょう?
自分の頭では追いつかない現実に怖さが増す。
怖い、
振り返ることは出来ない。目の前には、ベッドがあって扉まで辿り着がない。
いつも緩い口が、声にもならず、息も上手く出来ない。
手を伸ばしたのは、クッション。全く意味ないものなのに、すがるようにそれを投げた。当たったかどうかもわからない。掴んでは投げた。
黒い人は声を発しない。
掴めるものがなくなって、後ろの気配が一気に大きくなった。てを伸ばさなきゃと水差しを掴み、それごと投げた。
「ウッ」
初めて声が出て、ガシャーンとまた割れた音がした。
「このガキ!」
真後ろで声がする気がした。
怖い、怖くて、足が動かなくて、でも突然風が吹いた。黒い影がサッと私を通り過ぎて、
金属と金属のぶつかる音なのか、
キン、ガッ、キン
と音がした。
「黒豹?」
と聞こえた。パァッと振り返ると窓の外にいた黒い人とヒョーガル王子が剣で睨み合いをしている。
「お前、捕まったんじゃなかったのか?何故ここにいる?まさか足抜けをしたのか?」
「さあな?なんの話だ?」
ガシャ、キーン
「記憶が戻ったのか?」
「お前黒い月か!何故ここに!」
ガタッ、ガッ
剣だけでなく、足で蹴り、私の部屋は荒れた。ヒョーガル王子は私が逃げれてないのがわかったのだろう。それ以上一歩も後ろに下がらず、防戦をしている。
剣と身体がぶつかり、暴力的な音がする。窓ガラスの割れた所から風が入って、私は恐怖で体が震えているのに、何故か別のことを考えた。
始めに割れた音が聞こえてから、時間はそんなに経ってない。長く感じる。
足が動かないことに手だけで床を押し移動しようと動かした。
本来は黒豹が仲間と王宮に忍びこむ。騎士に捕まり、レオナルド王子と会ってペンダントが光る、ヒロインの祈りと記憶が戻って、身分がわかる流れだ。
今、身分が分かり、ペンダントが光り終わっている。盗賊団は我が家に侵入。
夜の闇は、喧騒になり、廊下から聞こえる音、そして庭の声、私の扉が開く音。
「お嬢様、お嬢様、大丈夫ですか?」
ラーニャがすぐに私の前に出てくれた。
何度も剣のぶつかる音が聞こえる中、ラーニャの背中が安心した。
そして、
「ヴ、ウォ」
と何か低い腹の奥からの声が聞こえた。
黒い人が床に伏せて、剣が落ちる音。怖いもの見たさで隙間か覗き、刃はギラリと私には生きているように光ってみえた。
男は捕らえられ、下の階に侵入した三人にも。合計4名。
まさか我が家に盗賊が入るなんて驚いた。偶然だろうけど…
だけど私には、まるで帳尻合わせのように感じてしまった。
ヒョーガル王子に御礼を言わないと、気づき、ラーニャに場所を聞く。
「今、旦那様方と一緒に玄関ホールに盗賊と共におられます。警備隊を呼びに向かっているので引き渡しが終われば、会えますよ」
ラーニャは、玄関には近づいてはいけないと言っているようだった。
玄関ホール
捕らえられた盗賊は、ヒョーガルを見て、
「おいおい、随分変わったな。勝手に居なくなって、いいご身分だ。用心棒か」
「黒豹、貴族に飼われたか!」
過去は消せない。
俺はこいつらと同じ事をしていた。まさかダルン侯爵家に入るとは考えなかった。いや、ずっと盗賊だったことを話そうとも振り返ろうともしなかった。
罪悪感が俺を襲う。
左肩に侯爵の手が乗り、二回肩を叩かれた。
右肩にエルフィンの手が乗り俺に
「ミルフィーナを助けてくれてありがとう。すぐに駆けつけてくれて助かった。気の強い妹だが、いざとなったら動けない子だから、本当にありがとう、ヒョーガル」
と潤ませた目で言った。
確かに最初の音を聞いた時点で、一直線にミルフィーナの部屋を目指した。割れた音は一階だった。そちらには行かなかった。
それは、心配だったから。
何故、か、俺は…
部屋前につけば、何かが割れる音がして慌てて入ってみれば、剣を振り上げた盗賊がいた。
ただ真っ直ぐその剣を受けることしか考えられなかった。
「黒豹、お前弱くなったな」
盗賊の一人が不意に言った。
弱く?
「護衛なんてお前らしくない。危ない時には、仲間も振り返らず逃げるくせに、お嬢様を庇いながら戦うなんてらしくないんだよ」
弱く?庇う、確かにミルフィーナは動けなかった、だから下がることは出来なかった。逃げることは出来なかった。
「黒豹のくせに!」
「俺は、ヒョーガルだ」
その一言だけ言った。
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