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26 別れのカウント
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ヒョーガルの客室
お互いに反応しているような光。
害はない。しばらく光って消えた。
レオナルド王子が、冷静に
「ヒョーガル王子、これは報告するよ。ヒョーガル・ダルンではいられないよ」
と言われた。後ろにいるアルフィンは何も言わない。無表情で感情が読めない。
「わかりました」
ボルドート王国の考え方に従おう。今は何も出来ない。
後ろ盾も保証もない状態を実感する。
レオナルド王子の言い方は、王宮に行くという扱いになるということか。
執事長に、今の話を侯爵に通してくださいとお願いした。激しい動きは出来ないが足も動く。明日から学校に行ける。
夕食もダイニングに食べに行こう。後どれだけここにいられるかわからない。
「ヒョーガル王子様、レオナルド王子様と防御の魔法印が反応し合ったのですね。私ではまだトモホーク王国の詳しい情報が入らず、お辛いかもしれませんが、王宮が本格的動くとなれば、あっという間に伝手が出来ますよ」
と侯爵が言った。
チラッとミルフィーナを見た。
気にせず、肉を食べている。
まぁ、こういうやつだ。
エルフィンが、
「レオナルド王子様達に文句を言ってやりましたか?」
と言ったが、ミルフィーナには、俺もこんな風に見えていたのかと思うと苦笑いをしてしまった。
エルフィンは、真っ直ぐで良い奴だが、参謀や側近には向かないなと思いながら、
「エルフィン、負けた俺が悪かった。アルフィンはレオナルド王子様の側近として、当たり前の行動をしただけだ」
と言えば、
「いや、でも、騎士団団長の息子のくせに…」
とエルフィンが振り返す。
「だからこそ、王子を守ることこそ騎士だ。しかし次は負けない」
チラッとミルフィーナを見たが、スープを飲んでいた。
エルフィンは、笑顔で頷く。全く、疑わないのか、ダルン侯爵家の嫡男は大丈夫か?
賑やかに夕食は続く。
この家は、人が良い。平民の盗賊を受け入れたこともそうだが。
ミルフィーナは、気にせず、お茶を飲んでいた。何故彼女の言葉には説得力があるのだろう?
トモホーク王国に行く日も近いかもしれない。いや、きっとすぐだ。ボルドート国にとって、正式な手続きをして入国していない私は、受け入れられないだろう。すぐにトモホークに連絡がいく、そして、留学は認めてもらえないな…
執務室には、ダルン侯爵とエルフィンがいた。
「何ですか?父様」
と聞けば、
「ヒョーガル王子様は、すぐに王宮に移ることになるだろう、そして、トモホークに帰国する」
と言われた。
「何故ですか?王族として留学も可能でしょう」
「いや、今のトモホークの情勢が許さないだろうな、別れをしろよ。もう一つ、エルフィン、学校でこの小瓶を見たことはあるか?」
と綺麗な小瓶を父様は、私の手に渡してきた。
「どうでしょう。令嬢が香水の小瓶を持ってきているのは見たことがありますが、それと同じものがどうかまで見ておりません」
…
「そうか、一応注意深くこの小瓶を持っている者がいるか学校内で確認してくれ、ミルフィーナがこの小瓶は、街で惚れ薬として売られているが薬物だと言った。これが報告書だ」
と目の前に出された報告書を読む。
雀による実験
「ミルフィーナは一体何をしているんですか?」
父様は大きく深い溜息で
「私が知りたいよ」
と答えた。
「私は、国の研究機関に出してくるが、私の名前で調査してもらうつもりだ。学校内は任せたからな。ミルフィーナが入学する前に片付けよう」
と父様は言った。
「何故ですか?」
「エルフィン、わからないか!婚約者が更に見つかり難くなるだろうが!惚れ薬、薬物、見つけたってだけで噂に尾ひれがつくだろう。どうにか誤魔化すつもりだ。もうこれ以上ミルフィーナに問題を起こさせるな!」
と父様は言ったが、私は何もしていないし知らない。
一応、
「はい」
とは答えたが、どのような経緯で何故発見したかは疑問だ。
執務室を出た後、ミルフィーナのことを考えた。
明らかに以前の妹と違う気がする。アリサが家に来てからか?積極的とは言葉がいいか、強くなった?問題を起こすようになった?最近の出来事は、ミルフィーナを中心に回っている気がする。
どうしたのか?
結局答えは出ないまま、堂々巡りして、私は教科書を出し復習を始めた。
ミルフィーナの部屋
「ラーニャ、惚れ薬の件も終わったし、後三か月で入学式でしょう?学校の準備もあるし、そろそろ家庭教師や礼儀作法も終わってもいいんじゃないかしら?」
と言えば、ラーニャは顔を振り、
「お嬢様、残念ながら、まだ全過程終了しておりません。エルフィン様の二年前の学習過程を見せていただいた結果でございます」
とメイドらしく言う。
兄様と私では立場が違う!ラーニャだってわかっているはずなのに!
「ラーニャ、兄様とは違うでしょう?」
と聞くと、
「旦那様より、未だ婚約者が決まらない、お嬢様には更なる努力で完璧令嬢を目指して自分で婚約者を捕まえられるようになって欲しいとの事です」
…
「婚約者って家柄でくるんじゃないの?」
「甘いですね、お嬢様。いまは、茶会やパーティーでチェックされて申し込むパターンが多いそうですよ。流石に釣り書だけって言うのは、旧世代ですよ。似顔絵だけじゃわからないじゃないですか?」
…
バードナー伯爵って。
最近の流行りか、学校で結婚相手を見つけろって。
それって、乙女ゲームじゃないの!?
いや、次から次へと成り上がらなければ良いわけだから、私は、たった一人を見つければいいのよ。
私なら出来るよね?
誰か私に興味を持ってくれる殿方がいるよね?
「お嬢様、茶会で今まで全滅ですし、今のままは無理ですね」
えっ?顔を上げて見たラーニャは少し呆れている。
「お嬢様、また独り言のように呟やいていましたよ。まず心の声を押さえなくては怪しい令嬢の烙印をつけられると思います」
こうして入学式直前まで、家庭教師は続行が決まった。
一週間経ち、王宮から、ヒョーガル王子に面会の登城案内が届いた。
何の話し合いがされたかはわからない。
決定事項として、三日後、王宮に移ることになった。
兄様は悲しんでいたが、学校で会えるだろうとのひと言に
「今まで通り、仲良くしてくれますか?」
とまるで乙女のようにモジモジしながら言った。
気持ち悪かった。真面目だから冗談に聞こえない。お父様も引き攣っていた。
「ミルフィーナ、色々ありがとう。学校で待っている」
と私を見る瞳は、赤とは言えないオレンジ色の瞳で言った。細道の路地裏で見た時は、赤に見えたのになと思い出した。本当に瞳も綺麗なイケメンさんさんだ。
三か月ほどだが、共に食事も取った。
「後丸二日ありますし、明日は兄様、兄様のお気に入りの森にピクニックに行きませんか?まだ教えてあげてないでしょう?王子認定されたら、出かけづらくなりますよ」
と私が言うと、兄様は、満面の笑顔で、ヒョーガル王子に自分の名前に近い森の話をし始め、明日は学校をサボってピクニックに行く事を決めた。
「真面目な兄様が学校をサボるなんてね」
とラーニャに言えば、
「お嬢様が行きたかったのでしょう?エルフィン様のせいにして!」
と言った。
ニヤニヤしながら、何を言っているんだ。
「ラーニャ、勘違いしないでね。私はせっかく兄様が仲良くなったから」
「アリサ様は誘わなかったのに?」
と言われて、確かにと思った。
アリサさんとヒョーガル王子、共にガルンの家で共同生活をした兄妹みたいなものだ。
アリサさんに私、意地悪ばかりだったなぁと深く深く反省した夜だった。
お互いに反応しているような光。
害はない。しばらく光って消えた。
レオナルド王子が、冷静に
「ヒョーガル王子、これは報告するよ。ヒョーガル・ダルンではいられないよ」
と言われた。後ろにいるアルフィンは何も言わない。無表情で感情が読めない。
「わかりました」
ボルドート王国の考え方に従おう。今は何も出来ない。
後ろ盾も保証もない状態を実感する。
レオナルド王子の言い方は、王宮に行くという扱いになるということか。
執事長に、今の話を侯爵に通してくださいとお願いした。激しい動きは出来ないが足も動く。明日から学校に行ける。
夕食もダイニングに食べに行こう。後どれだけここにいられるかわからない。
「ヒョーガル王子様、レオナルド王子様と防御の魔法印が反応し合ったのですね。私ではまだトモホーク王国の詳しい情報が入らず、お辛いかもしれませんが、王宮が本格的動くとなれば、あっという間に伝手が出来ますよ」
と侯爵が言った。
チラッとミルフィーナを見た。
気にせず、肉を食べている。
まぁ、こういうやつだ。
エルフィンが、
「レオナルド王子様達に文句を言ってやりましたか?」
と言ったが、ミルフィーナには、俺もこんな風に見えていたのかと思うと苦笑いをしてしまった。
エルフィンは、真っ直ぐで良い奴だが、参謀や側近には向かないなと思いながら、
「エルフィン、負けた俺が悪かった。アルフィンはレオナルド王子様の側近として、当たり前の行動をしただけだ」
と言えば、
「いや、でも、騎士団団長の息子のくせに…」
とエルフィンが振り返す。
「だからこそ、王子を守ることこそ騎士だ。しかし次は負けない」
チラッとミルフィーナを見たが、スープを飲んでいた。
エルフィンは、笑顔で頷く。全く、疑わないのか、ダルン侯爵家の嫡男は大丈夫か?
賑やかに夕食は続く。
この家は、人が良い。平民の盗賊を受け入れたこともそうだが。
ミルフィーナは、気にせず、お茶を飲んでいた。何故彼女の言葉には説得力があるのだろう?
トモホーク王国に行く日も近いかもしれない。いや、きっとすぐだ。ボルドート国にとって、正式な手続きをして入国していない私は、受け入れられないだろう。すぐにトモホークに連絡がいく、そして、留学は認めてもらえないな…
執務室には、ダルン侯爵とエルフィンがいた。
「何ですか?父様」
と聞けば、
「ヒョーガル王子様は、すぐに王宮に移ることになるだろう、そして、トモホークに帰国する」
と言われた。
「何故ですか?王族として留学も可能でしょう」
「いや、今のトモホークの情勢が許さないだろうな、別れをしろよ。もう一つ、エルフィン、学校でこの小瓶を見たことはあるか?」
と綺麗な小瓶を父様は、私の手に渡してきた。
「どうでしょう。令嬢が香水の小瓶を持ってきているのは見たことがありますが、それと同じものがどうかまで見ておりません」
…
「そうか、一応注意深くこの小瓶を持っている者がいるか学校内で確認してくれ、ミルフィーナがこの小瓶は、街で惚れ薬として売られているが薬物だと言った。これが報告書だ」
と目の前に出された報告書を読む。
雀による実験
「ミルフィーナは一体何をしているんですか?」
父様は大きく深い溜息で
「私が知りたいよ」
と答えた。
「私は、国の研究機関に出してくるが、私の名前で調査してもらうつもりだ。学校内は任せたからな。ミルフィーナが入学する前に片付けよう」
と父様は言った。
「何故ですか?」
「エルフィン、わからないか!婚約者が更に見つかり難くなるだろうが!惚れ薬、薬物、見つけたってだけで噂に尾ひれがつくだろう。どうにか誤魔化すつもりだ。もうこれ以上ミルフィーナに問題を起こさせるな!」
と父様は言ったが、私は何もしていないし知らない。
一応、
「はい」
とは答えたが、どのような経緯で何故発見したかは疑問だ。
執務室を出た後、ミルフィーナのことを考えた。
明らかに以前の妹と違う気がする。アリサが家に来てからか?積極的とは言葉がいいか、強くなった?問題を起こすようになった?最近の出来事は、ミルフィーナを中心に回っている気がする。
どうしたのか?
結局答えは出ないまま、堂々巡りして、私は教科書を出し復習を始めた。
ミルフィーナの部屋
「ラーニャ、惚れ薬の件も終わったし、後三か月で入学式でしょう?学校の準備もあるし、そろそろ家庭教師や礼儀作法も終わってもいいんじゃないかしら?」
と言えば、ラーニャは顔を振り、
「お嬢様、残念ながら、まだ全過程終了しておりません。エルフィン様の二年前の学習過程を見せていただいた結果でございます」
とメイドらしく言う。
兄様と私では立場が違う!ラーニャだってわかっているはずなのに!
「ラーニャ、兄様とは違うでしょう?」
と聞くと、
「旦那様より、未だ婚約者が決まらない、お嬢様には更なる努力で完璧令嬢を目指して自分で婚約者を捕まえられるようになって欲しいとの事です」
…
「婚約者って家柄でくるんじゃないの?」
「甘いですね、お嬢様。いまは、茶会やパーティーでチェックされて申し込むパターンが多いそうですよ。流石に釣り書だけって言うのは、旧世代ですよ。似顔絵だけじゃわからないじゃないですか?」
…
バードナー伯爵って。
最近の流行りか、学校で結婚相手を見つけろって。
それって、乙女ゲームじゃないの!?
いや、次から次へと成り上がらなければ良いわけだから、私は、たった一人を見つければいいのよ。
私なら出来るよね?
誰か私に興味を持ってくれる殿方がいるよね?
「お嬢様、茶会で今まで全滅ですし、今のままは無理ですね」
えっ?顔を上げて見たラーニャは少し呆れている。
「お嬢様、また独り言のように呟やいていましたよ。まず心の声を押さえなくては怪しい令嬢の烙印をつけられると思います」
こうして入学式直前まで、家庭教師は続行が決まった。
一週間経ち、王宮から、ヒョーガル王子に面会の登城案内が届いた。
何の話し合いがされたかはわからない。
決定事項として、三日後、王宮に移ることになった。
兄様は悲しんでいたが、学校で会えるだろうとのひと言に
「今まで通り、仲良くしてくれますか?」
とまるで乙女のようにモジモジしながら言った。
気持ち悪かった。真面目だから冗談に聞こえない。お父様も引き攣っていた。
「ミルフィーナ、色々ありがとう。学校で待っている」
と私を見る瞳は、赤とは言えないオレンジ色の瞳で言った。細道の路地裏で見た時は、赤に見えたのになと思い出した。本当に瞳も綺麗なイケメンさんさんだ。
三か月ほどだが、共に食事も取った。
「後丸二日ありますし、明日は兄様、兄様のお気に入りの森にピクニックに行きませんか?まだ教えてあげてないでしょう?王子認定されたら、出かけづらくなりますよ」
と私が言うと、兄様は、満面の笑顔で、ヒョーガル王子に自分の名前に近い森の話をし始め、明日は学校をサボってピクニックに行く事を決めた。
「真面目な兄様が学校をサボるなんてね」
とラーニャに言えば、
「お嬢様が行きたかったのでしょう?エルフィン様のせいにして!」
と言った。
ニヤニヤしながら、何を言っているんだ。
「ラーニャ、勘違いしないでね。私はせっかく兄様が仲良くなったから」
「アリサ様は誘わなかったのに?」
と言われて、確かにと思った。
アリサさんとヒョーガル王子、共にガルンの家で共同生活をした兄妹みたいなものだ。
アリサさんに私、意地悪ばかりだったなぁと深く深く反省した夜だった。
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