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17 プロローグでヒロインを退場させます1
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アリサの部屋
「何故!?お母様、私に婚約者なんて、まだ早いと思いませんか?」
と部屋に入ってすぐにお母様に訴えた。
お母様は、ゆっくり椅子に座り、メイドにお茶の用意をさせる。貴婦人の動きをしながら、目が怒っている。
「貴族なら家のために婚約者がいるのは当たり前でしょう。バードナー伯爵はとても真面目な方です。あなたには、ちょうどいいお相手です」
と言った。
アリサは何もわかってない。子爵家の別宅は最悪だった。その場所から救ってくれたダルン侯爵様には感謝しかない。
子爵家を旦那様が亡くなって取り上げられて貴族という生活ではなくなった。平民の少し良い生活。パーティーも茶会の招待状も届かない、メイドが一人いる生活、それを5年も続けて心が病んでいた。思い出の中で生きていた。それが半年前事態が一変したのは、子爵家に徴税不正が何年も渡り行われていたというもの。ダルン侯爵様は、その責任者だった。そして、私は侯爵の亡き妻ソフィア様の家に行儀見習いに行っていたことがあり、ダルン侯爵様は覚えてくれていた。その縁で後妻になるという幸運を掴んだのに…娘のアリサが、貴族令嬢らしからぬ言動を繰り返す。
母の私から見ても、アリサは『女の部分』をやたら強調して出している。特に義兄のエルフィン様に。
前回も叱ったが、何に怒られているかわからなそうだった。いくら言葉で言っても兄妹仲良くしようとする事の何が悪いのか?の一点をいつもついてくる。
仲良くはありがたいけど、過剰は違う。何故わからないのか?
私は5年、アリサを見ようとしなかった。そのツケが今出ている。好きにやらせていたし、メイドが彼女のことを見てくれていると思っていた。
あんな風にしたのは私ね。
わかっていた。彼女に何も教えてあげなかった。あの子爵家であの子が生きるために子爵家で何をしてきたのかは、ここでやっていたことだろう。
「アリサ、私も行儀見習いに三年出て、縁談を紹介されたわ。行儀見習いは花嫁修行と一緒よ。大丈夫、あなたならやれるわ」
とにかく今は、この子に礼儀を知ってもらわないといけない。侯爵様をこれ以上、怒らすのは非常に良くない。
お母様は、何を言っているのかしら?ミルフィーナ姉様だっていいじゃない、私じゃなくても。
「伯爵家なのは嬉しいですが、私は侯爵家の娘ですよ。そんな10歳も年上の方に嫁がなくとも引くて数多だと思うんです。学校に行けば、さらに格上の殿方と知り合いになる機会も増えます。同じ立場なら、ミルフィーナ姉様の方がいいのではないですか?婚約者もおりませんし」
と自信を持って言った。
私はみんなと仲良くなる自信がある。
友達作りは得意だ。お母様にわかってもらいたい、そしてお義父様に伝えてもらいたい。
お母様は顔を振って、とても怖い目をした。また頬を叩かれると思って、距離を取った。
「何を言っているの?旦那様が決めたことは絶対です。私は、後妻ですよ。侯爵の娘と言っていいのは、ミルフィーナ様だけです。同じ姉妹なんて軽々しく言ってはいけません」
「何故ですか?お母様は、今、侯爵夫人として茶会やパーティーに出席していますよね?お義父様だって、新しい家族と言ってくれたじゃないですか?お義父様と血が繋がってないのが駄目なんですか、マリネッセ様の茶会でも侯爵令嬢として扱ってくれました」
「それは、お茶会にはエルフィン様がいたから、何故、貴族の常識がわからないの?」
「なら。お兄様のそばを離れません」
と言えば、さらにお母様は目を見開き、
「そう言うことを言っているのではないでしょう!エルフィン様には、レオナ様という婚約者がいますよ」
「私、レオナ様ってミルフィーナ姉様に似ていて、何か怖いのです。堅苦しいというか。お兄様は騙されているのではありませんか?養子ならば、お兄様と私が婚姻を結んでもいいのではありませんか?そうすればこの家で花嫁修行が出来ます」
と言った。
怖い、娘であるアリサの言っていることが、私の思考とかけ離れていて、何故、当主の言うことに反論するのかわからない。
「もうやめて!アリサ、あなたは何もわかっていない。私達は与えてもらっている側なの!もっと身分が低いのよ。何故今、あなたがこういう状態にいるのか、貴族の婚約の意味も考えてほしいわ。旦那様が言う通り、あなたの考え方は貴族令嬢ではなく、平民の考えなのね。自分だけ。自分優先なのね。バードナー伯爵家に行くまで二日、部屋から出ることを禁止します。きちんと貴族令嬢としての嗜みを勉強する時間に使って」
と震える手を押さえて、言った後、アリサの部屋を出た。
メイドに、
「アリサは二日勉強のため、外に出さないで」
と言い残して。
「何故、お母様まで、そんな意地悪をするかの?ねぇ、あなたお義父様と連絡を取って!今のお母様は普通ではないわ。報告しなければいけないわ。お義父様も騙されているかも!」
と言ってもメイドが動いてくれない。
すごく私を蔑む目で見た気がする。なんてメイドなんだろう。ミルフィーナ姉様のところのメイドじゃないかしら?
サラならば、私に同情してくれる。
買い物も好きなものを買っていいと言ってから、友達のようになった。
「サラを、呼んで!」
「体調が悪くて部屋で休んでます」
と淡々と答えられた。このメイドじゃ何を言っても駄目だ。目が私を見てない。
「いいから、サラを呼んで、あの子は私付きでしょう。主人が困っているんだからそれを助けるのが使用人でしょう!」
と言えば、
「失礼します」
と新しいメイドは消えた。
話が通じない人が多すぎると感じていたが、何故この屋敷は私に冷たい人間ばかりなのか嫌になる。
しばらくして、執事長が来た。
「旦那様からの伝言です。奥様の言う通りにして欲しいとの事です。メイドの交代を希望との事を話しましたら、奥様が無用と仰ってまして、アリサ様には、必要の時このベルでお知らせください」
「ひどいわ。みんなで私ばかりを意地悪して…私がお母様は邪魔なのね。ミルフィーナ姉様を可愛いがるために、身分が違うとか理由をつけて排除しようとしているのね。もしかして、すべてミルフィーナ姉様の仕業なんじゃありませんか?私を追い出すために!」
と言えば、
無表情な執事長は、顔を振って、
「アリサ様、ミルフィーナ様は何も知りません。すべて旦那様と奥様でアリサ様の今後をお決めになりました」
と言われた。
「なら、使用人をバードナー伯爵家に連れて行っていいわよね」
と言えば、また執事長は、怪訝な顔で、
「申し訳ありませんが、ダルン侯爵家の使用人は、侯爵様に雇われております故、アリサ様のお言葉には従えません」
何故、どうしてこうなったの!
私が何をしたの?
みんなと仲良くしたかっただけ。使用人に会いに行っただけ。
貴族の婚約や結婚はわかっている。だけどこれからもっと楽しくなりそうなの。私には予感がする。何故私だけ花嫁修行をしなければいけないの?義理の娘だから実子と差別するなんて、酷い話だ。
バードナー伯爵に言って、事情を説明して、あちらから断ってもらおうか。
それともどうにか私がすごく嫌だということをわかってもらう為には…
誰もいない部屋にアリサの独り言が残った。自分を認めてもらえない不満。不遇の扱い、周りの者の態度、どれも気に食わない。
この部屋から抜け出す事に決めた。
「何故!?お母様、私に婚約者なんて、まだ早いと思いませんか?」
と部屋に入ってすぐにお母様に訴えた。
お母様は、ゆっくり椅子に座り、メイドにお茶の用意をさせる。貴婦人の動きをしながら、目が怒っている。
「貴族なら家のために婚約者がいるのは当たり前でしょう。バードナー伯爵はとても真面目な方です。あなたには、ちょうどいいお相手です」
と言った。
アリサは何もわかってない。子爵家の別宅は最悪だった。その場所から救ってくれたダルン侯爵様には感謝しかない。
子爵家を旦那様が亡くなって取り上げられて貴族という生活ではなくなった。平民の少し良い生活。パーティーも茶会の招待状も届かない、メイドが一人いる生活、それを5年も続けて心が病んでいた。思い出の中で生きていた。それが半年前事態が一変したのは、子爵家に徴税不正が何年も渡り行われていたというもの。ダルン侯爵様は、その責任者だった。そして、私は侯爵の亡き妻ソフィア様の家に行儀見習いに行っていたことがあり、ダルン侯爵様は覚えてくれていた。その縁で後妻になるという幸運を掴んだのに…娘のアリサが、貴族令嬢らしからぬ言動を繰り返す。
母の私から見ても、アリサは『女の部分』をやたら強調して出している。特に義兄のエルフィン様に。
前回も叱ったが、何に怒られているかわからなそうだった。いくら言葉で言っても兄妹仲良くしようとする事の何が悪いのか?の一点をいつもついてくる。
仲良くはありがたいけど、過剰は違う。何故わからないのか?
私は5年、アリサを見ようとしなかった。そのツケが今出ている。好きにやらせていたし、メイドが彼女のことを見てくれていると思っていた。
あんな風にしたのは私ね。
わかっていた。彼女に何も教えてあげなかった。あの子爵家であの子が生きるために子爵家で何をしてきたのかは、ここでやっていたことだろう。
「アリサ、私も行儀見習いに三年出て、縁談を紹介されたわ。行儀見習いは花嫁修行と一緒よ。大丈夫、あなたならやれるわ」
とにかく今は、この子に礼儀を知ってもらわないといけない。侯爵様をこれ以上、怒らすのは非常に良くない。
お母様は、何を言っているのかしら?ミルフィーナ姉様だっていいじゃない、私じゃなくても。
「伯爵家なのは嬉しいですが、私は侯爵家の娘ですよ。そんな10歳も年上の方に嫁がなくとも引くて数多だと思うんです。学校に行けば、さらに格上の殿方と知り合いになる機会も増えます。同じ立場なら、ミルフィーナ姉様の方がいいのではないですか?婚約者もおりませんし」
と自信を持って言った。
私はみんなと仲良くなる自信がある。
友達作りは得意だ。お母様にわかってもらいたい、そしてお義父様に伝えてもらいたい。
お母様は顔を振って、とても怖い目をした。また頬を叩かれると思って、距離を取った。
「何を言っているの?旦那様が決めたことは絶対です。私は、後妻ですよ。侯爵の娘と言っていいのは、ミルフィーナ様だけです。同じ姉妹なんて軽々しく言ってはいけません」
「何故ですか?お母様は、今、侯爵夫人として茶会やパーティーに出席していますよね?お義父様だって、新しい家族と言ってくれたじゃないですか?お義父様と血が繋がってないのが駄目なんですか、マリネッセ様の茶会でも侯爵令嬢として扱ってくれました」
「それは、お茶会にはエルフィン様がいたから、何故、貴族の常識がわからないの?」
「なら。お兄様のそばを離れません」
と言えば、さらにお母様は目を見開き、
「そう言うことを言っているのではないでしょう!エルフィン様には、レオナ様という婚約者がいますよ」
「私、レオナ様ってミルフィーナ姉様に似ていて、何か怖いのです。堅苦しいというか。お兄様は騙されているのではありませんか?養子ならば、お兄様と私が婚姻を結んでもいいのではありませんか?そうすればこの家で花嫁修行が出来ます」
と言った。
怖い、娘であるアリサの言っていることが、私の思考とかけ離れていて、何故、当主の言うことに反論するのかわからない。
「もうやめて!アリサ、あなたは何もわかっていない。私達は与えてもらっている側なの!もっと身分が低いのよ。何故今、あなたがこういう状態にいるのか、貴族の婚約の意味も考えてほしいわ。旦那様が言う通り、あなたの考え方は貴族令嬢ではなく、平民の考えなのね。自分だけ。自分優先なのね。バードナー伯爵家に行くまで二日、部屋から出ることを禁止します。きちんと貴族令嬢としての嗜みを勉強する時間に使って」
と震える手を押さえて、言った後、アリサの部屋を出た。
メイドに、
「アリサは二日勉強のため、外に出さないで」
と言い残して。
「何故、お母様まで、そんな意地悪をするかの?ねぇ、あなたお義父様と連絡を取って!今のお母様は普通ではないわ。報告しなければいけないわ。お義父様も騙されているかも!」
と言ってもメイドが動いてくれない。
すごく私を蔑む目で見た気がする。なんてメイドなんだろう。ミルフィーナ姉様のところのメイドじゃないかしら?
サラならば、私に同情してくれる。
買い物も好きなものを買っていいと言ってから、友達のようになった。
「サラを、呼んで!」
「体調が悪くて部屋で休んでます」
と淡々と答えられた。このメイドじゃ何を言っても駄目だ。目が私を見てない。
「いいから、サラを呼んで、あの子は私付きでしょう。主人が困っているんだからそれを助けるのが使用人でしょう!」
と言えば、
「失礼します」
と新しいメイドは消えた。
話が通じない人が多すぎると感じていたが、何故この屋敷は私に冷たい人間ばかりなのか嫌になる。
しばらくして、執事長が来た。
「旦那様からの伝言です。奥様の言う通りにして欲しいとの事です。メイドの交代を希望との事を話しましたら、奥様が無用と仰ってまして、アリサ様には、必要の時このベルでお知らせください」
「ひどいわ。みんなで私ばかりを意地悪して…私がお母様は邪魔なのね。ミルフィーナ姉様を可愛いがるために、身分が違うとか理由をつけて排除しようとしているのね。もしかして、すべてミルフィーナ姉様の仕業なんじゃありませんか?私を追い出すために!」
と言えば、
無表情な執事長は、顔を振って、
「アリサ様、ミルフィーナ様は何も知りません。すべて旦那様と奥様でアリサ様の今後をお決めになりました」
と言われた。
「なら、使用人をバードナー伯爵家に連れて行っていいわよね」
と言えば、また執事長は、怪訝な顔で、
「申し訳ありませんが、ダルン侯爵家の使用人は、侯爵様に雇われております故、アリサ様のお言葉には従えません」
何故、どうしてこうなったの!
私が何をしたの?
みんなと仲良くしたかっただけ。使用人に会いに行っただけ。
貴族の婚約や結婚はわかっている。だけどこれからもっと楽しくなりそうなの。私には予感がする。何故私だけ花嫁修行をしなければいけないの?義理の娘だから実子と差別するなんて、酷い話だ。
バードナー伯爵に言って、事情を説明して、あちらから断ってもらおうか。
それともどうにか私がすごく嫌だということをわかってもらう為には…
誰もいない部屋にアリサの独り言が残った。自分を認めてもらえない不満。不遇の扱い、周りの者の態度、どれも気に食わない。
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