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伝書鳩が戻って来た。
「アーシャから連絡が来た。犯人達を確保した。侍従と護衛騎士だそうだ。騎士団の中にも入り込まれているのだな」
とフランツ王子は大きな溜息を吐く。フェルナンドは、
「本当ですか?信じられません!騎士団の中に、カイル王子様を殺そうとしたなんて」
「いや、勢力図で、あの若い護衛騎士は、側妃の侍女としてついてきた者が、侯爵家の後妻と入っている、その家の次男だ。上手く操られたかもしれないが、侯爵家もただではすませない」
これが、冷酷と言われ始めるフランツ王子の最初の裁きになった。もちろん、王妃に相談してから、国王に進言した。側妃は、関わっていないを強調していたが、その侍女だった女は、幼馴染のため謹慎程度にと、国王に懇願した。しかし王妃もフランツ王子も納得などせずに断固として国王に厳罰にして欲しいと言った。
関係者は、息子が勝手にやったと言ったが、カイルと共にフランツも何度か、その護衛騎士が警護についたこともあったことを理由に計画性は高いと判断され、領地の取り上げとお家取り潰しになった。
そしてこの厳しい処遇を見て、
「話が違う」
「国王は側妃様の言うことを聞くんじゃなかったのか?」
「まさか侯爵家だぞ、取り潰しにまでされるなんて」
アステリア王国から来た侍女と婚姻を結んだ家はみんな動きが鈍く爪を隠した。
リオン王子の王太子の旗を小さくした。
王妃が笑顔で満足気に言った。
「フランツ、よくやりました。時間はかかりましたが、王宮内の一掃が出来ましたね。これであなたも王太子として成人の儀に臨めますね」
カイルを襲撃する事件から、一年近く経ってしまった。
「時間がかかり過ぎだ、令嬢なら、もっと早く、効率的に排除も出来ただろう」
て呟いた。
そして更に一年後、
フランツ王子は、もうすぐ13歳になる。
そしてアーシャもその半年後13歳になり、その年頃の子供達は成人の儀が行われる。
「大変よ、お母様。カトリーナが脱走したわ」
「あの娘は隙間を縫ってどこにでも行ってしまうから」
「母様、姉様、カトリーナが裏庭まで散歩してました」
と抱き抱えながら連れてきたマーク。
「8歳が2歳の少女を抱っこするって兄妹愛感じませんか?スケッチさせて~」
あぁ、最高、この構図になんかグッとくるわ。
「また、絵を描いているのですか?アーシャ!」
呆れているお祖母様を横目で見て、
「はい、最近は、人物像の魅力っていうんですか、人が描きたくて仕方ないのです。動かしたりさせるのが一番おもしろいですわ」
「ハア~困ったわね。いつからだったのかしら、こう芸術に夢中になっていたのは?」
とお祖母様が言っていたが関係ない。今は、何故かひたすら描いて描いて、想像が膨らむ。
「姉様、カトリーナ重いです」
とマークが言った。
「大丈夫、目に焼きつけたわ」
と言って、ひたすら描く。魚釣りもしなくなった。相変わらず、家庭教師はいるけど、もう、歴史にも興味がなくなり、今は流行りの冒険譚を読んでいる。
二年前に色々あったが、まぁ私は捕まえたまでで終了。お祖父様達に任せた。カイル王子はストック国で伸び伸びしているのか、始めは、1か月に一回の手紙もいまじゃ、半年に一回来るかな。我が家にはカトリーナが誕生したし賑やかだ。今はマークの剣の指導と伯爵領地の警備隊長のシンさんにマリアは屋敷の使用人責任者になっている。
あの紙、私が予告書としていたように、特に何も起こってない。14歳の学園が始まる時にマリーさんとフランツ王子様が会う、二人三脚にキス、ハア~私は、こっそりと絵を描きたいと思っている。
「いや、そのための予告書だったのではないか」
「アーシャ様、廊下でぶつぶつ言うの怖いですよ」
とシンが言う。
「ふふん、楽しみがあるって最高だなぁって」
と言えば、シンが
「フェルナンドから手紙が届いたのですが、フランツ王子様の氷の王子ぷりが凄いらしいですよ。あの婚約候補達に悩まされて完全に心が凍ったと書いてありました。もう開放してあげてはいかがですかときてますが」
「シンさん、私まだ氷の王子描いてないのよ。無理です。学園でスケッチをするまでは無理です」
「いや、アーシャ様、王妃様に何度も茶会に招待されているんですから、一度ぐらい参加して、その時に王宮に行って描いてくればよろしいんじゃないですか?」
「背景が違うのもちょっとね。それに、王宮に行くって違いますでしょう。巻き込まれ感ありそうで怖いです」
私は、今だにルイーゼに苦手意識はあるが、手押し相撲から本当に私の事は無視してくれている。私から挨拶はしても返事は返ってこないし、もちろん取り巻きにも入ってない。ルイーゼは、婚約候補者となって私より周りのライバル達とのあれやこれが大層忙しそうだ。最近見た、サラとリリアンの疲れ加減に同情する。同情と言えば、もう一人。エリオン様だ。
この方が一番大変だ。
今は学園に入学して開放されたが、ルイーゼの悪巧みをフランツ王子や対象の令嬢の使用人に情報提供が忙しそうで随分と情報屋として働いている。公爵家とは関係ないという証拠やしっかり、他家に恩も売っている。先日の手紙では、学園とは意味のないものと思っていたが、自由と純粋に勉強をし、自分を見つめ直す良い機会だと書いてあった。学食メニューも書いてあったので、彼は間違いなく学園を楽しんでいる。それは、漫画と関係あるのかないのか?まぁ、楽しいなら良かった。一番大変そうだったし。
私も来年学園だ。下位貴族同士の茶会では、ほとんどみんな婚約中で恋話ばかり、下位貴族はかなり早めから売り込むらしく、驚いたのは、学園に行かず成人の儀の後から相手先に花嫁修行で、その後結婚らしい。なので、せっかくお友達になっても学園で会える率が低い。もちろん学園は、お金がかかるのが一番だけど。女の子は、衣装代がかかる、その上で学園に入れるのは、婚約者がいないか上位貴族狙いでの賭けになる。
12歳ながらみんな冷静に状況分析している。そして私に恋話は無縁だ。婚約者もいない。話は来ているか父様に確認はしたが笑っているだけ。
「ドミルトンだものね」
と言うのがみんなの総意だった。私は、絵を描いていれば、楽しいからいいけどね。
たまにフランツ王子様の伝書鳩が飛んでくる。紙もつけず。伝える事がないなら寄越さなくていいのだけど。
「また来たね」
と言って鳩に餌を与え、最近は絵手紙に徹している。話すこともないので、今日あった一幕を絵に描いて送る。それだけ。茶会にも行かないし呼ばれない。婚約者候補がいるのだから当然だけど、二年以上会ってない。
なんだかんだで楽しく元気に過ごしている。紙も見ていない。
ふふっ
「そう、私は、予告書の調整に成功しました。多少の歪みはあるかもしれないが誰もいなくなっていないのです。もちろんアーシャ・ドミルトンも!」
「アーシャ様、訳わからない事言ってないでください。それとベッドの上で立ってないで」
「ミリー、最近ツッコミが激しいわ。あんなにメイドになりたての頃は、私に憧れているとか頭いいとか凄い凄いって褒めてくれたのに」
「アーシャ様いつの時代の話ですか?今やカトリーナ様がこの伯爵家の象徴、可愛いは正義です」
「クゥーー、立場奪われたー」
「お嬢様、お言葉遣いが見苦しいです」
どうもすいません。
「アーシャから連絡が来た。犯人達を確保した。侍従と護衛騎士だそうだ。騎士団の中にも入り込まれているのだな」
とフランツ王子は大きな溜息を吐く。フェルナンドは、
「本当ですか?信じられません!騎士団の中に、カイル王子様を殺そうとしたなんて」
「いや、勢力図で、あの若い護衛騎士は、側妃の侍女としてついてきた者が、侯爵家の後妻と入っている、その家の次男だ。上手く操られたかもしれないが、侯爵家もただではすませない」
これが、冷酷と言われ始めるフランツ王子の最初の裁きになった。もちろん、王妃に相談してから、国王に進言した。側妃は、関わっていないを強調していたが、その侍女だった女は、幼馴染のため謹慎程度にと、国王に懇願した。しかし王妃もフランツ王子も納得などせずに断固として国王に厳罰にして欲しいと言った。
関係者は、息子が勝手にやったと言ったが、カイルと共にフランツも何度か、その護衛騎士が警護についたこともあったことを理由に計画性は高いと判断され、領地の取り上げとお家取り潰しになった。
そしてこの厳しい処遇を見て、
「話が違う」
「国王は側妃様の言うことを聞くんじゃなかったのか?」
「まさか侯爵家だぞ、取り潰しにまでされるなんて」
アステリア王国から来た侍女と婚姻を結んだ家はみんな動きが鈍く爪を隠した。
リオン王子の王太子の旗を小さくした。
王妃が笑顔で満足気に言った。
「フランツ、よくやりました。時間はかかりましたが、王宮内の一掃が出来ましたね。これであなたも王太子として成人の儀に臨めますね」
カイルを襲撃する事件から、一年近く経ってしまった。
「時間がかかり過ぎだ、令嬢なら、もっと早く、効率的に排除も出来ただろう」
て呟いた。
そして更に一年後、
フランツ王子は、もうすぐ13歳になる。
そしてアーシャもその半年後13歳になり、その年頃の子供達は成人の儀が行われる。
「大変よ、お母様。カトリーナが脱走したわ」
「あの娘は隙間を縫ってどこにでも行ってしまうから」
「母様、姉様、カトリーナが裏庭まで散歩してました」
と抱き抱えながら連れてきたマーク。
「8歳が2歳の少女を抱っこするって兄妹愛感じませんか?スケッチさせて~」
あぁ、最高、この構図になんかグッとくるわ。
「また、絵を描いているのですか?アーシャ!」
呆れているお祖母様を横目で見て、
「はい、最近は、人物像の魅力っていうんですか、人が描きたくて仕方ないのです。動かしたりさせるのが一番おもしろいですわ」
「ハア~困ったわね。いつからだったのかしら、こう芸術に夢中になっていたのは?」
とお祖母様が言っていたが関係ない。今は、何故かひたすら描いて描いて、想像が膨らむ。
「姉様、カトリーナ重いです」
とマークが言った。
「大丈夫、目に焼きつけたわ」
と言って、ひたすら描く。魚釣りもしなくなった。相変わらず、家庭教師はいるけど、もう、歴史にも興味がなくなり、今は流行りの冒険譚を読んでいる。
二年前に色々あったが、まぁ私は捕まえたまでで終了。お祖父様達に任せた。カイル王子はストック国で伸び伸びしているのか、始めは、1か月に一回の手紙もいまじゃ、半年に一回来るかな。我が家にはカトリーナが誕生したし賑やかだ。今はマークの剣の指導と伯爵領地の警備隊長のシンさんにマリアは屋敷の使用人責任者になっている。
あの紙、私が予告書としていたように、特に何も起こってない。14歳の学園が始まる時にマリーさんとフランツ王子様が会う、二人三脚にキス、ハア~私は、こっそりと絵を描きたいと思っている。
「いや、そのための予告書だったのではないか」
「アーシャ様、廊下でぶつぶつ言うの怖いですよ」
とシンが言う。
「ふふん、楽しみがあるって最高だなぁって」
と言えば、シンが
「フェルナンドから手紙が届いたのですが、フランツ王子様の氷の王子ぷりが凄いらしいですよ。あの婚約候補達に悩まされて完全に心が凍ったと書いてありました。もう開放してあげてはいかがですかときてますが」
「シンさん、私まだ氷の王子描いてないのよ。無理です。学園でスケッチをするまでは無理です」
「いや、アーシャ様、王妃様に何度も茶会に招待されているんですから、一度ぐらい参加して、その時に王宮に行って描いてくればよろしいんじゃないですか?」
「背景が違うのもちょっとね。それに、王宮に行くって違いますでしょう。巻き込まれ感ありそうで怖いです」
私は、今だにルイーゼに苦手意識はあるが、手押し相撲から本当に私の事は無視してくれている。私から挨拶はしても返事は返ってこないし、もちろん取り巻きにも入ってない。ルイーゼは、婚約候補者となって私より周りのライバル達とのあれやこれが大層忙しそうだ。最近見た、サラとリリアンの疲れ加減に同情する。同情と言えば、もう一人。エリオン様だ。
この方が一番大変だ。
今は学園に入学して開放されたが、ルイーゼの悪巧みをフランツ王子や対象の令嬢の使用人に情報提供が忙しそうで随分と情報屋として働いている。公爵家とは関係ないという証拠やしっかり、他家に恩も売っている。先日の手紙では、学園とは意味のないものと思っていたが、自由と純粋に勉強をし、自分を見つめ直す良い機会だと書いてあった。学食メニューも書いてあったので、彼は間違いなく学園を楽しんでいる。それは、漫画と関係あるのかないのか?まぁ、楽しいなら良かった。一番大変そうだったし。
私も来年学園だ。下位貴族同士の茶会では、ほとんどみんな婚約中で恋話ばかり、下位貴族はかなり早めから売り込むらしく、驚いたのは、学園に行かず成人の儀の後から相手先に花嫁修行で、その後結婚らしい。なので、せっかくお友達になっても学園で会える率が低い。もちろん学園は、お金がかかるのが一番だけど。女の子は、衣装代がかかる、その上で学園に入れるのは、婚約者がいないか上位貴族狙いでの賭けになる。
12歳ながらみんな冷静に状況分析している。そして私に恋話は無縁だ。婚約者もいない。話は来ているか父様に確認はしたが笑っているだけ。
「ドミルトンだものね」
と言うのがみんなの総意だった。私は、絵を描いていれば、楽しいからいいけどね。
たまにフランツ王子様の伝書鳩が飛んでくる。紙もつけず。伝える事がないなら寄越さなくていいのだけど。
「また来たね」
と言って鳩に餌を与え、最近は絵手紙に徹している。話すこともないので、今日あった一幕を絵に描いて送る。それだけ。茶会にも行かないし呼ばれない。婚約者候補がいるのだから当然だけど、二年以上会ってない。
なんだかんだで楽しく元気に過ごしている。紙も見ていない。
ふふっ
「そう、私は、予告書の調整に成功しました。多少の歪みはあるかもしれないが誰もいなくなっていないのです。もちろんアーシャ・ドミルトンも!」
「アーシャ様、訳わからない事言ってないでください。それとベッドの上で立ってないで」
「ミリー、最近ツッコミが激しいわ。あんなにメイドになりたての頃は、私に憧れているとか頭いいとか凄い凄いって褒めてくれたのに」
「アーシャ様いつの時代の話ですか?今やカトリーナ様がこの伯爵家の象徴、可愛いは正義です」
「クゥーー、立場奪われたー」
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