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35夏の思い出 タヌキ令嬢脱却計画2
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プラント公爵領、屋敷(フリップside)
真夜中についた。
プラント公爵も出迎えてくれ、数人の使用人も待機して並んでくれていた。
「夜遅くにお邪魔してすみません。プラント公爵」
挨拶すると、公爵は、
「少ない人数の出迎えですみません、今日はお疲れでしょう、すぐに部屋に案内させます。軽い食事も部屋に運びます」
と言って、執事長か客室に案内してくれた。
そこにはメイドが配置して、風呂の用意もレモン水の用意もされていた。
まさかレモン水に氷が使われていた。
「冷たくて美味いな」
と一気に飲み干し、暑さと疲れを一気に緩和されて、思わず言葉が漏れた。
メイドの一人が、
「良かったです。リサーナ様がお休みになる前に凍らせていた氷が、残りましたのできっと美味しいと言ってもらえたことを喜ばれると思います」
と言った。
「リサーナの魔法って氷なのか!」
と驚いた。
攻撃、防御、民生院でも重宝される、それを教わらずに自在か…
「お召し物ですか、本日の寝間着は、こちらで良いでしょうか?」
と前に出された服…
公爵の物?
「これは、ドミニオン商会のヘンリさんが用意して下さいました、メッセージカードです」
と渡された。
あぁ、リサーナの友達の商人か、王都で会ったな。
『フリップ王子殿下、リサーナ様とのご婚約おめでとうございます。
今後が大変だと思いますが、生緩い目でお嬢様を見てあげて欲しいと思います。
ヘンリ・ドミニオン』
「全て用意されておりますので何でもお申し付けください」
とメイドが言ったので、
「今夜は、風呂に入ったら寝させてください。食事はいりません」
ベッドに入れば疲れていたのだろう、すぐに寝てしまった。
いつもなら、他人の家で護衛も何もなく眠ってしまうなんて考えられないのに。
本当にぐっすりと朝、リサーナが走ってることすら知らず眠り、日が昇り暑く感じて目が覚めた。
「うわぁ、今は?」
と起きると誰もいない部屋に声を出せば、公爵家のメイドが入ってきた。
「おはようございます、朝食の準備が整っております」
「えっ、もうそんな時間?」
ダイニングに入れば、公爵家のみんなが食べずに待っていてくれた。
「すいません、遅れてしまって」
と言えば、
「大丈夫ですよ、フリップ殿下」
と公爵が言った後、リサーナが、
「早く、席に着いて、たくさん食べないと魔力切れになりますよ、母様の修行は厳しいですからね、今のうちに食べて下さいね。きっとその後は…」
と曇った表情で言う。
えっ?久しぶりの再会だけど、あれって感じじゃないか?
物凄く痩せて、また顔つきも違う。
公爵似だな。肌の白さに茶色の髪が引き立つ。唇の赤さも頬の色付きも瞳の青さも何故かふわふわする。
でも、食事の話だけ…
見れば、リサーナの皿には山盛りの緑の草がある。
あれは一体なんだ?
先生は、賑やかに昨日の話をしている。目の前で自分の話されるとなんだか照れくさいな。
相槌をして会話に参加しているが、
リサーナは全く聞いてない…
食べるのに夢中だ。婚約者候補でいいとは言ったけど、今は正式に婚約者だし少しは興味を持ってくれてもいいじゃないかな?
と思っていれば、リサーナと目が合った。
驚いた。話すでもなく目が合っただけ。さっきは話をした。同じリサーナであるのに、青い目から逸らせない。
可愛いが最初に来て、溢れる気持ちに言葉が詰まった。唾を飲み込むのと同時に恥ずかしい気持ちと顔に熱を持つ。
話しかけられない…
王都の時は身体が横に大きいとは、思ったが、まさかこんなに痩せるとは。
令嬢に痩せたね、なんて言っていいのだろうか?
感じが悪く映るんではないか?それは良くない、上手い言葉を思いつかなければ、頭をフル回転させる。
「どうしたんですフッリプ様、美味しくないですか?」
とリサーナが聞いてきた。こんなこと考えている自分が更に恥ずかしくなった。そしてたまらなく嬉しさが湧き上がってきた。
リサーナは、純粋に私が魔法を学べる場所を作ってくれているだけなのに、何を一人で浮かれているのか!
「いや、とても美味しいよ、昨日のレモン水も氷が入っていて美味しかった、ありがとう」
と言えば、
「今日はもっと、フフフ氷を使った取っておきがありますよフフフ期待してフッフッ」
にやけ顔が止まらないようだ。なんだか悪いことを考えていそうだが、リサーナの言う通り、しっかり食べよう。
*
すぐに公爵夫人の指導が始まった。
「フリップ王子様、まず発現、そこから足の裏を意識して、飛び上がる」
「ハッア」
言われた通り真上に飛ぶ。夫人の檄がすぐ飛ぶ。
「駄目駄目、その木の枝を手で掴んで登れるぐらいにならなければ、ただのジャンプ力少し上がった人ですよ。それは身体強化じゃない!」
「ハッァ、ハッァ、ハッ」
「続けてジャンプしても距離も高さも出ません、一回に力を出す、空気を纏うまで出来ているんだから、出す、出力上げるイメージで!」
バッジ先生よりはわかりやすいが、基本的な魔法に耐える身体なのだろうか、私は?
素早さが増した、力が込められる程度ではないか…魔力の量とかも関係あるのではないか、そういった理論を二人からは聞かないのだが…
「また、ハア~、ごちゃごちゃ考えない、その無駄な思考を足の裏に持っていきなさい」
と夫人は鬼の形相で言う。
怖い…
夫人の吊り目がさらに上がった。
考えるなと言われると余計…
そこにバッジ先生が凄い勢いで剣を脚めがけて振り抜く…
「出来たじゃない!」
と夫人が言った。私の手は確かに木の枝を掴んでぶら下がっている。バッジ先生の背の高さより、私の足が上になっている。
「繰り返すわよ、まずは足の裏を鍛える」
夫人は繰り返すよう言う、
「すみません、手を離して足で着地できるのでしょうか?」
と聞けば、
「王子、だから身体強化でしょうが!足の裏、脚全体、魔力纏いなさい」
今、飛んだ分でもう魔力無さそうなのだが…
勇気を出して手を離したが、足裏着地後すぐに大地からの返礼で、脚全体に痺れ尻持ちを着いた。
こんなカッコ悪い姿リサーナに見られなくて良かった…
「はい、素早く立つ、時間ないですよ。まだ足の裏ですよ、急いで」
一体、夫人は…
王宮でもこのような教師はいない。
時間がないのはわかるけど、もう魔力が残ってない…
「夫人魔力の方が…」
と言う途中でバッジ先生がまた剣を振るう。
「クッ、」
ジャンプしたが木の枝に手が届かず、下に落ちて、また尻を着く。
「絞り出しなさい、まだあるかもしれないでしょう、自分で限界決めるじゃない!」
夫人は本当に妊娠しているのだろうか?鬼、先生だ。
リサーナの母だから、悪くは言いたくないが。
「またごちゃごちゃ考えていますね、考えるな、実行のみ!飛ぶ、はい、避ける、木の枝を捕まえる」
…
…
続く、何度も、木の枝なんて、まともに掴んだのは、最初の一回だけ、その後は、指先が何度か触れたのが数回、それよりも、尻で落ち、腰や背中で落ち、満身創痍、服は汗と土埃でドロドロ状態がまだ昼食前…
「メリッサ、1時間だ。休憩しなさい、また昼食の時にね、フリップは剣術訓練に移る」
と今度はバッジ先生が言った。
その間に二人のメイドが間に入って桶に水、またレモン水を用意してあり、しかし今は横になりたい。
椅子にも座れない。そのまま大地に背中をつけたい。
メイド達も
「お嬢様からの差し入れを召し上がってもらわないとこちらも困りますから」
と宣言し、
「フリップ殿下、椅子に座ってください。こちらお飲み物と差し入れです」
ムゥ~
と唸っている先生には悪いが、ヨタヨタと椅子に座った。
本当にぼろぼろなんですよ、休ませてください。
やっぱり僕みたいな出来損ないは、魔法なんて取り扱っていいものじゃない。
これだって、リサーナにもらったもの…
レモン水を飲めば、
「冷たくてさっぱりする」
この冷たさが喉や頭を冷やす。
「足をこの桶に入れて下さい、そしてそちらの包み紙の中も食べてください」
足を冷たい水で冷やして、
「私が作ったべっこう飴!?」
冷えた飴の溶ける甘さに、今まで何をごちゃごちゃ考えていたんだろう、考えられなくなる足の気持ち良さに甘さが加わって目を閉じる。
日常じゃない匂いを感じた。
暑いし泥だらけで苦しいのに、心が穏やかになる。
不思議だ。
「じゃあ、剣術だ。覚悟はいいか、フリップ」
「はい、お願いします、先生」
今までとは違う感覚を覚えた。
真夜中についた。
プラント公爵も出迎えてくれ、数人の使用人も待機して並んでくれていた。
「夜遅くにお邪魔してすみません。プラント公爵」
挨拶すると、公爵は、
「少ない人数の出迎えですみません、今日はお疲れでしょう、すぐに部屋に案内させます。軽い食事も部屋に運びます」
と言って、執事長か客室に案内してくれた。
そこにはメイドが配置して、風呂の用意もレモン水の用意もされていた。
まさかレモン水に氷が使われていた。
「冷たくて美味いな」
と一気に飲み干し、暑さと疲れを一気に緩和されて、思わず言葉が漏れた。
メイドの一人が、
「良かったです。リサーナ様がお休みになる前に凍らせていた氷が、残りましたのできっと美味しいと言ってもらえたことを喜ばれると思います」
と言った。
「リサーナの魔法って氷なのか!」
と驚いた。
攻撃、防御、民生院でも重宝される、それを教わらずに自在か…
「お召し物ですか、本日の寝間着は、こちらで良いでしょうか?」
と前に出された服…
公爵の物?
「これは、ドミニオン商会のヘンリさんが用意して下さいました、メッセージカードです」
と渡された。
あぁ、リサーナの友達の商人か、王都で会ったな。
『フリップ王子殿下、リサーナ様とのご婚約おめでとうございます。
今後が大変だと思いますが、生緩い目でお嬢様を見てあげて欲しいと思います。
ヘンリ・ドミニオン』
「全て用意されておりますので何でもお申し付けください」
とメイドが言ったので、
「今夜は、風呂に入ったら寝させてください。食事はいりません」
ベッドに入れば疲れていたのだろう、すぐに寝てしまった。
いつもなら、他人の家で護衛も何もなく眠ってしまうなんて考えられないのに。
本当にぐっすりと朝、リサーナが走ってることすら知らず眠り、日が昇り暑く感じて目が覚めた。
「うわぁ、今は?」
と起きると誰もいない部屋に声を出せば、公爵家のメイドが入ってきた。
「おはようございます、朝食の準備が整っております」
「えっ、もうそんな時間?」
ダイニングに入れば、公爵家のみんなが食べずに待っていてくれた。
「すいません、遅れてしまって」
と言えば、
「大丈夫ですよ、フリップ殿下」
と公爵が言った後、リサーナが、
「早く、席に着いて、たくさん食べないと魔力切れになりますよ、母様の修行は厳しいですからね、今のうちに食べて下さいね。きっとその後は…」
と曇った表情で言う。
えっ?久しぶりの再会だけど、あれって感じじゃないか?
物凄く痩せて、また顔つきも違う。
公爵似だな。肌の白さに茶色の髪が引き立つ。唇の赤さも頬の色付きも瞳の青さも何故かふわふわする。
でも、食事の話だけ…
見れば、リサーナの皿には山盛りの緑の草がある。
あれは一体なんだ?
先生は、賑やかに昨日の話をしている。目の前で自分の話されるとなんだか照れくさいな。
相槌をして会話に参加しているが、
リサーナは全く聞いてない…
食べるのに夢中だ。婚約者候補でいいとは言ったけど、今は正式に婚約者だし少しは興味を持ってくれてもいいじゃないかな?
と思っていれば、リサーナと目が合った。
驚いた。話すでもなく目が合っただけ。さっきは話をした。同じリサーナであるのに、青い目から逸らせない。
可愛いが最初に来て、溢れる気持ちに言葉が詰まった。唾を飲み込むのと同時に恥ずかしい気持ちと顔に熱を持つ。
話しかけられない…
王都の時は身体が横に大きいとは、思ったが、まさかこんなに痩せるとは。
令嬢に痩せたね、なんて言っていいのだろうか?
感じが悪く映るんではないか?それは良くない、上手い言葉を思いつかなければ、頭をフル回転させる。
「どうしたんですフッリプ様、美味しくないですか?」
とリサーナが聞いてきた。こんなこと考えている自分が更に恥ずかしくなった。そしてたまらなく嬉しさが湧き上がってきた。
リサーナは、純粋に私が魔法を学べる場所を作ってくれているだけなのに、何を一人で浮かれているのか!
「いや、とても美味しいよ、昨日のレモン水も氷が入っていて美味しかった、ありがとう」
と言えば、
「今日はもっと、フフフ氷を使った取っておきがありますよフフフ期待してフッフッ」
にやけ顔が止まらないようだ。なんだか悪いことを考えていそうだが、リサーナの言う通り、しっかり食べよう。
*
すぐに公爵夫人の指導が始まった。
「フリップ王子様、まず発現、そこから足の裏を意識して、飛び上がる」
「ハッア」
言われた通り真上に飛ぶ。夫人の檄がすぐ飛ぶ。
「駄目駄目、その木の枝を手で掴んで登れるぐらいにならなければ、ただのジャンプ力少し上がった人ですよ。それは身体強化じゃない!」
「ハッァ、ハッァ、ハッ」
「続けてジャンプしても距離も高さも出ません、一回に力を出す、空気を纏うまで出来ているんだから、出す、出力上げるイメージで!」
バッジ先生よりはわかりやすいが、基本的な魔法に耐える身体なのだろうか、私は?
素早さが増した、力が込められる程度ではないか…魔力の量とかも関係あるのではないか、そういった理論を二人からは聞かないのだが…
「また、ハア~、ごちゃごちゃ考えない、その無駄な思考を足の裏に持っていきなさい」
と夫人は鬼の形相で言う。
怖い…
夫人の吊り目がさらに上がった。
考えるなと言われると余計…
そこにバッジ先生が凄い勢いで剣を脚めがけて振り抜く…
「出来たじゃない!」
と夫人が言った。私の手は確かに木の枝を掴んでぶら下がっている。バッジ先生の背の高さより、私の足が上になっている。
「繰り返すわよ、まずは足の裏を鍛える」
夫人は繰り返すよう言う、
「すみません、手を離して足で着地できるのでしょうか?」
と聞けば、
「王子、だから身体強化でしょうが!足の裏、脚全体、魔力纏いなさい」
今、飛んだ分でもう魔力無さそうなのだが…
勇気を出して手を離したが、足裏着地後すぐに大地からの返礼で、脚全体に痺れ尻持ちを着いた。
こんなカッコ悪い姿リサーナに見られなくて良かった…
「はい、素早く立つ、時間ないですよ。まだ足の裏ですよ、急いで」
一体、夫人は…
王宮でもこのような教師はいない。
時間がないのはわかるけど、もう魔力が残ってない…
「夫人魔力の方が…」
と言う途中でバッジ先生がまた剣を振るう。
「クッ、」
ジャンプしたが木の枝に手が届かず、下に落ちて、また尻を着く。
「絞り出しなさい、まだあるかもしれないでしょう、自分で限界決めるじゃない!」
夫人は本当に妊娠しているのだろうか?鬼、先生だ。
リサーナの母だから、悪くは言いたくないが。
「またごちゃごちゃ考えていますね、考えるな、実行のみ!飛ぶ、はい、避ける、木の枝を捕まえる」
…
…
続く、何度も、木の枝なんて、まともに掴んだのは、最初の一回だけ、その後は、指先が何度か触れたのが数回、それよりも、尻で落ち、腰や背中で落ち、満身創痍、服は汗と土埃でドロドロ状態がまだ昼食前…
「メリッサ、1時間だ。休憩しなさい、また昼食の時にね、フリップは剣術訓練に移る」
と今度はバッジ先生が言った。
その間に二人のメイドが間に入って桶に水、またレモン水を用意してあり、しかし今は横になりたい。
椅子にも座れない。そのまま大地に背中をつけたい。
メイド達も
「お嬢様からの差し入れを召し上がってもらわないとこちらも困りますから」
と宣言し、
「フリップ殿下、椅子に座ってください。こちらお飲み物と差し入れです」
ムゥ~
と唸っている先生には悪いが、ヨタヨタと椅子に座った。
本当にぼろぼろなんですよ、休ませてください。
やっぱり僕みたいな出来損ないは、魔法なんて取り扱っていいものじゃない。
これだって、リサーナにもらったもの…
レモン水を飲めば、
「冷たくてさっぱりする」
この冷たさが喉や頭を冷やす。
「足をこの桶に入れて下さい、そしてそちらの包み紙の中も食べてください」
足を冷たい水で冷やして、
「私が作ったべっこう飴!?」
冷えた飴の溶ける甘さに、今まで何をごちゃごちゃ考えていたんだろう、考えられなくなる足の気持ち良さに甘さが加わって目を閉じる。
日常じゃない匂いを感じた。
暑いし泥だらけで苦しいのに、心が穏やかになる。
不思議だ。
「じゃあ、剣術だ。覚悟はいいか、フリップ」
「はい、お願いします、先生」
今までとは違う感覚を覚えた。
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