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78 ティア・マリングレー 2
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マリングレー王国 ティアside
「リウム兄様!お父様が私のお願いを拒否するの、お願い何とかして」
こんな事は今までない。忌み子が居なくなってから…アクア兄様の件も父様も変わった。
そして、このリウム兄様だって…
私も上手く家族ごっこをしているつもりだが、外出も厳しいし、見張りもいる。策が立てられない。
「何を執務室で喚いているんだ。このような姿、誰にも見せられないだろう。特に聖女様の信者には!」
「冷たいわ。以前お兄様だって言ったじゃない、クリネット王国の第一王子の婚約者にって。だから申し出たら、お父様にこんな騒ぎになったのに、やめなさいとお叱りを受けたの。留学でもいいからあの国に行きたいの」
「ハァーーー
それは当然だろう。ウランダルのマユリカ王女が、我が国の国王の側妃になり、支度金という賠償金を請求されたんだ。この件に関わったティアにその申し出は出来ないだろう?これ以上マリングレー王国が自国の王女をクリネット国に嫁がせたいからウランダルの王女に仕掛けたなんて騒ぎを広げないでくれ」
まさかこうなるなんて…あの時は全く思わなかった。ただ前世の記憶のパターンなら、ダイアナが狙う展開を親切心で未然に防いであげたのに。
私がアンドル王子の婚約者になりたいと申し出ることになるなんて!
「あの馬鹿王女を押し付けられた事を怒っているなら…私が、ウランダル国に居座るよう上手く交渉しますわ」
あの馬鹿王女なら上手く口で丸め込めるわ。
「無理だ。すでにクリネット国が数多くの契約書を作り、もしマユリカ王女が国を出ないなら、進言をしたティアがウランダルの王太子に嫁入りが決まっている。ちなみに王太子は、もうすぐ結婚式だ」
何のよ!
動けないように固められているって。
「後、随分と教会に寄付をしたようだが、神官を使って何をするつもりだ?」
「リウム兄様には、関係ないわ!あれは、私が生み出した知識を元に、稼いだお金でしょう。経済を回す為によ。教会が潤沢だと民への奉仕も捗るはずよ。それよりもクリネット国に、すぐに行ける方法を考えて欲しいの」
「また勝手な進言をして、評判を落として欲しくないのだが、…また夜会に参加すれば良いのではないか?来年の建国祭の」
「それでは、遅いの。あちらの国にいて滞在をしたいのよ」
「アンドル王子に会いたい、ではなく…忌み子探しか…」
「何、その冷たいお顔!」
「そんないるかいないかの存在に、ティアが夢中なのが不思議で…」
「お兄様に力が、聖女の力がないから、あの忌々しい悪の風が見えないのです」
…
思いきり扉を閉めて廊下を歩く。
思い通りにいかない。あの子を追い払った、それで終わりにはならなかった。
私しか知らないあの子の存在が、隣国で幸せなのが許せない!
笑っている、楽しそう、なんて
憎々しい。
イライラする。
全部忌み子のせい。
次に魔女の力を使ったら、私の髪色は真っ白になるのではないか。短く切った一房の白髪、伸びても白髪だった。
髪色を失うわけにはいかない。王族カラーとも言われる水色の髪色。
これ以上同情された目は許せない。
でもクリネット国に行きたい。
仲良くなったのは、ディライド・イズリー。こちらに呼び寄せる事は出来ても、私が行くきっかけにはならない。
何か作り出せば、外交として行ける?
石鹸は出来ていたレシピを工場にして安価にした。シャンプーもリンスも石鹸の工程の途中に海藻の粘りを入れただけ。布を切っただけのマスクもすでに貿易品。新しい物も私の前世の記憶じゃ
もう一人いる!
「友人に手紙を書くから、用意して!」
自分がヒロインだというダイアナを煽てて、どんな事件を解決したか、関係者を聞く…あの子が上手くいってないことは知っているから、日本語で協力も惜しまないと書き、私もダイアナの邪魔はしないと宣言を書く。新しい品のアイデアはないか、夢見の乙女として共同で発表しないかと追加した。
「ダイアナなら、自分で王子に新しい商品を売込むわよね~、駄目元で神官にダイアナまで届けてもらい、様子を見てきてもらえばいいか」
そんな安易な考えで神官をお使いにいかした。
*
国王の父と宰相がいる執務室に呼び出された。入るといきなり、
「ティア、どういう事だ!聖女に頼まれた神官がクリネット国で令嬢に暴行、それも店内で目撃者もいて衛兵に捕まり裁判だそうだ。警告文も来ている。その神官は、ティアが送った者か?間者疑惑もあるそうだが…」
「お父様、誤解です。確かにクリネット国に行った時に仲良くなった令嬢に手紙をお願いしましたが、暴力をお願いしたりしません。その神官が勝手に行動したとしか考えられません」
忘れていたわ。ダイアナも馬鹿な短絡的な子供だった。
私の手紙が信じられず、嘘だとか何か私を罵る言葉を言って神官がキレたのかも。
なんてことなの。最悪!
「でも、またティアが差し出した者が原因なんだな」
父様の冷たい呆れた言葉と表情。父様の痩せた身体、グレーの瞳が私を睨みつけ、思わず視線を逸らす。
何故こうなったの?
「他には何もしていないな」
強く言われた言葉に、
「教会に…クリネット国の事が知りたいと、私、アンドル王子様の婚約者になりたいのです!だからあの国の事を調べていて!お父様お願いします!」
「あちらから頼まれてもいないのに、何を言っている?ティアは聖女としてこの国で」
「嫌です!国を出たいの。随分と前にアンドル王子様宛に手紙を書いたわ。もう一度お会いしたいと、私のアイデアで花火も生み出したわ。火薬だし、爆弾にもなるわ。私はそれをある場所に隠しているの…お父様が協力してくれないと言うなら、私は、ある町を困らせることになるかも。それに最近、魔女の本を読んで面白い薬も作れるようになったのよ」
これは、脅しだ。
二か月前に、教会に私の私財を全部渡して、情報収集と火薬作り、媚薬、怪しいが魔女の力があるなら万が一の可能性を信じて作成を指示した。まだ期待の報告は上がっていないけど、はったりでも言わなければ、この場を凌げないと思った。そのぐらい目の前の国王は怒っている。
「…お金の動きは知っている…ただちにやめさせなさい。その行動は悪だ」
えっ、この人、実の娘に悪って言った?
真っ直ぐに目を見た。
力を使おうか…
宰相の後ろに白髪のリウム兄様の側近が、出てきた。
「クリネット王国もまだ第一王子の婚約者は発表されてません。候補に入れてもらうぐらい良いのでは?友好国ですし」
まさか私の味方をしてくれた…
リウム兄様が手配したの?
「私をアンドル王子の婚約者にしてくれるのね、早くクリネット王国に行く準備しなきゃ!」
*
ダイアナからの手紙が届いた。
「何、これ?私が全部思い通りするから邪魔するなですって…日本語も無視しているし。
協力するなら、王子の側妃にしてあげようと思ったのに。これでは何を言っても無駄ね。本当に面倒な子…
そうだ、あの子をマリングレー国に嫁がせれば、会わなくて済むわ。教会支援の貴族に頼みましょう!」
一カ月経ち、まだ出発出来ない!
「まだドレスが出来てませんから…」
「また教会依頼の商人がクリネット王国で間者の疑いをかけられました」
…この無能、私の足を引っ張ってばかりなのよ。
アンドル王子様に手紙を出して約一カ月以上経ち、返事が来た。
「あのお子様王子のくせに!王女である私に対して無礼ね、何が婚姻相手は、『国内にいる者』と考えている、ですって!」
*
「最近、ティア荒れているね。侍女を何人解雇にしたんだ?私に良い考えがあるよ、クリネット王国に行きたいのだろう?私も協力して先日交渉の手紙を追加で出したよ」
「え?兄様がアンドル王子様に手紙ですか?」
「いや、国王陛下にね。あぁ、きちんと父上には了解を取ったよ、私達は家族じゃないか、妹が好意を寄せる相手が出来たなら、応援したいからね。以前言っていた火薬、あれを交渉材料にしたよ。私もあの威力は知っているからね。だから何処かの町に隠したの全部クリネット国に持って行くから出して欲しい。後はティアが、アンドル王子を口説いて婚約まで持ち込めば勝ちじゃないかな」
とリウム兄様が楽しそうに笑った。
そうよ、そうじゃなきゃ。
「リウム兄様に全て任せるわ」
「リウム兄様!お父様が私のお願いを拒否するの、お願い何とかして」
こんな事は今までない。忌み子が居なくなってから…アクア兄様の件も父様も変わった。
そして、このリウム兄様だって…
私も上手く家族ごっこをしているつもりだが、外出も厳しいし、見張りもいる。策が立てられない。
「何を執務室で喚いているんだ。このような姿、誰にも見せられないだろう。特に聖女様の信者には!」
「冷たいわ。以前お兄様だって言ったじゃない、クリネット王国の第一王子の婚約者にって。だから申し出たら、お父様にこんな騒ぎになったのに、やめなさいとお叱りを受けたの。留学でもいいからあの国に行きたいの」
「ハァーーー
それは当然だろう。ウランダルのマユリカ王女が、我が国の国王の側妃になり、支度金という賠償金を請求されたんだ。この件に関わったティアにその申し出は出来ないだろう?これ以上マリングレー王国が自国の王女をクリネット国に嫁がせたいからウランダルの王女に仕掛けたなんて騒ぎを広げないでくれ」
まさかこうなるなんて…あの時は全く思わなかった。ただ前世の記憶のパターンなら、ダイアナが狙う展開を親切心で未然に防いであげたのに。
私がアンドル王子の婚約者になりたいと申し出ることになるなんて!
「あの馬鹿王女を押し付けられた事を怒っているなら…私が、ウランダル国に居座るよう上手く交渉しますわ」
あの馬鹿王女なら上手く口で丸め込めるわ。
「無理だ。すでにクリネット国が数多くの契約書を作り、もしマユリカ王女が国を出ないなら、進言をしたティアがウランダルの王太子に嫁入りが決まっている。ちなみに王太子は、もうすぐ結婚式だ」
何のよ!
動けないように固められているって。
「後、随分と教会に寄付をしたようだが、神官を使って何をするつもりだ?」
「リウム兄様には、関係ないわ!あれは、私が生み出した知識を元に、稼いだお金でしょう。経済を回す為によ。教会が潤沢だと民への奉仕も捗るはずよ。それよりもクリネット国に、すぐに行ける方法を考えて欲しいの」
「また勝手な進言をして、評判を落として欲しくないのだが、…また夜会に参加すれば良いのではないか?来年の建国祭の」
「それでは、遅いの。あちらの国にいて滞在をしたいのよ」
「アンドル王子に会いたい、ではなく…忌み子探しか…」
「何、その冷たいお顔!」
「そんないるかいないかの存在に、ティアが夢中なのが不思議で…」
「お兄様に力が、聖女の力がないから、あの忌々しい悪の風が見えないのです」
…
思いきり扉を閉めて廊下を歩く。
思い通りにいかない。あの子を追い払った、それで終わりにはならなかった。
私しか知らないあの子の存在が、隣国で幸せなのが許せない!
笑っている、楽しそう、なんて
憎々しい。
イライラする。
全部忌み子のせい。
次に魔女の力を使ったら、私の髪色は真っ白になるのではないか。短く切った一房の白髪、伸びても白髪だった。
髪色を失うわけにはいかない。王族カラーとも言われる水色の髪色。
これ以上同情された目は許せない。
でもクリネット国に行きたい。
仲良くなったのは、ディライド・イズリー。こちらに呼び寄せる事は出来ても、私が行くきっかけにはならない。
何か作り出せば、外交として行ける?
石鹸は出来ていたレシピを工場にして安価にした。シャンプーもリンスも石鹸の工程の途中に海藻の粘りを入れただけ。布を切っただけのマスクもすでに貿易品。新しい物も私の前世の記憶じゃ
もう一人いる!
「友人に手紙を書くから、用意して!」
自分がヒロインだというダイアナを煽てて、どんな事件を解決したか、関係者を聞く…あの子が上手くいってないことは知っているから、日本語で協力も惜しまないと書き、私もダイアナの邪魔はしないと宣言を書く。新しい品のアイデアはないか、夢見の乙女として共同で発表しないかと追加した。
「ダイアナなら、自分で王子に新しい商品を売込むわよね~、駄目元で神官にダイアナまで届けてもらい、様子を見てきてもらえばいいか」
そんな安易な考えで神官をお使いにいかした。
*
国王の父と宰相がいる執務室に呼び出された。入るといきなり、
「ティア、どういう事だ!聖女に頼まれた神官がクリネット国で令嬢に暴行、それも店内で目撃者もいて衛兵に捕まり裁判だそうだ。警告文も来ている。その神官は、ティアが送った者か?間者疑惑もあるそうだが…」
「お父様、誤解です。確かにクリネット国に行った時に仲良くなった令嬢に手紙をお願いしましたが、暴力をお願いしたりしません。その神官が勝手に行動したとしか考えられません」
忘れていたわ。ダイアナも馬鹿な短絡的な子供だった。
私の手紙が信じられず、嘘だとか何か私を罵る言葉を言って神官がキレたのかも。
なんてことなの。最悪!
「でも、またティアが差し出した者が原因なんだな」
父様の冷たい呆れた言葉と表情。父様の痩せた身体、グレーの瞳が私を睨みつけ、思わず視線を逸らす。
何故こうなったの?
「他には何もしていないな」
強く言われた言葉に、
「教会に…クリネット国の事が知りたいと、私、アンドル王子様の婚約者になりたいのです!だからあの国の事を調べていて!お父様お願いします!」
「あちらから頼まれてもいないのに、何を言っている?ティアは聖女としてこの国で」
「嫌です!国を出たいの。随分と前にアンドル王子様宛に手紙を書いたわ。もう一度お会いしたいと、私のアイデアで花火も生み出したわ。火薬だし、爆弾にもなるわ。私はそれをある場所に隠しているの…お父様が協力してくれないと言うなら、私は、ある町を困らせることになるかも。それに最近、魔女の本を読んで面白い薬も作れるようになったのよ」
これは、脅しだ。
二か月前に、教会に私の私財を全部渡して、情報収集と火薬作り、媚薬、怪しいが魔女の力があるなら万が一の可能性を信じて作成を指示した。まだ期待の報告は上がっていないけど、はったりでも言わなければ、この場を凌げないと思った。そのぐらい目の前の国王は怒っている。
「…お金の動きは知っている…ただちにやめさせなさい。その行動は悪だ」
えっ、この人、実の娘に悪って言った?
真っ直ぐに目を見た。
力を使おうか…
宰相の後ろに白髪のリウム兄様の側近が、出てきた。
「クリネット王国もまだ第一王子の婚約者は発表されてません。候補に入れてもらうぐらい良いのでは?友好国ですし」
まさか私の味方をしてくれた…
リウム兄様が手配したの?
「私をアンドル王子の婚約者にしてくれるのね、早くクリネット王国に行く準備しなきゃ!」
*
ダイアナからの手紙が届いた。
「何、これ?私が全部思い通りするから邪魔するなですって…日本語も無視しているし。
協力するなら、王子の側妃にしてあげようと思ったのに。これでは何を言っても無駄ね。本当に面倒な子…
そうだ、あの子をマリングレー国に嫁がせれば、会わなくて済むわ。教会支援の貴族に頼みましょう!」
一カ月経ち、まだ出発出来ない!
「まだドレスが出来てませんから…」
「また教会依頼の商人がクリネット王国で間者の疑いをかけられました」
…この無能、私の足を引っ張ってばかりなのよ。
アンドル王子様に手紙を出して約一カ月以上経ち、返事が来た。
「あのお子様王子のくせに!王女である私に対して無礼ね、何が婚姻相手は、『国内にいる者』と考えている、ですって!」
*
「最近、ティア荒れているね。侍女を何人解雇にしたんだ?私に良い考えがあるよ、クリネット王国に行きたいのだろう?私も協力して先日交渉の手紙を追加で出したよ」
「え?兄様がアンドル王子様に手紙ですか?」
「いや、国王陛下にね。あぁ、きちんと父上には了解を取ったよ、私達は家族じゃないか、妹が好意を寄せる相手が出来たなら、応援したいからね。以前言っていた火薬、あれを交渉材料にしたよ。私もあの威力は知っているからね。だから何処かの町に隠したの全部クリネット国に持って行くから出して欲しい。後はティアが、アンドル王子を口説いて婚約まで持ち込めば勝ちじゃないかな」
とリウム兄様が楽しそうに笑った。
そうよ、そうじゃなきゃ。
「リウム兄様に全て任せるわ」
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