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27 王都の屋敷に帰って来ました
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「ミランダちゃ~ん、明日には私は、ここを出立しないといけなくなりました。夏季休暇をずっと領地で過ごすと約束したのに、ごめん」
お義兄様が大きな仕草で、両手を合わせて謝る。
金色の髪を一本で結んでいるのだけど、謝る仕草が牛の尻尾が乳搾りが終わった後のペシッとした動きに似ている…
そんなことを気にしていると、
「また違う彼方に行っているな」
と声がした。
「いえ、お義兄様、大丈夫です。お義父様が、一週間こちらにいて、帰りはみんなで帰るとなりました。私も夜会に参加、いえ挨拶だけすることになりましたから、夏季休暇の最後は、夜会ですね」
と言えば、複雑そうな顔したお義兄様が、
「本当は、挨拶もアンドル王子には、いらないけどね、確かに国にとって、一大イベントではある、参加したかどうかは王族を支持しているかに繋がる見方も出来る。イズリー家が何か企んでいるなんて噂をして、足を引っ張る貴族もいるかもしれないからね。結局のところ我が家はしがない伯爵家。今回の夜会だって人数合わせみたいなものだから、気負う必要もないよ。もちろん頑張る必要もない。ただ見学してくるだけ、入場の順番が伯爵家からで、上手く帰路を確保出来れば、侯爵令嬢とも会わないかもしれないね」
お義兄様は、何か考えているようだけど、他の令嬢に、会わない帰路ってどこなのでしょう?それに人数合わせって…王子様の婚約者決めだもの、確かに伯爵家はお呼びではないかもしれないけど、少し言い方が悪いわよ、お義兄様。他の方に聞かれたら、怒ってしまうのではないかしら?
お義父様に任せているので、お義兄様に深くは聞かないけど。
「では、私は夜会までのんびり過ごします。お義兄様、お帰りは気をつけて下さい。あまり飛ばしすぎると商人のみなさんも困ってしまいますからね、ほどほどにですよ」
「あぁ、帰りもミランダちゃんと変装したりしたかったよ。それが、非常に残念だ」
ふふっ。
やっぱりあれは、お義兄様の遊びだったのね。
あれはあれで楽しいけど、帰りはのんびり風景を見たり、宿場町で見学したりしたいです。
*
のんびり領地でレオンと過ごし、二日半の前回の行程とは違って、四日かけて普通に帰って来ました。
「お嬢様お帰りなさい!」
おおぅ!侍女達が、みんな笑顔で迎えてくれているわ。
嬉しい、私に会いたかったってことね。
両手を前に出しているわ。
あれね、ハグっていうお義兄様がよくするやつ、なんか照れます。
思えば、学校の終業日から移動したので、確かに二か月近いものね。
ふふっ、仕方ないわね。ハグしましょう。
「お嬢様、イズリー領の旅行記読ませて下さい。私達、お嬢様があちらでどんなことをしたのか興味があるんです」
「あら、そう?確実に読者がついたわね。でもまだ最後の方は全然手をつけてないわ」
「ええ、何をしたかで、お嬢様の肌の手入れや何を食べたかで、体重の管理などやるべき分担や工夫があるのです!」
「えっ?」
それって、旅行記を体調管理に使っているということ!?
凄く、切ないわ。
全く違う目的で読もうとしていたなんて。
「お嬢様!私は、きちんと冒険譚として読んでますよ。だから、ご令嬢が冒険なんてしなくていいのですからね。本来なら日記を書き思い出を残す程度です。私はそれを期待しておりますから。ずっと」
ラナの圧が強い。
ラナのこと書いた部分の削除依頼が来たけど、あれは私の砂浜で貝殻拾いの話であって、たまたま小悪党感あるガラの悪い人が来て、キュンがあっただけで、ラナもその場にいただけで、格闘シーン有り、恋する人が手助けしてくれたり、その後御礼を言ったり、そんな描写だったはずさ。
「早速、お風呂で磨きましょう。夜会もありますし、楽しみですね」
みんなありがとう。
*
「ディライド様が、帰って来ませんでしたね、他の侍女に聞いたら、ずっと王宮に泊まっているそうです。ご家族が帰っできたので、お戻りになるかもと侍女達が期待したそうです」
ラナから報告された。
「そうよね、侍女達もお義兄様がいると仕事に張り合いがあるわよね。なんと言ってもお義兄様は、かっこいいから、屋敷にいると華やかになるものね、みんながお世話したくなるのはわかるわ」
頷きながら言えば、
「よっぽど王宮内は、大変なんでしょうね」
とラナの言う通り、帰れないという事は、仕事に問題が発生しているわけだ。
「お義兄様も少しは休めるといいわね」
祈りを込めて、星に願った。
*
お義母様の御用達商人の方が来た。これからの季節に向けて買い物です!
「何か変わりはありましたか?」
とお義母様が聞くと、
「ウランダル王国のマユリカ王女が、王宮に入り、多くの商人が呼ばれております。後、これは小耳に挟んだ話なのですが、マリングレー王国の王女と男爵令嬢が茶話会をして、王女を怒らせたとか…王女のドレスにお茶をかけたなんて話がありましたね。令嬢が王宮に毎日のように押し掛けて、門番が困ったというのも聞きました」
「まぁ、男爵令嬢が、王女に手を上げたってことなの?」
お義母様が驚いていた。
この方は、商人兼情報屋なのね。
何故、私もいるのか…それは謎。
あ、お義父様が、夢見の乙女達が何かあって義兄が呼ばれたと言っていたわ。この国では、ティア王女は、夢見の乙女と呼ばれているのか、男爵令嬢ってダイアナさん?よね。
巻き込まれた人攫い事件…
あの時、頭をぶつけた時流れて来た記憶みたいなもの、アレが夢見!?
そう聞けば、不思議な力も納得出来るような。
ナイフを持っていた理由も夢見で見たのか、一つ一つ解決してスッキリだわ。
あの方が、聖女ティア王女様と同じ力を持っていたなんて、不思議だわ。
マリングレー王国では、夢見の乙女として、民の人気が高くて、崇められているのに、ダイアナさんは、学校で、下世話な噂第一位の人…
同じ夢見の乙女でも、評価が全く違うのね。
…だからお義兄様が苦労しているのかも。
ダイアナさんがもし二人いて相手するなら…大変だわ…
お義兄様が大きな仕草で、両手を合わせて謝る。
金色の髪を一本で結んでいるのだけど、謝る仕草が牛の尻尾が乳搾りが終わった後のペシッとした動きに似ている…
そんなことを気にしていると、
「また違う彼方に行っているな」
と声がした。
「いえ、お義兄様、大丈夫です。お義父様が、一週間こちらにいて、帰りはみんなで帰るとなりました。私も夜会に参加、いえ挨拶だけすることになりましたから、夏季休暇の最後は、夜会ですね」
と言えば、複雑そうな顔したお義兄様が、
「本当は、挨拶もアンドル王子には、いらないけどね、確かに国にとって、一大イベントではある、参加したかどうかは王族を支持しているかに繋がる見方も出来る。イズリー家が何か企んでいるなんて噂をして、足を引っ張る貴族もいるかもしれないからね。結局のところ我が家はしがない伯爵家。今回の夜会だって人数合わせみたいなものだから、気負う必要もないよ。もちろん頑張る必要もない。ただ見学してくるだけ、入場の順番が伯爵家からで、上手く帰路を確保出来れば、侯爵令嬢とも会わないかもしれないね」
お義兄様は、何か考えているようだけど、他の令嬢に、会わない帰路ってどこなのでしょう?それに人数合わせって…王子様の婚約者決めだもの、確かに伯爵家はお呼びではないかもしれないけど、少し言い方が悪いわよ、お義兄様。他の方に聞かれたら、怒ってしまうのではないかしら?
お義父様に任せているので、お義兄様に深くは聞かないけど。
「では、私は夜会までのんびり過ごします。お義兄様、お帰りは気をつけて下さい。あまり飛ばしすぎると商人のみなさんも困ってしまいますからね、ほどほどにですよ」
「あぁ、帰りもミランダちゃんと変装したりしたかったよ。それが、非常に残念だ」
ふふっ。
やっぱりあれは、お義兄様の遊びだったのね。
あれはあれで楽しいけど、帰りはのんびり風景を見たり、宿場町で見学したりしたいです。
*
のんびり領地でレオンと過ごし、二日半の前回の行程とは違って、四日かけて普通に帰って来ました。
「お嬢様お帰りなさい!」
おおぅ!侍女達が、みんな笑顔で迎えてくれているわ。
嬉しい、私に会いたかったってことね。
両手を前に出しているわ。
あれね、ハグっていうお義兄様がよくするやつ、なんか照れます。
思えば、学校の終業日から移動したので、確かに二か月近いものね。
ふふっ、仕方ないわね。ハグしましょう。
「お嬢様、イズリー領の旅行記読ませて下さい。私達、お嬢様があちらでどんなことをしたのか興味があるんです」
「あら、そう?確実に読者がついたわね。でもまだ最後の方は全然手をつけてないわ」
「ええ、何をしたかで、お嬢様の肌の手入れや何を食べたかで、体重の管理などやるべき分担や工夫があるのです!」
「えっ?」
それって、旅行記を体調管理に使っているということ!?
凄く、切ないわ。
全く違う目的で読もうとしていたなんて。
「お嬢様!私は、きちんと冒険譚として読んでますよ。だから、ご令嬢が冒険なんてしなくていいのですからね。本来なら日記を書き思い出を残す程度です。私はそれを期待しておりますから。ずっと」
ラナの圧が強い。
ラナのこと書いた部分の削除依頼が来たけど、あれは私の砂浜で貝殻拾いの話であって、たまたま小悪党感あるガラの悪い人が来て、キュンがあっただけで、ラナもその場にいただけで、格闘シーン有り、恋する人が手助けしてくれたり、その後御礼を言ったり、そんな描写だったはずさ。
「早速、お風呂で磨きましょう。夜会もありますし、楽しみですね」
みんなありがとう。
*
「ディライド様が、帰って来ませんでしたね、他の侍女に聞いたら、ずっと王宮に泊まっているそうです。ご家族が帰っできたので、お戻りになるかもと侍女達が期待したそうです」
ラナから報告された。
「そうよね、侍女達もお義兄様がいると仕事に張り合いがあるわよね。なんと言ってもお義兄様は、かっこいいから、屋敷にいると華やかになるものね、みんながお世話したくなるのはわかるわ」
頷きながら言えば、
「よっぽど王宮内は、大変なんでしょうね」
とラナの言う通り、帰れないという事は、仕事に問題が発生しているわけだ。
「お義兄様も少しは休めるといいわね」
祈りを込めて、星に願った。
*
お義母様の御用達商人の方が来た。これからの季節に向けて買い物です!
「何か変わりはありましたか?」
とお義母様が聞くと、
「ウランダル王国のマユリカ王女が、王宮に入り、多くの商人が呼ばれております。後、これは小耳に挟んだ話なのですが、マリングレー王国の王女と男爵令嬢が茶話会をして、王女を怒らせたとか…王女のドレスにお茶をかけたなんて話がありましたね。令嬢が王宮に毎日のように押し掛けて、門番が困ったというのも聞きました」
「まぁ、男爵令嬢が、王女に手を上げたってことなの?」
お義母様が驚いていた。
この方は、商人兼情報屋なのね。
何故、私もいるのか…それは謎。
あ、お義父様が、夢見の乙女達が何かあって義兄が呼ばれたと言っていたわ。この国では、ティア王女は、夢見の乙女と呼ばれているのか、男爵令嬢ってダイアナさん?よね。
巻き込まれた人攫い事件…
あの時、頭をぶつけた時流れて来た記憶みたいなもの、アレが夢見!?
そう聞けば、不思議な力も納得出来るような。
ナイフを持っていた理由も夢見で見たのか、一つ一つ解決してスッキリだわ。
あの方が、聖女ティア王女様と同じ力を持っていたなんて、不思議だわ。
マリングレー王国では、夢見の乙女として、民の人気が高くて、崇められているのに、ダイアナさんは、学校で、下世話な噂第一位の人…
同じ夢見の乙女でも、評価が全く違うのね。
…だからお義兄様が苦労しているのかも。
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