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18 自慢させて頂きます
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後ろの廊下にて小声が聞こえた。
「身元、コンドール公爵家の元使用人だって」
「入れ替えた飲み物は中身何だった?」
「酒」
「アンネリーネ嬢のパートナー断ったから嫌がらせじゃないのか?」
「会場の手伝いは随分と前から定期契約している商会からの派遣で確認済み。仕入れ商品も確認済み…ただ酒をどうやって持ち込んだ?」
商会か、私なら定期契約の情報の段階で、うちの使用人を入れるし、酒は中と外に入れば、確認を通さず持ち込めるな。
「最近、学園にも人を仕込んでいた、あり得る話だ」
ほぉー、学園内にも。大胆な情報収集ね。
「おい、リディア嬢。うるさい、聞き耳立てるな!」
「はい!」
ハァー
溜息が聞こえた。
なんか耳を澄ませば聞こえる溜息って、色っぽい。
あぁ、人って、図書室の司書、年上の女性が潜入者か、あの日体調不良と言ったのもグレリュード様だった。何かあったのだろう。もう二度と見てないし、あの人怖かったな。
ウィルソン様の馬糞事件の日、グレリュード様がロッカーや机に手紙が入っているって言っていた、まさかアンネリーネ様が…ストーカー!?
だから、私をお茶会に誘ってくれたの?確かに派閥も友人でもないもの、同志的な事?仲間として…怖っ
でも彼女には、大抵取り巻きの一団がいるよね。トリスタン王子だって。
いや、王子はいつも自由だった。偶然会っても登下校や昼食、二人が一緒とは聞いたことはなかった。
一団が、真っ先に王子関連の釘を刺す一言を言って。彼女は平静で…
だけど噂が先入観として、王子の婚約者として私は見ていた。みんなだって。
確かに彼女は王子に対して熱量はなかったけど、外面を守っていた。
だから手紙を入れるのは無理だろうし、最近の出来事ばかり…それに酒の持ち込みだって、今彼女はいない。
ハァー、そうか。
…
「グレリュード様、手紙の犯人は捕まりましたか?いつから入れられたんですか?」
「まだだ。待ち伏せしている時には、現れない。新学期からだ。筆跡で相手はわかっているが、関わりたくない相手で、しっかり押さえなければ問題になる」
彼女は、一人になればみんなの前で告白しちゃったり、すぐに見つかり名前を言う駄目な使用人を使ったり、女性司書だってジッと見つめて居場所がわかったり、どれも素人。
手紙だって筆跡はわかられていても名前は書かない。その微妙な外し方、告白したアンネリーネ様らしくないし、悪い印象しかない。こんな事もわからない程、馬鹿で盲目だったの?
全部逆効果。それも最近。これが以前からなら、何処からか話は絶対漏れる。
捕獲も出来ないなんて、
どう考えても…
「まぁ!流石ですわね。あの使用人は、準備室に向かっていました。窓が開いていましたし、きっとどこかで待ち合わせをしていたのでしょう。本日の失敗は、計画者にバレてしまいました。そういう時は、爪を隠すものです。パーティーが終われば、生徒会の皆様は片付けですよね?」
グレリュード様に聞いた。
「そうだ」
「契約している派遣の商会に行きましょう。後、我が家の使用人に、先程捕まえた使用人と交渉させて下さい。酔っているんですよね、きっと口説き落とせると思います」
「その必要はない。どこの家の者かわかっている」
グレリュード様は答えた。
あれ!?わかってなかったのか?窓開いていたって言ったのに!中と外から見ていると違うの?
あら、この人鈍感なの…か
私は顔を振った。私が巻き込まれた理由を知りたい。
そしてグレリュード様だけに聞こえるように、口元も隠して、
「指示者は、わざとコンドール公爵家の名前を見せて、アンネリーネ様を傷をつけるのが目的」
と言えば、驚いた顔になった。
「リディア嬢?」
と聞かれたので、手招きして少ししゃがんでもらう。こっそり、最近のグレリュード様に対するストーカーの指示者だと、私が思った人物の名を告げる。
「…」
あら、鈍感の割に驚いてない。内心気づいていたか。きっかけはわからない。出会いや関係性、まとわりつく思いや願望は、形を変えて歪むことを、私はよく知っているから。
「証拠はないので、自白させましょう」
「わかった、リディア嬢に任せる」
と言った。任せるってパートナーぽい。
「はい!」
すぐに手紙を書き我が家に届けてもらう。
こんな風にしていたら、開演時間が迫っていた。
グレリュード様が
「パートナーがいる者は、生徒会でも会場入り口に戻って、みんなのように並んで入る…」
「はい!」
喜んで。自慢、自慢、ひたすら自慢しよう。今はそれを楽しもう。
私には、彼らの事なんて関係ないのだから。気づいたから教えただけ。巻き込まれたから知りたいだけ。
さぁパーティー(自慢)の時間
「ニヤニヤするな、髪が揺れている。クルクルしているのに、チカチカして眩しい」
「はい!喜びです」
「怖い、やっぱり存在がうるさい。輝きすぎだ」
「はい!我が家の使用人一流なので!」
ハァー
溜息だわ、色っぽい!
「わかった、もう、それで良い。手に掴まれ、エスコートだから。ドレス…似合っている…」
「はい!!」
まさかお世辞まで添えてくれるなんて!
なんて良い日でしょう。外の晴れやかさが気持ちいい~
呪ってごめんなさい~。
あ、あちらにいる団体は、キャロラインとマリーダのグループ。
「グレリュード様、友達なんです。私、参加していることだけでも、知らせていいですか?軽く手を振るだけです」
「好きにしろ」
ケッケッケッケッケッケッ
ほら、見てみなさい。私のパートナーはこんなにかっこいいのですよ!
そんな思いを込めて、
ゆっくり手を振る。余裕の笑みよ。勝者の証。
キャロラインとマリーダの顔!
うわぁ~って顔、あれが見たかったのよ。
クロエは、一体どこに埋もれてしまったの?
いた!セルジオさん達とやっぱり一緒でカルロスさんの横にいるものの萎縮して、笑い方が引き攣っているし。
こちらを見れそうもないな。
「グレリュードさーまー」
まさかのヒロイン登場だ。邪魔しに来たか?
「衣装、かっこいいですね!ご一緒に入場してもいいですーかー?」
驚きの提案。まさかのパートナーの在り方を壊す発想。私は見えていないのだろうか?
でもこの人の扱い方(考え方)を少しわかった。
「流石!しかしルーナさん、あちらにいる男子生徒達、ずっとこちらを見てますよ。ルーナさんだけを見つめて、悲しそう」
「あ~、大変~、忘れていたわ。私、パートナーを一人に選べなかったんだわ。ごめんなさい、グレリュード様。また今度一緒に入場しましょうね?」
と言って、ピンクのドレスの裾を揺らしながら走って、男子生徒達の待つ場所へ。
「何なんだ、あいつは。いつも話が通じない」
「ああ、グレリュード様は、今振られたってことですよ」
「は!?何言っているんだ」
「彼女の中で、あちらの男子生徒達を優先するから、ごめんなさいってことです」
彼女の怖さが、わかったみたいで何よりです。
「行くぞ、リディア嬢。一曲目のダンスは王子だ。二曲目が生徒会だ、その後は自由だ」
まさかダンスのお誘いまで有るとは!
入場だけじゃなかった。
ダンス、見栄え、かっこいい、最高!
「ありがとうございます。あのグレリュード様、お金は、我が家には結構あると思いますので、一曲いくらでしょうか?」
「リディア嬢、まさかウィルソンに金を払っていたのか?」
「いえ、流石にあの頃は、学園に通う前ですし、金銭のやり取りはなかったですわ。欲しい物を教えて頂きまして、後ほどお渡しするやり取りです」
「いらない。俺が払う方」
?あの謝罪か
「まぁ!」
ゲラゲラ笑われた。
「はい!からまぁ!に変わった。何だそれ。喜びから驚きか!」
子供みたいに笑う顔は、可愛いかった。生徒会の皆様が大変驚いているみたいで…凄く見ている。視線怖っ。
アンネリーネ様はこちらを睨んでいて、トリスタン王子は、驚いていた。二人は婚約者候補でも、昨日の今日でパートナーなんですね。ピカピカキラキラ自らが光り輝く王子様に煌びやかで豪華なアンネリーネ様。
お似合いです。
って意味合いを込めて、嫌味全開で微笑み返しをした。
パーティ潰そうとしやがって!
お前ら、許さん!?
「身元、コンドール公爵家の元使用人だって」
「入れ替えた飲み物は中身何だった?」
「酒」
「アンネリーネ嬢のパートナー断ったから嫌がらせじゃないのか?」
「会場の手伝いは随分と前から定期契約している商会からの派遣で確認済み。仕入れ商品も確認済み…ただ酒をどうやって持ち込んだ?」
商会か、私なら定期契約の情報の段階で、うちの使用人を入れるし、酒は中と外に入れば、確認を通さず持ち込めるな。
「最近、学園にも人を仕込んでいた、あり得る話だ」
ほぉー、学園内にも。大胆な情報収集ね。
「おい、リディア嬢。うるさい、聞き耳立てるな!」
「はい!」
ハァー
溜息が聞こえた。
なんか耳を澄ませば聞こえる溜息って、色っぽい。
あぁ、人って、図書室の司書、年上の女性が潜入者か、あの日体調不良と言ったのもグレリュード様だった。何かあったのだろう。もう二度と見てないし、あの人怖かったな。
ウィルソン様の馬糞事件の日、グレリュード様がロッカーや机に手紙が入っているって言っていた、まさかアンネリーネ様が…ストーカー!?
だから、私をお茶会に誘ってくれたの?確かに派閥も友人でもないもの、同志的な事?仲間として…怖っ
でも彼女には、大抵取り巻きの一団がいるよね。トリスタン王子だって。
いや、王子はいつも自由だった。偶然会っても登下校や昼食、二人が一緒とは聞いたことはなかった。
一団が、真っ先に王子関連の釘を刺す一言を言って。彼女は平静で…
だけど噂が先入観として、王子の婚約者として私は見ていた。みんなだって。
確かに彼女は王子に対して熱量はなかったけど、外面を守っていた。
だから手紙を入れるのは無理だろうし、最近の出来事ばかり…それに酒の持ち込みだって、今彼女はいない。
ハァー、そうか。
…
「グレリュード様、手紙の犯人は捕まりましたか?いつから入れられたんですか?」
「まだだ。待ち伏せしている時には、現れない。新学期からだ。筆跡で相手はわかっているが、関わりたくない相手で、しっかり押さえなければ問題になる」
彼女は、一人になればみんなの前で告白しちゃったり、すぐに見つかり名前を言う駄目な使用人を使ったり、女性司書だってジッと見つめて居場所がわかったり、どれも素人。
手紙だって筆跡はわかられていても名前は書かない。その微妙な外し方、告白したアンネリーネ様らしくないし、悪い印象しかない。こんな事もわからない程、馬鹿で盲目だったの?
全部逆効果。それも最近。これが以前からなら、何処からか話は絶対漏れる。
捕獲も出来ないなんて、
どう考えても…
「まぁ!流石ですわね。あの使用人は、準備室に向かっていました。窓が開いていましたし、きっとどこかで待ち合わせをしていたのでしょう。本日の失敗は、計画者にバレてしまいました。そういう時は、爪を隠すものです。パーティーが終われば、生徒会の皆様は片付けですよね?」
グレリュード様に聞いた。
「そうだ」
「契約している派遣の商会に行きましょう。後、我が家の使用人に、先程捕まえた使用人と交渉させて下さい。酔っているんですよね、きっと口説き落とせると思います」
「その必要はない。どこの家の者かわかっている」
グレリュード様は答えた。
あれ!?わかってなかったのか?窓開いていたって言ったのに!中と外から見ていると違うの?
あら、この人鈍感なの…か
私は顔を振った。私が巻き込まれた理由を知りたい。
そしてグレリュード様だけに聞こえるように、口元も隠して、
「指示者は、わざとコンドール公爵家の名前を見せて、アンネリーネ様を傷をつけるのが目的」
と言えば、驚いた顔になった。
「リディア嬢?」
と聞かれたので、手招きして少ししゃがんでもらう。こっそり、最近のグレリュード様に対するストーカーの指示者だと、私が思った人物の名を告げる。
「…」
あら、鈍感の割に驚いてない。内心気づいていたか。きっかけはわからない。出会いや関係性、まとわりつく思いや願望は、形を変えて歪むことを、私はよく知っているから。
「証拠はないので、自白させましょう」
「わかった、リディア嬢に任せる」
と言った。任せるってパートナーぽい。
「はい!」
すぐに手紙を書き我が家に届けてもらう。
こんな風にしていたら、開演時間が迫っていた。
グレリュード様が
「パートナーがいる者は、生徒会でも会場入り口に戻って、みんなのように並んで入る…」
「はい!」
喜んで。自慢、自慢、ひたすら自慢しよう。今はそれを楽しもう。
私には、彼らの事なんて関係ないのだから。気づいたから教えただけ。巻き込まれたから知りたいだけ。
さぁパーティー(自慢)の時間
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「はい!喜びです」
「怖い、やっぱり存在がうるさい。輝きすぎだ」
「はい!我が家の使用人一流なので!」
ハァー
溜息だわ、色っぽい!
「わかった、もう、それで良い。手に掴まれ、エスコートだから。ドレス…似合っている…」
「はい!!」
まさかお世辞まで添えてくれるなんて!
なんて良い日でしょう。外の晴れやかさが気持ちいい~
呪ってごめんなさい~。
あ、あちらにいる団体は、キャロラインとマリーダのグループ。
「グレリュード様、友達なんです。私、参加していることだけでも、知らせていいですか?軽く手を振るだけです」
「好きにしろ」
ケッケッケッケッケッケッ
ほら、見てみなさい。私のパートナーはこんなにかっこいいのですよ!
そんな思いを込めて、
ゆっくり手を振る。余裕の笑みよ。勝者の証。
キャロラインとマリーダの顔!
うわぁ~って顔、あれが見たかったのよ。
クロエは、一体どこに埋もれてしまったの?
いた!セルジオさん達とやっぱり一緒でカルロスさんの横にいるものの萎縮して、笑い方が引き攣っているし。
こちらを見れそうもないな。
「グレリュードさーまー」
まさかのヒロイン登場だ。邪魔しに来たか?
「衣装、かっこいいですね!ご一緒に入場してもいいですーかー?」
驚きの提案。まさかのパートナーの在り方を壊す発想。私は見えていないのだろうか?
でもこの人の扱い方(考え方)を少しわかった。
「流石!しかしルーナさん、あちらにいる男子生徒達、ずっとこちらを見てますよ。ルーナさんだけを見つめて、悲しそう」
「あ~、大変~、忘れていたわ。私、パートナーを一人に選べなかったんだわ。ごめんなさい、グレリュード様。また今度一緒に入場しましょうね?」
と言って、ピンクのドレスの裾を揺らしながら走って、男子生徒達の待つ場所へ。
「何なんだ、あいつは。いつも話が通じない」
「ああ、グレリュード様は、今振られたってことですよ」
「は!?何言っているんだ」
「彼女の中で、あちらの男子生徒達を優先するから、ごめんなさいってことです」
彼女の怖さが、わかったみたいで何よりです。
「行くぞ、リディア嬢。一曲目のダンスは王子だ。二曲目が生徒会だ、その後は自由だ」
まさかダンスのお誘いまで有るとは!
入場だけじゃなかった。
ダンス、見栄え、かっこいい、最高!
「ありがとうございます。あのグレリュード様、お金は、我が家には結構あると思いますので、一曲いくらでしょうか?」
「リディア嬢、まさかウィルソンに金を払っていたのか?」
「いえ、流石にあの頃は、学園に通う前ですし、金銭のやり取りはなかったですわ。欲しい物を教えて頂きまして、後ほどお渡しするやり取りです」
「いらない。俺が払う方」
?あの謝罪か
「まぁ!」
ゲラゲラ笑われた。
「はい!からまぁ!に変わった。何だそれ。喜びから驚きか!」
子供みたいに笑う顔は、可愛いかった。生徒会の皆様が大変驚いているみたいで…凄く見ている。視線怖っ。
アンネリーネ様はこちらを睨んでいて、トリスタン王子は、驚いていた。二人は婚約者候補でも、昨日の今日でパートナーなんですね。ピカピカキラキラ自らが光り輝く王子様に煌びやかで豪華なアンネリーネ様。
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パーティ潰そうとしやがって!
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