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第五章
345 決闘の牙
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イドナイの周りには様々なオーガがたむろしているが、反逆者の周りには誰もいない。
それが明確に二人の立場を示していた。決闘なんかするまでもなく勝敗はすでに決まっているのだ。
「でもやるのか?」
じとっとした視線を向ける。
「そうだな。やると決めたのだ。やらねばならん」
決然と言い放つイドナイはてこでも動かないだろう。
全くメリットがないわけじゃない。ここで反逆者を合法的に処理する手段としては一番確実だし、低下した求心力を取り戻す一助にもなるはずだ。
決闘に勝てるならば。
「こういうリスクのある行動は差し控えてほしいんだがなあ」
「これが我らの生き方よ。今更変えられん」
申し訳ないとは思っているらしい。
「言ったことはしょうがない。だったら、アドバイスを聞いてくれるかな?」
オレにできることは少しでもイドナイの勝率を高くするだけだ。
イドナイと反逆者はゆっくりと歩み寄り、おおよそ五歩の距離で立ち止まった。そして手に持った棍をくるくると回す。この棍こそがオーガが唯一の専用武器。これを持っていなければ決闘に臨むことさえ許されない。服装も普段の粗末な衣服ではなく、分厚い皮鎧のようなものを身につけている。
そうして二人はお互いに演舞を始める。これが決闘の前の作法らしい。
お互い舞いながらに円を描くように近づく。どうもオーガにとって円、丸、という動きや形は宗教的に大事な意味があるようだ。
ごつごつした外見に似合わない優雅な舞を続けるうちにお互いの距離が縮まり、やがて棍と棍が触れ合う。
それが決闘の合図だった。
お互い瞬時に距離をとり、相手と向き合う。
構えは互いに中段の構え。長柄の武器としてはもっともポピュラーな構えだろう。細かく移動を繰り返しながら、間合いを計っている。
先に反逆者が動く、棍を弾くように振るう。重なり合った棍が牙のような水色の閃光と共に弾かれる。
これがオーガの魔法。牙のように相手を切り裂く魔法。セイウチの牙は天敵である白熊との戦いや、体を支えたり、獲物を探すために海底を掘り起こすときに使われる。
その牙が魔法となり、様々な用途に用いられる。
切り裂くことはもちろん、足の裏側に魔法を使ってカタパルトのように自分自身を加速させたりもできる。
ただしそれは自分自身の体からのみ。棍から魔法が飛び出ることはありえない。しかしそこはやはり工夫を凝らしている。
棍に細かくくっつけられているのはセイウチの牙だ。セイウチの牙は生涯伸び続けるので硬化能力を上手く使って削った牙を保存しておいて、それを棍に突き刺し、膠やひもで固定する。
これがオーガの魔法を最大限に活かすためのオーガの武器。今までも何度が魔法の射程を伸ばすために体の一部を利用する魔物は見てきたけれど、本能ではなく技術、知識として種族全体にそれを伝播させているのは初めてかもしれない。
原始的であるけれどこれもまた魔法と科学の融合ということか。
反逆者とイドナイの攻防は傍目には決して激しくない。半歩踏み込み、棍の先端を揺らめくように振るう。
とはいえ剛力を誇るオーガなら軽く振るっただけで人間の頭ぐらい吹き飛ばせるだろう。恐ろしいのはそんなオーガでさえこの世界では中堅程度の実力しかないということか。
しかし、一騎打ちの武術という観点ではもしかするとオーガたちはこの世界で最も優れているかもしれない。それほどオーガたちの技術は卓越していた。
それでも、やはりイドナイの方が一枚上手だ。
単純な膂力なら互角かもしれない。
技術もそう差があるようには見えない。しかし、ただ、速い。
スピードが速いのではなく、戻りが速い。
「「ッ!!!!」」
ダンっと力強い踏み込みで反逆者が距離を詰め、鍔迫り合いに持ち込む。魔法が衝突して燐光をまき散らす。決めきれなかった二人はまた弾かれたように距離をとる。
そして構えなおす。もしもこれがスポーツや武道の試合なら審判がお互い構えなおすまで待たせるかもしれないがこの決闘にそんな奴はいない。
つまり素早く体勢を整えた方が優位に立つ。
そして、その体勢を整えるのが圧倒的に速い。さらに強打しても体勢を崩さない。だから隙がないし、守りから攻め、あるいはその逆の転換速度が速いのでひとつひとつの動作が常に一歩先を行く。
「フンッ!!」
イドナイの棍から突き出た魔法が遂に反逆者の右腕を掠める。軽傷だが、その傷は実力差を如実に物語っている。
これはオレのただの推測だけど、イドナイの戻りの速さは才能よりも努力に由来するのではないだろうか。反応が早いとか動きが変則的で読めないとかそういうのは才能がないと難しい。でも、隙を無くす、動きの無駄をなくす、というのは努力や反復練習で身につけられる技術だと思うのだ。
なるほど。確かに決闘でも十分に勝算がある。というか決闘では勝てなかったから反逆者はこういう搦手に出たんだろうな。
ただまあなんだ。わざわざ決闘を受けたのは反逆者にも勝算があってのことだ。
追いつめるイドナイが一気に踏み込む。それに合わせて反逆者は素早く懐から取り出し、何かをかけた。
何ということもない、ただの砂。砂かけ。恐ろしいほど安直な小細工。卑怯ではない。
この程度は喧嘩なら当たり前だ。ましてや命がけの殺し合いで卑怯卑劣をなじる方がおかしい。
反射的に目を閉じたイドナイは顔を庇うように腕と武器を構える。だが反逆者はがら空きになった胴へと棍をねじ込むように叩きつける。
入った。
魔法と、棍の衝撃。間違いなく致命傷の手ごたえ。
だが。
「――――な?」
イドナイの腹部は貫かれていない。その皮鎧に阻まれていた。
間の抜けた声を出した反逆者は、まさか反撃されると夢にも思っていなかったのか、無防備な頭部にカウンターを繰り出され、生暖かい体液が宙を舞った。
イドナイが無事だった理由は至極単純。服の下に強化ガラス繊維の鎧を着こんでいたからだ。ちなみに服もオーガたちの衣服に偽装した強化炭素繊維。
拳銃の弾なら防げるほどの逸品だ。それをひしゃげさせただけでもオーガの力は評価に値する。
なんでそんなものを準備できていたかというとティウの助言のおかげだ。
あいつの助言は二つ。
反逆者の子供にさえ血友病の患者がいたら反逆の大義名分を潰せること。そしてオーガは最終的に決闘によって決着をつけようとするということ。
『ええ。あなたはそうでないかもしれませんが、結局のところ強いものの下につきたがるのですよ。そして誰もが納得のいく方法とは従来のやり方をなぞるのです。最終的にすべての責任をその反逆者に押し付けて他に誰も罰さないためにはやはり一騎打ちによって決着をつけるのが一番なのです』
とのこと。
というわけで材料を鷲の特急便で運んで目測でイドナイの体格を測り戦闘服を新調した。
ヘルメットはばれるから無理だったけど、とりあえず頭以外なら一撃二撃は耐えられるとんでも服。その性能を信頼してくれたのだろう。あえて胴体を攻撃するように隙を作ったようだ。
頭を砕かれた反逆者は千鳥足のままふらふらとするだけだ。
放っておけば死ぬ。イドナイは一歩前に出る。そして大きく武器を振り上げる。
「血が繋がっていないとはいえあなたのことは兄のように慕っていました。共に武を競い、修練に励んだ時間は私にとってかけがえのない宝物です」
最期に反逆者との関係を明らかにし、聞こえていない言葉を向ける。そして棍を振り下ろした。
それが明確に二人の立場を示していた。決闘なんかするまでもなく勝敗はすでに決まっているのだ。
「でもやるのか?」
じとっとした視線を向ける。
「そうだな。やると決めたのだ。やらねばならん」
決然と言い放つイドナイはてこでも動かないだろう。
全くメリットがないわけじゃない。ここで反逆者を合法的に処理する手段としては一番確実だし、低下した求心力を取り戻す一助にもなるはずだ。
決闘に勝てるならば。
「こういうリスクのある行動は差し控えてほしいんだがなあ」
「これが我らの生き方よ。今更変えられん」
申し訳ないとは思っているらしい。
「言ったことはしょうがない。だったら、アドバイスを聞いてくれるかな?」
オレにできることは少しでもイドナイの勝率を高くするだけだ。
イドナイと反逆者はゆっくりと歩み寄り、おおよそ五歩の距離で立ち止まった。そして手に持った棍をくるくると回す。この棍こそがオーガが唯一の専用武器。これを持っていなければ決闘に臨むことさえ許されない。服装も普段の粗末な衣服ではなく、分厚い皮鎧のようなものを身につけている。
そうして二人はお互いに演舞を始める。これが決闘の前の作法らしい。
お互い舞いながらに円を描くように近づく。どうもオーガにとって円、丸、という動きや形は宗教的に大事な意味があるようだ。
ごつごつした外見に似合わない優雅な舞を続けるうちにお互いの距離が縮まり、やがて棍と棍が触れ合う。
それが決闘の合図だった。
お互い瞬時に距離をとり、相手と向き合う。
構えは互いに中段の構え。長柄の武器としてはもっともポピュラーな構えだろう。細かく移動を繰り返しながら、間合いを計っている。
先に反逆者が動く、棍を弾くように振るう。重なり合った棍が牙のような水色の閃光と共に弾かれる。
これがオーガの魔法。牙のように相手を切り裂く魔法。セイウチの牙は天敵である白熊との戦いや、体を支えたり、獲物を探すために海底を掘り起こすときに使われる。
その牙が魔法となり、様々な用途に用いられる。
切り裂くことはもちろん、足の裏側に魔法を使ってカタパルトのように自分自身を加速させたりもできる。
ただしそれは自分自身の体からのみ。棍から魔法が飛び出ることはありえない。しかしそこはやはり工夫を凝らしている。
棍に細かくくっつけられているのはセイウチの牙だ。セイウチの牙は生涯伸び続けるので硬化能力を上手く使って削った牙を保存しておいて、それを棍に突き刺し、膠やひもで固定する。
これがオーガの魔法を最大限に活かすためのオーガの武器。今までも何度が魔法の射程を伸ばすために体の一部を利用する魔物は見てきたけれど、本能ではなく技術、知識として種族全体にそれを伝播させているのは初めてかもしれない。
原始的であるけれどこれもまた魔法と科学の融合ということか。
反逆者とイドナイの攻防は傍目には決して激しくない。半歩踏み込み、棍の先端を揺らめくように振るう。
とはいえ剛力を誇るオーガなら軽く振るっただけで人間の頭ぐらい吹き飛ばせるだろう。恐ろしいのはそんなオーガでさえこの世界では中堅程度の実力しかないということか。
しかし、一騎打ちの武術という観点ではもしかするとオーガたちはこの世界で最も優れているかもしれない。それほどオーガたちの技術は卓越していた。
それでも、やはりイドナイの方が一枚上手だ。
単純な膂力なら互角かもしれない。
技術もそう差があるようには見えない。しかし、ただ、速い。
スピードが速いのではなく、戻りが速い。
「「ッ!!!!」」
ダンっと力強い踏み込みで反逆者が距離を詰め、鍔迫り合いに持ち込む。魔法が衝突して燐光をまき散らす。決めきれなかった二人はまた弾かれたように距離をとる。
そして構えなおす。もしもこれがスポーツや武道の試合なら審判がお互い構えなおすまで待たせるかもしれないがこの決闘にそんな奴はいない。
つまり素早く体勢を整えた方が優位に立つ。
そして、その体勢を整えるのが圧倒的に速い。さらに強打しても体勢を崩さない。だから隙がないし、守りから攻め、あるいはその逆の転換速度が速いのでひとつひとつの動作が常に一歩先を行く。
「フンッ!!」
イドナイの棍から突き出た魔法が遂に反逆者の右腕を掠める。軽傷だが、その傷は実力差を如実に物語っている。
これはオレのただの推測だけど、イドナイの戻りの速さは才能よりも努力に由来するのではないだろうか。反応が早いとか動きが変則的で読めないとかそういうのは才能がないと難しい。でも、隙を無くす、動きの無駄をなくす、というのは努力や反復練習で身につけられる技術だと思うのだ。
なるほど。確かに決闘でも十分に勝算がある。というか決闘では勝てなかったから反逆者はこういう搦手に出たんだろうな。
ただまあなんだ。わざわざ決闘を受けたのは反逆者にも勝算があってのことだ。
追いつめるイドナイが一気に踏み込む。それに合わせて反逆者は素早く懐から取り出し、何かをかけた。
何ということもない、ただの砂。砂かけ。恐ろしいほど安直な小細工。卑怯ではない。
この程度は喧嘩なら当たり前だ。ましてや命がけの殺し合いで卑怯卑劣をなじる方がおかしい。
反射的に目を閉じたイドナイは顔を庇うように腕と武器を構える。だが反逆者はがら空きになった胴へと棍をねじ込むように叩きつける。
入った。
魔法と、棍の衝撃。間違いなく致命傷の手ごたえ。
だが。
「――――な?」
イドナイの腹部は貫かれていない。その皮鎧に阻まれていた。
間の抜けた声を出した反逆者は、まさか反撃されると夢にも思っていなかったのか、無防備な頭部にカウンターを繰り出され、生暖かい体液が宙を舞った。
イドナイが無事だった理由は至極単純。服の下に強化ガラス繊維の鎧を着こんでいたからだ。ちなみに服もオーガたちの衣服に偽装した強化炭素繊維。
拳銃の弾なら防げるほどの逸品だ。それをひしゃげさせただけでもオーガの力は評価に値する。
なんでそんなものを準備できていたかというとティウの助言のおかげだ。
あいつの助言は二つ。
反逆者の子供にさえ血友病の患者がいたら反逆の大義名分を潰せること。そしてオーガは最終的に決闘によって決着をつけようとするということ。
『ええ。あなたはそうでないかもしれませんが、結局のところ強いものの下につきたがるのですよ。そして誰もが納得のいく方法とは従来のやり方をなぞるのです。最終的にすべての責任をその反逆者に押し付けて他に誰も罰さないためにはやはり一騎打ちによって決着をつけるのが一番なのです』
とのこと。
というわけで材料を鷲の特急便で運んで目測でイドナイの体格を測り戦闘服を新調した。
ヘルメットはばれるから無理だったけど、とりあえず頭以外なら一撃二撃は耐えられるとんでも服。その性能を信頼してくれたのだろう。あえて胴体を攻撃するように隙を作ったようだ。
頭を砕かれた反逆者は千鳥足のままふらふらとするだけだ。
放っておけば死ぬ。イドナイは一歩前に出る。そして大きく武器を振り上げる。
「血が繋がっていないとはいえあなたのことは兄のように慕っていました。共に武を競い、修練に励んだ時間は私にとってかけがえのない宝物です」
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