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南野真尋は、ずっと幼馴染の原川沙苗と結婚するんだと信じて疑わなかった。
『別の大学を受けたの。真尋とはもう会わない』
そう言われたとき、頭が真っ白になった。高校受験の時も、相談して同じ高校を受けた。一緒に毎日のように図書館で勉強をして、息抜きと称して行った初詣ではお揃いのお守りを買った。今回の大学受験もそうだ。学部こそ違えど、ふたりにとって学力がちょうどよく、目指す方向がある大学だった。
合格発表は家でも見られた。それでもせっかくだから、現地に貼られている結果を見に行こうと提案したのは沙苗の方だった。
滑り止めは合格している。それでもふたりで通いたい大学だから緊張した。
ネットでも見られる合否を現地でと言われて受け入れたのは、最近沙苗に会っていないからだった。受験に備えないとと会わなくなったのは、一月の初めだ。初詣の帰りだった。
『お互いちょっと、受験に集中するべきだと思うから』
『勉強はしてるだろ?』
『真尋の方ができるでしょ? ちょっと焦っちゃって集中できない』
彼女が眉尻を下げてそう言うのに、真尋は引き下がった。沙苗がナーバスになってるのに気づいていたからだ。自分が気に障るなら、少し距離を置くべきだろうと思った。
どうせ少しの辛抱だ。受験が終われば会えるし、スマートフォンでは連絡を取り合っている。何も変わりない。そう思っていた。
おかしいなと思ったのは、待ち合わせ場所を決めたときだった。電車で一緒に向かうのだろうと思っていたが、沙苗は現地で会おうと一方的に決めてしまった。首を傾げながらも、真尋は深く考えずに大学の発表を見に行った。
今はインターネットで結果が見られる。それでも幾人かは発表を見に来ていた。制服の子、私服の子、親と一緒に来ている子。沙苗の姿は見つけられなかった。この冬は、クリスマスにプレゼントした赤いマフラーをしているはずだが、見当たらない。スマートフォンを取り出して電話をかけると、二回めの着信音で沙苗は出た。真尋が居場所を聞く前に、ごめんね、と切り出す。
『私そこに行ってないの』
真尋は一瞬、口を噤んだ。何か変だと思っていた。沙苗の口から、何か、自分にとって聞きたくない不穏なことを言われる気配があった。
気のせいだと思いたくて、なんだよ、と真尋は笑った。
『寝坊でもしたか? 待ってるよ。あ、番号見ようか』
『ううん。私その大学受験してないから』
『え……?』
会わないようにしよう。受験も別々に行こう。そう言われたときも、薄々嫌な予感があった。それでも真尋はそれを気のせいだと振り切っていた。そんなわけない、と思っていた。思いたかった。
沙苗とはもう幼稚園の頃から一緒だった。大学を卒業したら、結婚しよう。それはお互いにとって冗談ではなかったし、きっとどちらの家の両親の前でもそんなことを口にした。
だから、大丈夫だと思っていた。
『私、別の大学を受けたの。真尋とはもう会わない』
『なん、なんで? 何で急に? 俺、何か』
『真尋のこと好きだったよ。でも一緒にいても、将来のこと考えるとちょっと無理じゃないかなって思ったの』
『無理って、なにが』
『真尋、オメガじゃない』
真尋は縋るようにスマートフォンを握りしめた。オメガ。それをずっと一緒だった彼女から否定するような響きを持って告げられるとは思わなかった。
『なんだよそれ……そんなの、ずっと前からわかってただろ』
『わかってたけど、結婚とか本気でちゃんと考えたらさ……』
合格発表の結果の前は人が入れ替わり立ち替わりしている。結果を見て笑っている者のほうが多かった。きっと先に確認してから来ているのだろう。きゃあきゃあと近くからはしゃぐ声のせいか、スマートフォンから聞こえる沙苗の音声が遠かった。
『私、真尋のこと支える自信ない』
『支えるって何? いままでだって別にトラブルがあったわけでもないし、俺オメガだからって気を使ってもらうようなことないようにするし』
オメガはどうしても他のバース性に比べて、筋肉がつきにくい体質をしている。十代のうちは発情期も不安定なため勉学にも支障が出やすい。
真尋は、オメガのために劣ってしまいがちなところを補う努力は惜しまなかった。睡眠も削って勉強に勤しんだし、筋力はそこそこでも体力をつけるために筋トレもジョギングも欠かさなかった。
『そういうのがいや』
『え』
『だって自然じゃないじゃない』
足元が揺らぐ。自然じゃないって、何が。じゃあ、必死に勉強を頑張らなければよかった? 護身術を習いに行かなければ?
がたがたと震えているのは寒さのせいだろうか。ひなたとはいえ、まだ二月の外は空気が冷たい。真尋は息を吐いて、その白さを眺めた。
『アルファの人に声かけられて、そういうことに気づいたの』
『アルファ?』
『うん。まもってもらうってこんなことなんだなって』
沙苗はそのアルファに好意を持ったということを回りくどく述べた。なんだそれ。頭が働かない。力が抜けて、スマートフォンを取り落としそうになる。
『え、そいつが好きってこと? 付き合ってる……?』
『うん。そんなかんじでさ……』
どうやって通話を終えたのか真尋はわからなかった。いつの間にかスマートフォンの電源が落ちている。長押ししたのだったか。
付き合ってる? ってじゃあ、俺は?
真尋は呆然と地面を眺めた。自分はなんだったのだろう。
自然じゃない。
沙苗のなんのてらいもないその言葉は、真尋の自尊心をひどく傷つけた。
自分がオメガで、彼女はベータだ。自分がベータだったらよかったと真尋は思ったことがある。筋力や発情期からくる生活の不安定さで、他のバース性に比べてオメガは一緒に暮らしにくい面がある。
だがどうにかできる問題だと思った。
真尋は必死だった。だって、そうだ。一緒にいるなら、沙苗を守れるような男になりたかった。どうしてもオメガは力が弱い。どうしたら鍛えられるか、もしくは自分より強い相手に負けずに済むか考えた。勉強だって頑張ればいい大学に行ける。オメガでもなんの不安もないと、沙苗に示していたつもりだった。
「悪かったな必死で……」
口から出た悪態は、弱々しく震えていた。鳩尾のあたりがすうすうと心もとない。喉がつっかえるようで、一度咳をすると、どっと両目から涙が溢れた。袖口で拭う。拭っても拭っても溢れる。こらえようと息を吸うと耳が引き攣れるように痛かった。なんで、どうして。頭が働かない。ぐるぐるとなんで、なんで、とただ繰り返している。好きだよと言って笑いあって、同じ大学に行こうねと初詣の境内で甘酒を一緒に飲んだ。それからまだ、二ヶ月程度しか経っていない。
涙も鼻も止まらない。マフラーにまでしみているのだろう、肌に当たる部分が冷たかった。びしょびしょになった袖でさらに顔を擦る。頬が痛い。いつまでもこうしていても意味がないことは真尋にもわかっていた。だがとにかくぼんやりとして、なんで、なんで、と胸のあたりがくしゃくしゃと握りつぶされたように痛い。そうして何度もずずっと鼻を啜って、ふと、違和感を覚えた。ぱしぱしと涙を絡ませたまつげをしばたかせる。泣いて利きにくくなっている鼻をすん、と鳴らした。間違いない。スッとしたほの甘い爽やかなにおい。
フェロモンだ。
「なんでこんなところで……」
顔を上げた先で、真尋と同じように目を瞠っている青年がいた。ブレザーにコートを着ているから、ここの学生ではない。真尋と同い年だろう。
身長が高い。アルファなのはすぐにわかった。アルファのフェロモンを近くで感じたとき、真尋はいつでも警戒した。アルファもオメガも、何が契機になってトラブルが起こるかわからない。そのために真尋は発情管理を徹底した。第一はとにかくその場から、相手から離れること。
だが、真尋はそのとき、警戒も何もなかった。蕩けるように包み込む心地いい香り。こちらの発情を促すように放たれたそのアルファのフェロモンに、真尋が覚えたのは怒りだった。
「こんなとこでさかってんじゃねーよ!」
思わず手にあったスマートフォンを青年の顔に投げつけていた。
『別の大学を受けたの。真尋とはもう会わない』
そう言われたとき、頭が真っ白になった。高校受験の時も、相談して同じ高校を受けた。一緒に毎日のように図書館で勉強をして、息抜きと称して行った初詣ではお揃いのお守りを買った。今回の大学受験もそうだ。学部こそ違えど、ふたりにとって学力がちょうどよく、目指す方向がある大学だった。
合格発表は家でも見られた。それでもせっかくだから、現地に貼られている結果を見に行こうと提案したのは沙苗の方だった。
滑り止めは合格している。それでもふたりで通いたい大学だから緊張した。
ネットでも見られる合否を現地でと言われて受け入れたのは、最近沙苗に会っていないからだった。受験に備えないとと会わなくなったのは、一月の初めだ。初詣の帰りだった。
『お互いちょっと、受験に集中するべきだと思うから』
『勉強はしてるだろ?』
『真尋の方ができるでしょ? ちょっと焦っちゃって集中できない』
彼女が眉尻を下げてそう言うのに、真尋は引き下がった。沙苗がナーバスになってるのに気づいていたからだ。自分が気に障るなら、少し距離を置くべきだろうと思った。
どうせ少しの辛抱だ。受験が終われば会えるし、スマートフォンでは連絡を取り合っている。何も変わりない。そう思っていた。
おかしいなと思ったのは、待ち合わせ場所を決めたときだった。電車で一緒に向かうのだろうと思っていたが、沙苗は現地で会おうと一方的に決めてしまった。首を傾げながらも、真尋は深く考えずに大学の発表を見に行った。
今はインターネットで結果が見られる。それでも幾人かは発表を見に来ていた。制服の子、私服の子、親と一緒に来ている子。沙苗の姿は見つけられなかった。この冬は、クリスマスにプレゼントした赤いマフラーをしているはずだが、見当たらない。スマートフォンを取り出して電話をかけると、二回めの着信音で沙苗は出た。真尋が居場所を聞く前に、ごめんね、と切り出す。
『私そこに行ってないの』
真尋は一瞬、口を噤んだ。何か変だと思っていた。沙苗の口から、何か、自分にとって聞きたくない不穏なことを言われる気配があった。
気のせいだと思いたくて、なんだよ、と真尋は笑った。
『寝坊でもしたか? 待ってるよ。あ、番号見ようか』
『ううん。私その大学受験してないから』
『え……?』
会わないようにしよう。受験も別々に行こう。そう言われたときも、薄々嫌な予感があった。それでも真尋はそれを気のせいだと振り切っていた。そんなわけない、と思っていた。思いたかった。
沙苗とはもう幼稚園の頃から一緒だった。大学を卒業したら、結婚しよう。それはお互いにとって冗談ではなかったし、きっとどちらの家の両親の前でもそんなことを口にした。
だから、大丈夫だと思っていた。
『私、別の大学を受けたの。真尋とはもう会わない』
『なん、なんで? 何で急に? 俺、何か』
『真尋のこと好きだったよ。でも一緒にいても、将来のこと考えるとちょっと無理じゃないかなって思ったの』
『無理って、なにが』
『真尋、オメガじゃない』
真尋は縋るようにスマートフォンを握りしめた。オメガ。それをずっと一緒だった彼女から否定するような響きを持って告げられるとは思わなかった。
『なんだよそれ……そんなの、ずっと前からわかってただろ』
『わかってたけど、結婚とか本気でちゃんと考えたらさ……』
合格発表の結果の前は人が入れ替わり立ち替わりしている。結果を見て笑っている者のほうが多かった。きっと先に確認してから来ているのだろう。きゃあきゃあと近くからはしゃぐ声のせいか、スマートフォンから聞こえる沙苗の音声が遠かった。
『私、真尋のこと支える自信ない』
『支えるって何? いままでだって別にトラブルがあったわけでもないし、俺オメガだからって気を使ってもらうようなことないようにするし』
オメガはどうしても他のバース性に比べて、筋肉がつきにくい体質をしている。十代のうちは発情期も不安定なため勉学にも支障が出やすい。
真尋は、オメガのために劣ってしまいがちなところを補う努力は惜しまなかった。睡眠も削って勉強に勤しんだし、筋力はそこそこでも体力をつけるために筋トレもジョギングも欠かさなかった。
『そういうのがいや』
『え』
『だって自然じゃないじゃない』
足元が揺らぐ。自然じゃないって、何が。じゃあ、必死に勉強を頑張らなければよかった? 護身術を習いに行かなければ?
がたがたと震えているのは寒さのせいだろうか。ひなたとはいえ、まだ二月の外は空気が冷たい。真尋は息を吐いて、その白さを眺めた。
『アルファの人に声かけられて、そういうことに気づいたの』
『アルファ?』
『うん。まもってもらうってこんなことなんだなって』
沙苗はそのアルファに好意を持ったということを回りくどく述べた。なんだそれ。頭が働かない。力が抜けて、スマートフォンを取り落としそうになる。
『え、そいつが好きってこと? 付き合ってる……?』
『うん。そんなかんじでさ……』
どうやって通話を終えたのか真尋はわからなかった。いつの間にかスマートフォンの電源が落ちている。長押ししたのだったか。
付き合ってる? ってじゃあ、俺は?
真尋は呆然と地面を眺めた。自分はなんだったのだろう。
自然じゃない。
沙苗のなんのてらいもないその言葉は、真尋の自尊心をひどく傷つけた。
自分がオメガで、彼女はベータだ。自分がベータだったらよかったと真尋は思ったことがある。筋力や発情期からくる生活の不安定さで、他のバース性に比べてオメガは一緒に暮らしにくい面がある。
だがどうにかできる問題だと思った。
真尋は必死だった。だって、そうだ。一緒にいるなら、沙苗を守れるような男になりたかった。どうしてもオメガは力が弱い。どうしたら鍛えられるか、もしくは自分より強い相手に負けずに済むか考えた。勉強だって頑張ればいい大学に行ける。オメガでもなんの不安もないと、沙苗に示していたつもりだった。
「悪かったな必死で……」
口から出た悪態は、弱々しく震えていた。鳩尾のあたりがすうすうと心もとない。喉がつっかえるようで、一度咳をすると、どっと両目から涙が溢れた。袖口で拭う。拭っても拭っても溢れる。こらえようと息を吸うと耳が引き攣れるように痛かった。なんで、どうして。頭が働かない。ぐるぐるとなんで、なんで、とただ繰り返している。好きだよと言って笑いあって、同じ大学に行こうねと初詣の境内で甘酒を一緒に飲んだ。それからまだ、二ヶ月程度しか経っていない。
涙も鼻も止まらない。マフラーにまでしみているのだろう、肌に当たる部分が冷たかった。びしょびしょになった袖でさらに顔を擦る。頬が痛い。いつまでもこうしていても意味がないことは真尋にもわかっていた。だがとにかくぼんやりとして、なんで、なんで、と胸のあたりがくしゃくしゃと握りつぶされたように痛い。そうして何度もずずっと鼻を啜って、ふと、違和感を覚えた。ぱしぱしと涙を絡ませたまつげをしばたかせる。泣いて利きにくくなっている鼻をすん、と鳴らした。間違いない。スッとしたほの甘い爽やかなにおい。
フェロモンだ。
「なんでこんなところで……」
顔を上げた先で、真尋と同じように目を瞠っている青年がいた。ブレザーにコートを着ているから、ここの学生ではない。真尋と同い年だろう。
身長が高い。アルファなのはすぐにわかった。アルファのフェロモンを近くで感じたとき、真尋はいつでも警戒した。アルファもオメガも、何が契機になってトラブルが起こるかわからない。そのために真尋は発情管理を徹底した。第一はとにかくその場から、相手から離れること。
だが、真尋はそのとき、警戒も何もなかった。蕩けるように包み込む心地いい香り。こちらの発情を促すように放たれたそのアルファのフェロモンに、真尋が覚えたのは怒りだった。
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