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【第1章】三浦遥陽と植田美月
俺も参加するよ!
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「えっ、本当に?嬉しいです」
植田さんは嬉しそうに微笑む
「でしたら…、キャンペーンは来週の月曜日からなんですけど…、先にスタンプカード渡しときますね」
手のひらサイズのカードを手渡される
「ありがとう
…ただ一つだけ問題があって」
「?なんでしょう」
「俺…本ってほとんど読んだことなくて…、その…よかったら植田さんのおすすめの本とか教えて欲しい」
そう。
俺、三浦遥陽は自慢ではないが今の今まで読書をしたことがない
「ふふ、そうなんですね」
「恥ずかしながら…」
「いえいえ、そんなことは無いと思います。
本を読むのに遅いも早いもありません。
読みたいと思う時に読めばいいと私は思います」
「そんなこと言ってくれる人は初めてだな…ありがとう」
「いえいえ。
…ところで三浦くんは好きな映画とかドラマってありますか?…あ、アニメでもいいですよ」
「うーん、そうだな…
最近観た映画だと『結ばれないふたり』かな」
「あ、私も見ました」
「えっ、本当?」
「はい。2人の心情が繊細に丁寧に描かれているなんとも切ない恋の物語ですね」
「だよね。俺映画館で泣いちゃった…」
「そうなんですか?」
「うん。2人が想いあってるのに結ばれないのが辛くて… 」
「ふふ、三浦くんは優しいですね」
「えっ、なんで?」
「うーん、なんというか…。誰かのために涙を流すってきっと優しい方なんだろうなっておもいます」
「そうかな…なんだか照れるな」
植田さんの言葉は不思議とすっと胸に入り込む
「現に荷物を運ぶのを手伝ってくださる三浦くんはとても優しい方ですよ」
にこっとほほえむ植田さん
やばい…なんか嬉しい
「… ありがとう」
「いえいえ。こちらこそありがとうございました。
…あ、そうだ『結ばれないふたり』の原作が図書館にあるんですよ」
「えっ!あれって本が原作なの!?」
「はい。…え~っと…はい。こちらですね。」
そう言うと大きな本棚の真ん中を指さす
「どれどれ…ってわ!分厚い!」
そこにあったのは国語辞典くらいの分厚さの本だった。
「そう…かもしれませんね。普通の文庫サイズの本と比べれば」
明らかに…分厚い
「やばい…俺これ読む自信が無い…」
「ふふ、そうですか?」
無意識に、声が出ていた
「うん…。読んでみたい気持ちはあるんだけど…、最初からこの本はちょっとハードル高いかも 」
「なるほど…」
植田さんは嬉しそうに微笑む
「でしたら…、キャンペーンは来週の月曜日からなんですけど…、先にスタンプカード渡しときますね」
手のひらサイズのカードを手渡される
「ありがとう
…ただ一つだけ問題があって」
「?なんでしょう」
「俺…本ってほとんど読んだことなくて…、その…よかったら植田さんのおすすめの本とか教えて欲しい」
そう。
俺、三浦遥陽は自慢ではないが今の今まで読書をしたことがない
「ふふ、そうなんですね」
「恥ずかしながら…」
「いえいえ、そんなことは無いと思います。
本を読むのに遅いも早いもありません。
読みたいと思う時に読めばいいと私は思います」
「そんなこと言ってくれる人は初めてだな…ありがとう」
「いえいえ。
…ところで三浦くんは好きな映画とかドラマってありますか?…あ、アニメでもいいですよ」
「うーん、そうだな…
最近観た映画だと『結ばれないふたり』かな」
「あ、私も見ました」
「えっ、本当?」
「はい。2人の心情が繊細に丁寧に描かれているなんとも切ない恋の物語ですね」
「だよね。俺映画館で泣いちゃった…」
「そうなんですか?」
「うん。2人が想いあってるのに結ばれないのが辛くて… 」
「ふふ、三浦くんは優しいですね」
「えっ、なんで?」
「うーん、なんというか…。誰かのために涙を流すってきっと優しい方なんだろうなっておもいます」
「そうかな…なんだか照れるな」
植田さんの言葉は不思議とすっと胸に入り込む
「現に荷物を運ぶのを手伝ってくださる三浦くんはとても優しい方ですよ」
にこっとほほえむ植田さん
やばい…なんか嬉しい
「… ありがとう」
「いえいえ。こちらこそありがとうございました。
…あ、そうだ『結ばれないふたり』の原作が図書館にあるんですよ」
「えっ!あれって本が原作なの!?」
「はい。…え~っと…はい。こちらですね。」
そう言うと大きな本棚の真ん中を指さす
「どれどれ…ってわ!分厚い!」
そこにあったのは国語辞典くらいの分厚さの本だった。
「そう…かもしれませんね。普通の文庫サイズの本と比べれば」
明らかに…分厚い
「やばい…俺これ読む自信が無い…」
「ふふ、そうですか?」
無意識に、声が出ていた
「うん…。読んでみたい気持ちはあるんだけど…、最初からこの本はちょっとハードル高いかも 」
「なるほど…」
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