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第6章 未来
冒険者ライ
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バルドはアネスに触れようとした。
「ダメです触っちゃ!」
ミールは声を荒げた。バルドはびっくりして手を引いた。
「あ、すまない、巫女だしな、気軽には触れないよな」
「あ、いえ、声を荒げてすいません。そちらの巫女アネスには特別なスキルがかかっていて、触ろうとすると大変なことになるんです」
「大変な事?」
「はい」
そう言って、ミールは木の棒でアネスをつつこうとした。すると。
「な、木の枝が」
木の枝の先端がアネスの10cm手前で消滅する。ゆっくりと木の枝を押し込んでいくと、どんどん木の枝が消滅していく。まるで吸収してるかのようだった。
「これは、木の枝に限らず、生物でも同じことが起こります」
バルドは青ざめる。止められてなかったら指が無くなっていた。
「バルド、そろそろ場所を移動しよう。ここにずっといると厄介な奴に見つかるんだ」
「ああ、わかった。移動したら色々話を聞かせてくれ」
ミンスはうなずき、ミールに合図を送る。バルドがベッドから離れると、ミールは先ほど貼っていたバリアを再度貼り直す。
「このバリア、昨日ミンスが闘技場で貼ってたやつより強いんじゃないか?」
「そりゃ俺が教えたからな。というか昨日じゃないからな」
-----------------------------
ミンスとミールはバルドを隠れ家へと案内した。エルフは基本的に隠れ住む。その為、他の生物ではたどり着けないような方法で隠れ家を作る。稀に人を案内することもあるが、一人でもう一度その隠れ家に辿り着ける生物はエルフ以外にほぼいないだろう。
「着いたぞ」
隠れ家に着いたはいいが、バルドはなぜこの隠れ家に着いたのか理解できていなかった。ただ歩いているだけで着いたはずなのに、飛んだり泳いだりした感覚が体をめぐっていた。
「すまないな、エルフ特有の幻影香水を辺り一面に撒いてあるから変な感覚になるだろ」
■幻影香水SSS
効果:無臭。においが鼻に入るだけで自分が何をしているのか認識できなくなってしまう。エルフとその血族には効果がない。コップ一杯の水を飲むと症状が治る。
ミンスはコップに水を入れ、バルドに渡した。バルドはそれを飲み干した。
「すまない、この香水の感覚を味わうのも久しぶりな気がするよ」
バルドは昔、王の護衛でミンスの故郷に招待されたことがあり、その時に香水の感覚を味わっていた。
「そうだな、それはもう300と5年くらい前の話だ」
「俺にとっては5年前だがな!」
バルドとミンスは笑った。それにつられてミールも笑う。
「さて、本題に入ろうか」
バルドが真剣な顔でミンスを見る。ミンスもそれに答えて真剣な表情になる。一瞬で真剣な表情になった二人を見てミールはおどおどし始めた。。
「ぼ、僕席外したほうがいいよね!?」
「いや、大丈夫だ。いてくれ」
バルドがニコッと笑いながら言った。それを聞いてミールはほっとしてその場に座る。最初に質問を投げたのはミンスの方だった。
「バルド、なぜ今の時代にお前がいるんだ。人族が300年も生きられるわけないだろうに」
見た目も変わっていないバルドを見ながらミンスは不思議そうにしている。
「ああ、それはな、スキル複合した時空魔法を受けたんだ」
ミンスとミールは目を見開いた。
「……は?時空魔法のスキル複合……?」
「ああ。恐らく、時空・過去と時空・未来の複合だ」
「時空魔法って300年に1度1人しか現れないと言われてなかったか……?」
バルド達騎士団員が知識を付けるために見るスキル一覧が載っている書物がある。そこには、時空スキルの詳細などが書いてあり、最後にそのスキルを持って生まれた人間が現れた時代なども書かれている。しかし、時空に関しては不明となっており、300年に一度現れれば奇跡と書かれている。
「確かにそうだな、だけど不明なのに300年に一度って言われてるのも不思議だよな」
バルドは失笑する。ちらっと見ると、ミールはバルドを見ながら目を輝かせている。
「バルドさんは300年前からタイムスリップしてきたの……?すごい……!」
「ああ、そうだぞ!ま、侵入者にしてやられてしまったせいでここにいるんだけどな!」
バルドは失笑する。騎士団長として不覚を取ったが、うじうじしていても仕方がない。今やれることを探すことにしたバルドだった。
「なあミンス、300年前に戻る方法は何かないか」
ミンスは少し考えこむ。バルドのその質問を聞いて、ミールはそわそわしている。
「ミール、何かあるなら話してごらん」
ミールはミンスに言われ、笑顔で答えた。
「私、過去に戻るスキル持ってるよ!」
『は!?!?!?』
バルドとミンスは同時に驚いた。
-----------------------------
S級ダンジョンアデシス森林東の入り口から一人の金髪の少女が入っていく。その子はこの世界では名を知らぬ者はいない雷(いかずち)のライと呼ばれるS級冒険者である。少し大きめのナイフと自慢の雷系のスキルを使用し、数多のS級ダンジョンを制覇してきている凄腕ソロ冒険者である。今回もアデシス森林を攻略するため、相応の準備をして挑みに来ている。
「潜るタイプのダンジョンは何度も挑戦したことあるけど、森のタイプは初めてなんだよねー」
ダンジョンには洞窟タイプ、迷宮タイプ、森タイプの3種類がある。アデシス森林は名前からわかる通り森タイプのダンジョンであり、森タイプ唯一のS級ダンジョンとなっている。ダンジョンのランクはSABCDの5種類となっており、森タイプは基本的にC~Dばかりのため、高ランクであること自体が珍しい。理由は簡単だ。森の中で力を付ける前に外に出ていく魔物が多く、少し強くてもすぐ討伐されてしまうため、必然的に弱いモンスターしかすまなくなってしまうからである。しかしここアデシス森林は違う。元々国であり、敷地が1周高い壁でおおわれているため、モンスターが外に出て行かず、育っていく。さらに敷地も広いため、強いモンスター同士が縄張りをもってけん制し合ってさらに強くなっていく。
「ふう、わくわくするなあ」
ライは深呼吸をして森に足を踏み入れた。その瞬間、ライの体に電撃が走る。強者特有のセンサーみたいなものである。8種類の強い波動を感じたライは、1歩目で足がすくんでいた。
「8体のモンスターかな……?やばい、3体くらいは私ソロだと倒せないかも」
ライは心が躍っていた。冒険者をして世界中を旅するライだが、目的がいくつかある。その中の一つは強者と戦う事。それがこの森では8体もいるのだ。
「強い気配を放ち続けているのが3体いるね。最初の1体は近いな……」
ライは胸に手を当てスキルを発動する。
☆気配具現化SSS
効果:元々察知している小さな気配を指定して具現化することが出来る。具現化すると、どこから気配が来ているのかわかり、悪意と敵意があるかわかる。
具現化した気配には悪意はないが敵意があった。モンスター特有の気配である。
「敵意があるってことは私に気付いてるんだね。気配出来るだけ押し殺してるのになかなか察知能力高い相手ね」
その時だった。突然、3方向から火の玉がライ目掛けて飛んできた。その火の玉は1秒もしないうちにライがいた地点を焼き尽くした。
ギッ!?ギャギャギャ!?!?
3体のゴブリンメイジが木の陰から元々ライがいた位置を見たが、何もいない。1秒以内に焼き尽くしたのにおかしい。
「そこにいたんだね」
次の瞬間には3人に分身したライが同時にゴブリンメイジの首を切って仕留めていた。
ギギャアアアアアア
「分身の術!なんちゃって」
☆雷分身SSS
効果:雷をまとった分身体を作り、それぞれ意志をもって行動することが出来る。最大分身を3人作れる。
ライは周りの気配を探したが、近くに他にゴブリンはいないようだった。
「ゴブリンなのにメイジ3人で行動?なんなのそれ」
ゴブリンメイジ
スキルで特殊な攻撃が出来るゴブリンを指す。基本的にはファイアーボールやヒールを使う物が多い。たまに重力操作を使用する個体もいるが、かなりレア。
「この先の強い気配も1体だけで周りに取り巻きは居ないみたいだし、この森色々常識がぶっ飛んでるなー」
そう思いながら近づいていくと、突然その気配もライの元へ近づいてきた。
「え、こっちくるの!?」
ライは装着している短剣を鞘から出し、構えた。すると、次の瞬間には目の前にスーツを着こなしている一人の男が立っていた。
(全く見えなかった)
その男は一度小さく会釈をして口を開いた。
「初めまして。私はアデシス森林東南東地区を守護しているゲイルと申します。人狼です」
モンスターが挨拶をしてくるという点に流石にライは驚きを隠せなかった。しかしそれ以上に気になる単語が出てきていた。
「守護……?何かを守っているの……?」
「はい。守っています。見たところ、あなたはこの森を荒らしに来たわけでは無さそうですね。お茶でも飲みながら話でもしましょうか?」
ライはモンスターにお茶を誘われたことは無く、流石に乗り気にはなれない。しかし、このモンスターと話をしてみたい。そういう好奇心も溢れていた。
「今までSランクのダンジョンをいくつか攻略してきたけど、ここまで自我があって名前まであるモンスターに遭遇したのは初めてよ」
ゲイルはニコッと笑った。それ以外は何もしない。しかし、全く隙が無く、今ライが攻撃を仕掛けても返り討ちにされるのが目に見えていた。しかし、殺気も全く無く、襲ってくる気配も無い為、ライは手に持った短剣をそっと鞘にしまった。
「わかったわ。この森の事も聞きたいし、お茶を出してもらえるかしら」
「はい、よろこんで」
そう言うとゲイルはライを自分の縄張りまで案内していく。
「ダメです触っちゃ!」
ミールは声を荒げた。バルドはびっくりして手を引いた。
「あ、すまない、巫女だしな、気軽には触れないよな」
「あ、いえ、声を荒げてすいません。そちらの巫女アネスには特別なスキルがかかっていて、触ろうとすると大変なことになるんです」
「大変な事?」
「はい」
そう言って、ミールは木の棒でアネスをつつこうとした。すると。
「な、木の枝が」
木の枝の先端がアネスの10cm手前で消滅する。ゆっくりと木の枝を押し込んでいくと、どんどん木の枝が消滅していく。まるで吸収してるかのようだった。
「これは、木の枝に限らず、生物でも同じことが起こります」
バルドは青ざめる。止められてなかったら指が無くなっていた。
「バルド、そろそろ場所を移動しよう。ここにずっといると厄介な奴に見つかるんだ」
「ああ、わかった。移動したら色々話を聞かせてくれ」
ミンスはうなずき、ミールに合図を送る。バルドがベッドから離れると、ミールは先ほど貼っていたバリアを再度貼り直す。
「このバリア、昨日ミンスが闘技場で貼ってたやつより強いんじゃないか?」
「そりゃ俺が教えたからな。というか昨日じゃないからな」
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ミンスとミールはバルドを隠れ家へと案内した。エルフは基本的に隠れ住む。その為、他の生物ではたどり着けないような方法で隠れ家を作る。稀に人を案内することもあるが、一人でもう一度その隠れ家に辿り着ける生物はエルフ以外にほぼいないだろう。
「着いたぞ」
隠れ家に着いたはいいが、バルドはなぜこの隠れ家に着いたのか理解できていなかった。ただ歩いているだけで着いたはずなのに、飛んだり泳いだりした感覚が体をめぐっていた。
「すまないな、エルフ特有の幻影香水を辺り一面に撒いてあるから変な感覚になるだろ」
■幻影香水SSS
効果:無臭。においが鼻に入るだけで自分が何をしているのか認識できなくなってしまう。エルフとその血族には効果がない。コップ一杯の水を飲むと症状が治る。
ミンスはコップに水を入れ、バルドに渡した。バルドはそれを飲み干した。
「すまない、この香水の感覚を味わうのも久しぶりな気がするよ」
バルドは昔、王の護衛でミンスの故郷に招待されたことがあり、その時に香水の感覚を味わっていた。
「そうだな、それはもう300と5年くらい前の話だ」
「俺にとっては5年前だがな!」
バルドとミンスは笑った。それにつられてミールも笑う。
「さて、本題に入ろうか」
バルドが真剣な顔でミンスを見る。ミンスもそれに答えて真剣な表情になる。一瞬で真剣な表情になった二人を見てミールはおどおどし始めた。。
「ぼ、僕席外したほうがいいよね!?」
「いや、大丈夫だ。いてくれ」
バルドがニコッと笑いながら言った。それを聞いてミールはほっとしてその場に座る。最初に質問を投げたのはミンスの方だった。
「バルド、なぜ今の時代にお前がいるんだ。人族が300年も生きられるわけないだろうに」
見た目も変わっていないバルドを見ながらミンスは不思議そうにしている。
「ああ、それはな、スキル複合した時空魔法を受けたんだ」
ミンスとミールは目を見開いた。
「……は?時空魔法のスキル複合……?」
「ああ。恐らく、時空・過去と時空・未来の複合だ」
「時空魔法って300年に1度1人しか現れないと言われてなかったか……?」
バルド達騎士団員が知識を付けるために見るスキル一覧が載っている書物がある。そこには、時空スキルの詳細などが書いてあり、最後にそのスキルを持って生まれた人間が現れた時代なども書かれている。しかし、時空に関しては不明となっており、300年に一度現れれば奇跡と書かれている。
「確かにそうだな、だけど不明なのに300年に一度って言われてるのも不思議だよな」
バルドは失笑する。ちらっと見ると、ミールはバルドを見ながら目を輝かせている。
「バルドさんは300年前からタイムスリップしてきたの……?すごい……!」
「ああ、そうだぞ!ま、侵入者にしてやられてしまったせいでここにいるんだけどな!」
バルドは失笑する。騎士団長として不覚を取ったが、うじうじしていても仕方がない。今やれることを探すことにしたバルドだった。
「なあミンス、300年前に戻る方法は何かないか」
ミンスは少し考えこむ。バルドのその質問を聞いて、ミールはそわそわしている。
「ミール、何かあるなら話してごらん」
ミールはミンスに言われ、笑顔で答えた。
「私、過去に戻るスキル持ってるよ!」
『は!?!?!?』
バルドとミンスは同時に驚いた。
-----------------------------
S級ダンジョンアデシス森林東の入り口から一人の金髪の少女が入っていく。その子はこの世界では名を知らぬ者はいない雷(いかずち)のライと呼ばれるS級冒険者である。少し大きめのナイフと自慢の雷系のスキルを使用し、数多のS級ダンジョンを制覇してきている凄腕ソロ冒険者である。今回もアデシス森林を攻略するため、相応の準備をして挑みに来ている。
「潜るタイプのダンジョンは何度も挑戦したことあるけど、森のタイプは初めてなんだよねー」
ダンジョンには洞窟タイプ、迷宮タイプ、森タイプの3種類がある。アデシス森林は名前からわかる通り森タイプのダンジョンであり、森タイプ唯一のS級ダンジョンとなっている。ダンジョンのランクはSABCDの5種類となっており、森タイプは基本的にC~Dばかりのため、高ランクであること自体が珍しい。理由は簡単だ。森の中で力を付ける前に外に出ていく魔物が多く、少し強くてもすぐ討伐されてしまうため、必然的に弱いモンスターしかすまなくなってしまうからである。しかしここアデシス森林は違う。元々国であり、敷地が1周高い壁でおおわれているため、モンスターが外に出て行かず、育っていく。さらに敷地も広いため、強いモンスター同士が縄張りをもってけん制し合ってさらに強くなっていく。
「ふう、わくわくするなあ」
ライは深呼吸をして森に足を踏み入れた。その瞬間、ライの体に電撃が走る。強者特有のセンサーみたいなものである。8種類の強い波動を感じたライは、1歩目で足がすくんでいた。
「8体のモンスターかな……?やばい、3体くらいは私ソロだと倒せないかも」
ライは心が躍っていた。冒険者をして世界中を旅するライだが、目的がいくつかある。その中の一つは強者と戦う事。それがこの森では8体もいるのだ。
「強い気配を放ち続けているのが3体いるね。最初の1体は近いな……」
ライは胸に手を当てスキルを発動する。
☆気配具現化SSS
効果:元々察知している小さな気配を指定して具現化することが出来る。具現化すると、どこから気配が来ているのかわかり、悪意と敵意があるかわかる。
具現化した気配には悪意はないが敵意があった。モンスター特有の気配である。
「敵意があるってことは私に気付いてるんだね。気配出来るだけ押し殺してるのになかなか察知能力高い相手ね」
その時だった。突然、3方向から火の玉がライ目掛けて飛んできた。その火の玉は1秒もしないうちにライがいた地点を焼き尽くした。
ギッ!?ギャギャギャ!?!?
3体のゴブリンメイジが木の陰から元々ライがいた位置を見たが、何もいない。1秒以内に焼き尽くしたのにおかしい。
「そこにいたんだね」
次の瞬間には3人に分身したライが同時にゴブリンメイジの首を切って仕留めていた。
ギギャアアアアアア
「分身の術!なんちゃって」
☆雷分身SSS
効果:雷をまとった分身体を作り、それぞれ意志をもって行動することが出来る。最大分身を3人作れる。
ライは周りの気配を探したが、近くに他にゴブリンはいないようだった。
「ゴブリンなのにメイジ3人で行動?なんなのそれ」
ゴブリンメイジ
スキルで特殊な攻撃が出来るゴブリンを指す。基本的にはファイアーボールやヒールを使う物が多い。たまに重力操作を使用する個体もいるが、かなりレア。
「この先の強い気配も1体だけで周りに取り巻きは居ないみたいだし、この森色々常識がぶっ飛んでるなー」
そう思いながら近づいていくと、突然その気配もライの元へ近づいてきた。
「え、こっちくるの!?」
ライは装着している短剣を鞘から出し、構えた。すると、次の瞬間には目の前にスーツを着こなしている一人の男が立っていた。
(全く見えなかった)
その男は一度小さく会釈をして口を開いた。
「初めまして。私はアデシス森林東南東地区を守護しているゲイルと申します。人狼です」
モンスターが挨拶をしてくるという点に流石にライは驚きを隠せなかった。しかしそれ以上に気になる単語が出てきていた。
「守護……?何かを守っているの……?」
「はい。守っています。見たところ、あなたはこの森を荒らしに来たわけでは無さそうですね。お茶でも飲みながら話でもしましょうか?」
ライはモンスターにお茶を誘われたことは無く、流石に乗り気にはなれない。しかし、このモンスターと話をしてみたい。そういう好奇心も溢れていた。
「今までSランクのダンジョンをいくつか攻略してきたけど、ここまで自我があって名前まであるモンスターに遭遇したのは初めてよ」
ゲイルはニコッと笑った。それ以外は何もしない。しかし、全く隙が無く、今ライが攻撃を仕掛けても返り討ちにされるのが目に見えていた。しかし、殺気も全く無く、襲ってくる気配も無い為、ライは手に持った短剣をそっと鞘にしまった。
「わかったわ。この森の事も聞きたいし、お茶を出してもらえるかしら」
「はい、よろこんで」
そう言うとゲイルはライを自分の縄張りまで案内していく。
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