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第二章 革命児編

第43話 援軍

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自分の居城に着いた萬崎は自分の部屋で天子の太ももの上に頭をおいて



『はぁーっ疲れた』



天子は萬崎の頭を軽くなでながら



『殿、此度は誠にありがとうございました』



『まぁ、いいってことよお礼として胸を触らせよ』



萬崎はそう言って天子の胸を触り始めた。



天子はいきなりさわられてビックリし



『殿、やめてください』



『いいではないか』



天子も呆れながらもまんざらではなく二人はイチャイチャしていると



いきなり部屋の戸が開き



『殿!!申し上げます』



二人は驚き天子の太ももに頭を置いてた萬崎は落ちて畳に強く頭を打ちつけた。



萬崎はせっかく天子とイチャイチャしてたのと頭を畳に打ちつけたことでイライラしながら家来を睨み付けながら



『用件はなんだ』



家来は萬崎に睨まれてびびって震えた声で



『天子様の兄がお父様相手に挙兵しました!!』



その言葉に天子はビックリして



『兄が!?』



『はい』



へなへなと座り込む天子を萬崎は優しく自分の胸に抱きよせ背中をさすりながら



『落ちて、落ちて』



天子は少し落ち着きその落ち着いたタイミングで萬崎は



『兄はどんな感じの人なのだ?』



『私はあまり関わりがないのですが他人への嫉妬心が強く大将になれるような器ではないと言われています』



萬崎は顔をひきつりながら



『すげぇーきついな、天子』



『しかし殿、天子様の言ってることは正しいと思います』



『どう言うことだ?』



『兄が挙兵した理由は父が殿のことをあいつは優秀だ将来大物になるからお主はあいつの言うことを聞いてれば安泰だと申したからだそうです』



萬崎はビックリした声で



『えっちょっと待って原因俺!!』



家来は即答で



『はい、そうです』



萬崎は心の中で



待って嫉妬で挙兵って確かに器小さいわ!!



とツッコんでいた。



『でもそんな人間ならついて来る者が少なくて父上が圧勝するのではないか?』



萬崎の問いに天子は



『いや、それが父は家督を兄に譲っているので父には少しの家臣しかおりませんそれと多分ですがこれを好機と近隣大名がこぞって兄に付くことでしょう』



『なぜ、近隣大名が兄に付くんだ?』



『バカが大名になった方が後に落としやすいからですよ』



めちゃめちゃきつい言い方!!



萬崎は天子言葉に少し顔をひきつらせたのであった。





萬崎は立ち上がり



『俺は父上のところに援軍として向かうだから明日ここをたつ』



天子はビックリして



『急ではありませんかまだ帰ってきたばかりですよ』



『お主の大事な父上を守るには一刻も早く援軍を出さねばなるまい』



天子は萬崎の心遣いに涙を流した。





そして次の日萬崎は連れていけるだけの兵3500を率いて父上の元へ向かった。





大きな川、長良川を挟んで



父と兄は向かい合うように布陣した。



父の陣営では



『殿、我が軍2000に対して相手は18000でございます。到底勝ち目がありません』



父は笑いながら



『相手にやる気のある兵は1000もおらぬわ』



そう言って家臣を安心させたが心の中では



この戦で我は死ぬ覚悟ができておる今さら引けるわけがなからろう





午前9時兄側の兵が父側の陣営の左翼に向かって突き進んで来て戦へと発展した。



父はその様子を見てニヤリと笑いながら



最後の戦だ楽しませてくれよ





兄側の兵は勢いよく突き進んだがことごとく父側の兵に返り討ちにあった。



兵力差で圧倒するはずの兄側が苦戦をしいられている事に兄はイライラが止まらなく遂に全軍に総攻撃の命を下したのであった。



一時は優位を保っていた父側だったがこの総攻撃により左翼が崩れ一気に形成逆転されたのであった。



その頃萬崎は二人の戦場まで一里くらいにまで迫っていたのであった。





さらに時が立ち戦況は明らかに兄側が有利になっていた。



父は本陣にて



『もはやこれまでだ、介錯をせい』



父が介錯を頼もうとすると慌てて来た家来が



『申し上げます、萬崎智春の軍3500が我らの援軍として来ました』



父は少し目を潤ませながら



『バカ婿がこの負け戦に来やがって』



父は萬崎の援軍の知らせを聞いてまだ戦うことを決意ししばらく戦ったのだがやはり兵力差には勝てずもはや壊滅寸前まで追い込まれた



『お主、これを萬崎に届けよ』



父は家来に一枚の手紙を渡した家来は丁寧に受け取って



『はい!!』



『いいか、何がなんでも届けるのだぞ』



『はい!!』



家来が萬崎のもとへ向かって行くのを確認し父は戦場にうってでて華やかに討ち死にしたのであった。





兄側の軍と交戦中の萬崎軍は



萬崎は大声で



『まだ、父上を救うことができる皆のもの根性出せー!!』



ものすごい気迫で次々と兄側の兵を討ち取っていたが一人の男が萬崎の前に息をきらしながら現れ



『申し上げます、我が主討ち死にしました』



萬崎はビックリし



『本当か』



『はい、見事な最後でした』



萬崎はその場で膝から崩れ落ち悔しくて悔しくて何度も地面を右手の拳で殴り付けながら



『くっそー、くっそー!』





萬崎軍は無念にも退却したのであった。



無事居城に戻った萬崎を天子は優しく迎えた。



萬崎は優しく迎えた天子に悔しそうな表情で



『父上を救うことができなかった。すまない』



天子は優しく萬崎を抱きしめ泣きながら



『殿、ありがとうございました』





後日萬崎の元に届いた手紙には美濃を譲るそして天子をくれぐれもよろしく頼むと書いてあったのであった。







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