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第二章 革命児編
第31話 霧中
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「皆さん音をたてないでください馬には布を噛ませて絶対に鳴かさせないでください」
金崎の指示に皆は低く小さい声で返事をした
「はっ」
金崎軍は夫男山を物音をたてずに一部の兵だけをそこに置き下って行く。天羽家は士郎と片倉と稲荷と海老太郎達と天羽軍の兵力の半分の千人を置いていくことになった。
経丸は不安そうな顔で
「士郎達は大丈夫ですかね?」
凛は肩をポンと叩いて
「片倉さんと海老太郎君と稲荷君がについているので大丈夫かとそれに危なかったら兄貴のことだから逃げるとおもいますよ」
「それならいいですが」
そう言っても経丸の顔は晴れなかった。
『殿、家臣を信じるのも殿の役目でございますよ』
「そうだね」
気持ち気持ちー
経丸は士郎の言葉を借りて自分に気合いをいれた。
凛は経丸とひのの手を取って
「必ず生きてかえってまた皆でバカなことしようよ」
『うん!!』
その頃士郎達は
稲荷不安そうな顔で
「士郎、殿達行ってしまったね」
「そうだなぁ殿達大丈夫かなぁ」
「今回の戦、僕らがここで松本軍をいかに足止めするかにかかってるから殿を心配するより活躍をすることを考えなきゃ」
「海老太郎いいこと言うじゃん」
「そうですか」
海老太郎はにやけた。
片倉は気を引きしめて
「皆、とにかく敵を倒すぞ」
「おう」
朝6時あたりは新中島一帯は霧におおわれている。
「いいですか皆さんこの戦いは歴史上最大の戦いになるでしょう私達はその戦いに参加してる」
金崎は右手で拳を作りグッと天に突き付けて
『誇りを持ってー!!』
『オー!!』
金崎はけして大袈裟な事を言ってるわけではない。松本軍四万、対する金崎軍三万こんなに大きな規模の合戦は今までになかったのである。
金崎のこの一言で金崎軍の士気が上がった。
「経丸さんは私のそばに来て下さい」
「えっ」
金崎は鋭い目付きで
「戦というものをお教えしますよ」
「はっ」
ひのが金崎に
『金崎さん、私達は?』
我が軍の中心にいて今日の戦をしっかりと見ていてください。
「はい、わかりました」
凛とひのの二人は金崎に
『殿の事をよろしくお願いいたします』
頭を下げる二人に金崎は
「まかせてください」
金崎は経丸をつれて軍の前線に向かっていった。
その頃松本軍は
本陣の山津城から出て夫男山から出てくる金崎軍に備えて夫男山の正面に鶴翼の陣を引いて待っていたのであった。
松本軍の中心に椅子に座っている松本は横でたっている栗岡に
「そろそろだな栗岡」
「はい」
「別動隊夫男山の裏に回れ」
「はっ」
松本軍の別動隊は行動を開始した。
松本は持っている軍配で軽く自分の右足のももを叩いて
「よしこれで勝てるな」
「もちろんでございます殿」
よし、この戦を勝って領土を拡大し海を手に入れるぞ。
松本は広い領土を支配していたがその領土はすべて海に面してなかった。そのため松本は海が欲しいから海を持っている金崎が邪魔であった。国衆を攻め込んだのはこの戦を起こすための布石だったのである。
金崎は強いしかし避けていてはいけない。必ずこの戦で潰さなければ。
霧が晴れた。
今それぞれが色々な思いを抱えながらこの新中島で歴史上最大の戦が始まろうとしている。
金崎の指示に皆は低く小さい声で返事をした
「はっ」
金崎軍は夫男山を物音をたてずに一部の兵だけをそこに置き下って行く。天羽家は士郎と片倉と稲荷と海老太郎達と天羽軍の兵力の半分の千人を置いていくことになった。
経丸は不安そうな顔で
「士郎達は大丈夫ですかね?」
凛は肩をポンと叩いて
「片倉さんと海老太郎君と稲荷君がについているので大丈夫かとそれに危なかったら兄貴のことだから逃げるとおもいますよ」
「それならいいですが」
そう言っても経丸の顔は晴れなかった。
『殿、家臣を信じるのも殿の役目でございますよ』
「そうだね」
気持ち気持ちー
経丸は士郎の言葉を借りて自分に気合いをいれた。
凛は経丸とひのの手を取って
「必ず生きてかえってまた皆でバカなことしようよ」
『うん!!』
その頃士郎達は
稲荷不安そうな顔で
「士郎、殿達行ってしまったね」
「そうだなぁ殿達大丈夫かなぁ」
「今回の戦、僕らがここで松本軍をいかに足止めするかにかかってるから殿を心配するより活躍をすることを考えなきゃ」
「海老太郎いいこと言うじゃん」
「そうですか」
海老太郎はにやけた。
片倉は気を引きしめて
「皆、とにかく敵を倒すぞ」
「おう」
朝6時あたりは新中島一帯は霧におおわれている。
「いいですか皆さんこの戦いは歴史上最大の戦いになるでしょう私達はその戦いに参加してる」
金崎は右手で拳を作りグッと天に突き付けて
『誇りを持ってー!!』
『オー!!』
金崎はけして大袈裟な事を言ってるわけではない。松本軍四万、対する金崎軍三万こんなに大きな規模の合戦は今までになかったのである。
金崎のこの一言で金崎軍の士気が上がった。
「経丸さんは私のそばに来て下さい」
「えっ」
金崎は鋭い目付きで
「戦というものをお教えしますよ」
「はっ」
ひのが金崎に
『金崎さん、私達は?』
我が軍の中心にいて今日の戦をしっかりと見ていてください。
「はい、わかりました」
凛とひのの二人は金崎に
『殿の事をよろしくお願いいたします』
頭を下げる二人に金崎は
「まかせてください」
金崎は経丸をつれて軍の前線に向かっていった。
その頃松本軍は
本陣の山津城から出て夫男山から出てくる金崎軍に備えて夫男山の正面に鶴翼の陣を引いて待っていたのであった。
松本軍の中心に椅子に座っている松本は横でたっている栗岡に
「そろそろだな栗岡」
「はい」
「別動隊夫男山の裏に回れ」
「はっ」
松本軍の別動隊は行動を開始した。
松本は持っている軍配で軽く自分の右足のももを叩いて
「よしこれで勝てるな」
「もちろんでございます殿」
よし、この戦を勝って領土を拡大し海を手に入れるぞ。
松本は広い領土を支配していたがその領土はすべて海に面してなかった。そのため松本は海が欲しいから海を持っている金崎が邪魔であった。国衆を攻め込んだのはこの戦を起こすための布石だったのである。
金崎は強いしかし避けていてはいけない。必ずこの戦で潰さなければ。
霧が晴れた。
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