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第1章 群雄割拠

第4話 相棒

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日差しが差し込んで暖かい長作場内で



片倉は経丸に



『殿、この方はどなたですか』



『今日から天羽家にお世話になります、凜です。よろしくお願いします』



片倉はビックリしながら



『あっ凛ちゃん!!大きくなりましたね』



『お久しぶりです』



凛は深々と片倉に頭を下げた。



深々と頭を下げる凛に片倉は



『すごく賢そうになって』



なぜか士郎が得意気に



『そうだよ、賢いんだよ凛は』



片倉は鋭いツッコミのように



『お前は賢くないのになぁ』



『なんだと』



皆は笑った。



『せっかく凜さんも仲間になってくれたから何かあれば良いのだか』



士郎は腕を組ながら偉そうな態度で



『しょうがねぇなぁ俺が買ってきてやるよ、なんの準備もできてない殿のために』



凛はムッとする経丸を制するかのように



『また、兄貴は余計なことを言って』



凛は士郎の頭を叩いた。



『いってぇー何すんだよ凛』



頭を叩かれ怒っている士郎の横で経丸は嬉しそうな顔で



『ナイス、凛ちゃん』



『ナイスっておかしいではないか』



怒って経丸に詰め寄ろうとする士郎に経丸と凛は声をあわせるように大きな声で



『いいから、早くいけぇー』



士郎はびびって勢いよく城を出た。



士郎は日の光が反射している河川敷を機嫌よく歩いていると集団で一人の男の子をいじめているのを発見した。



『おい、お前らやめろよ』



男の一人が士郎の顔を見ておらおらした感じで



『なんだお前』



士郎はいじめてる男の言葉を無視して倒れてる男を見て慌てて



『おい、稲荷じゃないか、大丈夫か』



士郎は稲荷を抱えながら男たちを睨み付けて



『おい、てめえらなんてことしてくれてんだ』



『こいつが俺らの組織をやめるとか抜かすからぼこぼこにしてやっただけだ』



『だからってよってたかってこんな事することないだろ』



『うるせぇ部外者は黙ってろよ』



『なんだと』



主犯格の男が偉そうに



『お前、この人数相手に逆らう気か?』



士郎は敵の数を指で数えて



『1,2,3,4,5,,,,』



ボーガンも持ってきてないからこりゃ対抗できない



『いや、逆らう気はないですけど稲荷は抜けたがってるんですから抜けさせてあげてくださいよ』



主犯格の男は偉そうに



『バーガ剣術弱いこいつは何でもやらせられる雑用なんだよ』



士郎はその言葉にぶちギレながら



『剣術が強い奴がそんなに偉いのか』



主犯の男は笑いながら。



『当たり前だろ、この世は剣術。剣術の弱い奴なんか生きる価値もないゴミなんだよ』



士郎は怒りを通り越して煽るように



『ほう、そうかじゃあ稲荷はゴミなんだろだったら今稲荷にくっついてるお前らは寄生虫だな』



『なんだと、てめぇ』



士郎はこいつらとまともに話すのは馬鹿馬鹿しいと思いあくびをしながら



『まぁ怒んなよ、もう稲荷を解放しろよお前らといると俺も稲荷も病気になっちゃうからさ』



『てめえら殺す』



やべぇー



『逃げろー』



士郎は怪我をしている稲荷を引っ張て逃げるが



『お前ら遅すぎてすぐ追いついちゃったよ』



『まあまあ君たちいくら寄生虫って言われたから本物の寄生虫になりきって俺たちを殺さなくていいんだよ』



『てめぇはマジで殺す』



士郎は低く怒りを秘めた静かな声で



『やれるもんならやってみろよ』



士郎は飛びかかってくる男たちに素手で飛びかかっていった。



士郎は主犯の男の斬り込みを間一髪で避けたと思ったが右腕が軽く刀と接触し士郎は接触した右腕を抑えながら



『いってぇー、あっ血が出てるよ血が』



『血ぐらいでなに騒いでんだバーカ』



主犯格の一言で士郎は怒りの目つきに変わり



『うるせぇー!!素手相手に刀使うようなやつに負けてたまるか』



士郎は無謀にも素手でまた飛びかかっていく男たちは容赦なく士郎に斬りかかかるので士郎は刀傷が絶えず血だらけになりながらふらふらになって戦っていた。

士郎は意識がもうろうとする中

こんなところでこんな雑魚相手に死んでたまるかそれがしにはまだ守らなきゃいけないもの(経丸)があるんだ。

士郎は気合いをいれるように

『気持ち!!気持ち!!』

『気持ちだけで勝てるほどこの世は甘くねぇんだバーカ』

主犯格の男は刀を思いっきり振りかぶって士郎に留めを誘うとしたそのとき稲荷は大声で怒鳴るように



『もうやめてくれ!』



主犯格の男は一旦動きを止め



『やめるわけないだろこいつが死ぬまでは』



主犯格が稲荷に答えているその隙に士郎は渾身の力を込めて思いっきり主犯格の男の顔面を殴った。



主犯格の男は殴られた顔面を抑えながら



『お前、卑怯だなぁ』



士郎はあきれた感じで



『どの口がいってんだか』



『お前は絶対に殺す』



主犯格が士郎に斬りかかろうとしたそのとき



『わっはっはっは』



いきなり聞こえる声に主犯格の男は



『誰だ!』



『我らは!』



『風のように速い風神、悠太』



『雷のように光輝く雷神、遼太』



『天からこの世を支配する、天神にして長作の番長デモン』



『三人』



『揃って』



『三神』



ババーン



三人は決めポーズする。



士郎は血だらけになりながらも声を絞り出して



『おっ、この前のカビ』



『何がカビだ、ジャガイモ。俺らはお前がいじめられてボコボコにされた顔を拝みに来たんだぞ』



『そんなこと言わずに助けてよカビ』



『お前なんか誰が助けるか、ってめちゃめちゃ血出てるじゃん病院行かなくて平気か?』



悠太が二人の会話を割ってはいるかのように



『士郎をこいつらがやったのか?』



稲荷は首を縦にふって答えた



『さっきからうるせぇな誰なんだよてめらは』



怒る主犯格の男にデモンは真顔で



『さっきのパフォーマンス聞いてなかったのか』



悠太呆れた顔で。



『番長、そういうことじゃないんだよ』



『そうだよ、パフォーマンスは聞いてるに決まってんじゃん』



『遼太お前、黙っとけ』



『なぜ士郎血だらけになってる?』



『逆らったから殺そうとしてるそれだけだ』



『この人数で?刀も持ってない男を?』



『そうだ、で、てめぇらなんなんだよ』



悠太は毛を逆立てて。



『お前らくずだな。殺してやる』



遼太は逆立ってる悠太の毛を見て。



こりゃ、悠太を本気で怒らせたなこいつら



『やってみろ、チビが』



悠太は走って主犯格の首にラリアットかます。それに続けて遼太とデモンが男達をボコボコにする。



悠太はボコボコにやっつけた武田達に



『俺は集団で一人を攻撃するような奴が大嫌いだ』



士郎はデモン達に



『ありがとう、助かったよ』



悠太が



『礼はいいから早く二人ともここで待ってろ医者を呼んで来てやる』



士郎は声を絞り出して



『かっこいい~ひゅ~ひゅ~』



『お前ばかりかっこつけるな』



遼太もデモンに同調するように



『そうだぞ、番長を差し置いてかっこつけるなんて12年早いは』



『中途半端な年数』



『やかましいわ』



遼太は悠太の頭をはたいた。



デモンはドヤ顔でその場で一回転し士郎を指差しかっこつけながら



『今日のところは勘弁してやる、じゃあなジャガイモ』



デモン達は去って行った。



士郎と稲荷は地面に座って稲荷は下を向いて生えてる草をいじりながら



『士郎、すまなかったなぁ』



『なんてことないよそれより怪我は?』



稲荷は怪我した足をさすりながら



『まぁ、痛いけど大丈夫だよ』



『そっか』



稲荷はか細い声で



『やっぱり俺みたいな才能ないやつはああいう劣悪な環境で日銭稼ぐしかないのかなぁ』



『誰がお前に才能ないって決めた?』



『えっ?』



『お前は俺と一緒で剣術は弱いけど、お前にしかない才能を俺は知ってる』



『いや、才能なんてないよ』



士郎は稲荷の言葉を無視するかのように



『だからお前、天羽経丸に仕えろ』



『はっ?何言ってるんだ?』



『もう、お前は、じれったい、いいから仕えればいいんだ』



『いやいや、意味がわからないから』



『何年かかってでもあいつらなんかが到底いけない高みに連れっててやんよ』



『いや、会話になってないけど』



『知らん』



士郎は強引に稲荷を経丸に仕えさせることに決めたのだった。

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