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第三章 VS生徒会
生徒会VS三好と四宮
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「いいかい、直人君。作戦は分かってるね?」
「了解しています先輩、しかし成功するとは思えません。」
学校の廊下、生徒会長が一人歩いているのを見かけた先輩と俺は、階段の曲がり角で打ち合わせをする。
「この僕を信じなさい。イエスだって汝三好先輩を愛せ、と言ってるさ。」
「それは隣人ですね。」
「どっちも同じ。泥船に乗ったつもりでついてきなって!」
だから心配なんでしょ!
「それじゃあ、僕から行くから君はタイミングを見て来て。」
勝手に出ていく、先輩。こんなの成功するわけない。作戦はこうである、まず三好先輩が歩いて生徒会長に近づき、すれ違ったところ肩を当てて大怪我を装い、慰謝料を請求する。生徒会長のピンチ。俺が颯爽と現れて生徒会長を助ける。俺に惚れた生徒会長は俺の言うことを聞いて、帰宅部を潰すのをやめる。もう一度言う、絶対成功しない。だってあれだよ、よく演劇とかであるチンピラがやるやつだよ。しかもそのほとんどが失敗するし。
三好は曲がり角から平然と歩き、少しずつ生徒会長に近づいていく。歩いて、そのまま目の前まで来てしまった。そして横を通る時、わざと三好が肩を会長にぶつけた。そして倒れる。
何から何までわざとらしい。部長といい、先輩といい、三文芝居は帰宅部の伝統か何かなのか。
「うあぁぁぁぁ!いってえぇぇぇ!!う、肩が、俺の肩がぁぁぁ!」
三好先輩の迫真?の演技が炸裂。廊下にいた生徒が集まってくる。
「うあぁぁぁぁぁぁ!ああ、いてぇぇぇぇ!いてぇぇぇぇよぉぉ!うああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!あ、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。......ぁ、あ?」
あれ?これよくよく考えたらおかしいんじゃないか?だって慰謝料を請求しないといけないのに、慰謝料を請求する奴がいない。これ、二人組でいって一方がぶつかり、もう一方が「兄貴!大丈夫ですか!?」とか言って、流れで金払え!ってなるやつじゃん。
そうかこの作戦の見落としはそれか。仕方ないが作戦が失敗した以上、俺が出ていって恥をかく訳にもいかない。
すみません、先輩。
そう思っていたら。三好先輩が怪我したふりを止めて立ち上がった。
どうするつもりなんだ?
「あ、兄貴!大丈夫ですか!?」
三好先輩は自分で言った。
そしてまた倒れて。
「うおぉぉ!もう駄目だ。ぜってい肩の骨粉砕骨折してるって。いててて。」
と、迫真の演技。そしてまた立ち上がり。
「そいつぁ、てぇへんだ!おいそこのアマ、なにウチの兄貴に怪我させてんだ、ああ!?こいつはもう慰謝料もんだろ、金出せよカネ!」
終わりですよ、先輩。この作戦は最初から破綻してたんです。
そう思うも、それを先輩に伝える術はない。っていうか、なんかさっきから先輩がこっちをチラチラ見てるし。まさかここで出ろって事!?冗談じゃない。俺は降りますよ。
俺はそのまま階段を降りた。それから教室に戻るまで、一度も振り返りはしなかった。
「了解しています先輩、しかし成功するとは思えません。」
学校の廊下、生徒会長が一人歩いているのを見かけた先輩と俺は、階段の曲がり角で打ち合わせをする。
「この僕を信じなさい。イエスだって汝三好先輩を愛せ、と言ってるさ。」
「それは隣人ですね。」
「どっちも同じ。泥船に乗ったつもりでついてきなって!」
だから心配なんでしょ!
「それじゃあ、僕から行くから君はタイミングを見て来て。」
勝手に出ていく、先輩。こんなの成功するわけない。作戦はこうである、まず三好先輩が歩いて生徒会長に近づき、すれ違ったところ肩を当てて大怪我を装い、慰謝料を請求する。生徒会長のピンチ。俺が颯爽と現れて生徒会長を助ける。俺に惚れた生徒会長は俺の言うことを聞いて、帰宅部を潰すのをやめる。もう一度言う、絶対成功しない。だってあれだよ、よく演劇とかであるチンピラがやるやつだよ。しかもそのほとんどが失敗するし。
三好は曲がり角から平然と歩き、少しずつ生徒会長に近づいていく。歩いて、そのまま目の前まで来てしまった。そして横を通る時、わざと三好が肩を会長にぶつけた。そして倒れる。
何から何までわざとらしい。部長といい、先輩といい、三文芝居は帰宅部の伝統か何かなのか。
「うあぁぁぁぁ!いってえぇぇぇ!!う、肩が、俺の肩がぁぁぁ!」
三好先輩の迫真?の演技が炸裂。廊下にいた生徒が集まってくる。
「うあぁぁぁぁぁぁ!ああ、いてぇぇぇぇ!いてぇぇぇぇよぉぉ!うああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!あ、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。......ぁ、あ?」
あれ?これよくよく考えたらおかしいんじゃないか?だって慰謝料を請求しないといけないのに、慰謝料を請求する奴がいない。これ、二人組でいって一方がぶつかり、もう一方が「兄貴!大丈夫ですか!?」とか言って、流れで金払え!ってなるやつじゃん。
そうかこの作戦の見落としはそれか。仕方ないが作戦が失敗した以上、俺が出ていって恥をかく訳にもいかない。
すみません、先輩。
そう思っていたら。三好先輩が怪我したふりを止めて立ち上がった。
どうするつもりなんだ?
「あ、兄貴!大丈夫ですか!?」
三好先輩は自分で言った。
そしてまた倒れて。
「うおぉぉ!もう駄目だ。ぜってい肩の骨粉砕骨折してるって。いててて。」
と、迫真の演技。そしてまた立ち上がり。
「そいつぁ、てぇへんだ!おいそこのアマ、なにウチの兄貴に怪我させてんだ、ああ!?こいつはもう慰謝料もんだろ、金出せよカネ!」
終わりですよ、先輩。この作戦は最初から破綻してたんです。
そう思うも、それを先輩に伝える術はない。っていうか、なんかさっきから先輩がこっちをチラチラ見てるし。まさかここで出ろって事!?冗談じゃない。俺は降りますよ。
俺はそのまま階段を降りた。それから教室に戻るまで、一度も振り返りはしなかった。
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