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恋愛スキルゼロの寡黙な天然イケメン社長 前編
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そしてやたらと上機嫌な璃音と二人で
キンキラキンの宮殿みたいな高級ブティックに到着した後、
*****
「お疲れ様でございます社長、
そしてご来店くださいました御連れのお嬢様、
お話は全て伺っておりますのでご安心くださいませ」
まるでパリコレのモデルみたいにスラッと痩せた美しい女性から
全く安心する事が出来ない意味不明な挨拶をされたヘタレの玲は、
今日も元気に無言で緊張していたが、そんな事よりも この後なぜか
「では社長、本日はそちらの可愛らしい
御連れ様の女性をドレスアップさせて頂けるのですね?」
「あぁ よろしく頼む瀬川店長
全体のコーディネイトは店長のセンスに任せるが
ドレスと靴は落ち着いた黒系のカラーで統一してくれ」
「黒系ですね?かしこまりました。
これは腕が鳴りますわ!お任せください龍崎社長」
って感じのサッパリ訳が分からないコーディネートの話をされながら
このまま璃音に背中を押されてパリコレ的な店長の所へ引き渡されたその直後
「そんなに緊張しなくても大丈夫だ玲……
ドレスも靴もメイクも髪も、お前の全てを最後まで見守ってやるから
お前は何も心配するな…安心して何もかも…この俺に任せておけばいい」
な~んてもう既に、何やら怪しいセクシーな璃音から
なんだか微妙に歯が浮きそうな優しい言葉をたくさん掛けてもらったけれど、
やっぱりそんな事よりも……!
「では社長~…お、お、お連れ様のドレスアップが終了するまでぇ
少々お時間をいた 痛!頂きますのでぇ、こ こ こちらのソファーでお寛ぎくださいませぇ」
なぜか突然、いきなり壊れた美人のパリコレ店長が
そこそこ綺麗なカリスマ店員に運んでこさせたカオスな物は何処から見ても
黄金色の生地が眩しい、キンキラキンのド派手な高級ソファーだったから!
(えっ?どうして店の真ん中に金色のソファーが置かれたの?
…って言うかココって本当に普通の洋服屋さんなのかなぁ……
なんかいきなり店長さんもハァハァ言ってるし、色々と変だよね?)
とは言えない通販オタクの玲は流石に強い戸惑いを感じたので
ここはひとつ勇気を出して、学生らしく軽やかに!
(あのですねぇ璃音さん!ちょっと今いいかなぁ!
どうして貴方は王様仕様のソファーに座って私を見ているの?
しかも将軍様みたいな謎のアームに肘を付いて足を組んでるし、
あっ!もしかして璃音さんって、どこかの国の王侯貴族なんですかぁ?)
とハッキリ言ってやろうと思ったけれど
毎日必ずコミュ障の玲が言えた言葉は勿論やっぱり、
蚊が鳴くみたいな小声の「ぁ~…」だけなので、
本来この後にサラサラと続く筈だった、
「のですねぇ璃音さん!」が永遠に言えない事は今さら言うまでもないが
とにかく今はそんな事よりも!!
「えっと、あのぉ……こ、こ、こちらのぉ~
く、く、黒の~フリル付きの可愛いミニわぁ、
ぃ、ぃ、いかがでございましょうかぁあー?」
いつの間にかトンデモナイ事になっていたパリコレの店長が
プルプルと震える右手でシャイニーブラックのミニワンピを取って、
そしてそのまま璃音に向かって黒いワンピの可愛いドレスを見せてきたから
金色のソファーで足を組んでいた璃音は、無駄に長い足を組み直しながら、
小さなボレロが付いたフリフリのドレスを片手に持って、そしてこのままの勢いで
「ほぉ?なかなか良い見立てじゃないか瀬川
なる程それでいい…じゃあ早速この可愛らしいドレスを
世界中の誰よりも可愛い俺の恋人に着せてもらえるかい?」
なんて今にも血圧が上がりそうな返事をしてすぐに
一人でゼェゼェしている瀬川店長にドレスの試着をさせながら
可愛いドレス姿の玲に向かって何故か妖艶な眼差しで……
「やはりお前の白い肌にはオレンジ色の夕日と溶け合う様な
黒くて可愛いミニの衣装が一番よく似合っているな……」
もうどこから突っ込んだら良いのか分からないレベルの口説き文句を放ったので
だんだんと頭がクラクラしてきた黒いフリフリドレスの玲は、とにかく正気を保つ為に
「え~と あのぉ店長さん…この服はそのぉ……
か、か、肩の部分がフリフリしてるフリルの紐のみで、
しっ、しっ、しかもスカートの長さが膝よりも上とかの~……
い、い、異常な物体なのでー、これは服としての役割をー!はっ、はっ!」
果たせていないと思います!と勇気を出して発言しようとしていたのに
このあと何故か鋭い目付きで「急にどうした…」と玲の言葉を遮った璃音はこの勢いで
「んん?俺はどうしたと聞いている……」
「ぁの、ぇっと そのぉ…なんでもぁりましぇん…」
まさにネット小説さながらの冷酷王子みたいな態度でヘタレの玲を黙らせて……
そして額に汗をかいてる荒い呼吸のパリコレ店長にコーディネイトを続行させたもんだから
*****
この後サウナみたいに熱気が籠ったプレタポルテの店内は
「はっ、はぃ社長…では次わぁ…この おリボンをぉ……」
次から次へと撒き散らされた璃音の色気に当てられて
ついに全てが壊れてしまった超絶美人のパリコレ店長と……
(うわぁ!この巨大なリボンは何?
まさかこれをウエストに巻くつもりなの?)
「……ゃ、ぃゃ……ぁぁ!」
きっと誰も突っ込まないのに官能令嬢みたいな声で弱い抵抗をする玲と
「そう……そのままじっとしていろ……」
そして遂に最強のラスボスと化した
寡黙な天然イケメン社長の璃音が入り乱れる様にして
「じゃあそろそろ次はあちらでぇ…黒いお靴をぉぉ~……」
こうして次々と計画通りに着実に……
前代未聞のカオスなドレスアップが繰り広げられていた。
キンキラキンの宮殿みたいな高級ブティックに到着した後、
*****
「お疲れ様でございます社長、
そしてご来店くださいました御連れのお嬢様、
お話は全て伺っておりますのでご安心くださいませ」
まるでパリコレのモデルみたいにスラッと痩せた美しい女性から
全く安心する事が出来ない意味不明な挨拶をされたヘタレの玲は、
今日も元気に無言で緊張していたが、そんな事よりも この後なぜか
「では社長、本日はそちらの可愛らしい
御連れ様の女性をドレスアップさせて頂けるのですね?」
「あぁ よろしく頼む瀬川店長
全体のコーディネイトは店長のセンスに任せるが
ドレスと靴は落ち着いた黒系のカラーで統一してくれ」
「黒系ですね?かしこまりました。
これは腕が鳴りますわ!お任せください龍崎社長」
って感じのサッパリ訳が分からないコーディネートの話をされながら
このまま璃音に背中を押されてパリコレ的な店長の所へ引き渡されたその直後
「そんなに緊張しなくても大丈夫だ玲……
ドレスも靴もメイクも髪も、お前の全てを最後まで見守ってやるから
お前は何も心配するな…安心して何もかも…この俺に任せておけばいい」
な~んてもう既に、何やら怪しいセクシーな璃音から
なんだか微妙に歯が浮きそうな優しい言葉をたくさん掛けてもらったけれど、
やっぱりそんな事よりも……!
「では社長~…お、お、お連れ様のドレスアップが終了するまでぇ
少々お時間をいた 痛!頂きますのでぇ、こ こ こちらのソファーでお寛ぎくださいませぇ」
なぜか突然、いきなり壊れた美人のパリコレ店長が
そこそこ綺麗なカリスマ店員に運んでこさせたカオスな物は何処から見ても
黄金色の生地が眩しい、キンキラキンのド派手な高級ソファーだったから!
(えっ?どうして店の真ん中に金色のソファーが置かれたの?
…って言うかココって本当に普通の洋服屋さんなのかなぁ……
なんかいきなり店長さんもハァハァ言ってるし、色々と変だよね?)
とは言えない通販オタクの玲は流石に強い戸惑いを感じたので
ここはひとつ勇気を出して、学生らしく軽やかに!
(あのですねぇ璃音さん!ちょっと今いいかなぁ!
どうして貴方は王様仕様のソファーに座って私を見ているの?
しかも将軍様みたいな謎のアームに肘を付いて足を組んでるし、
あっ!もしかして璃音さんって、どこかの国の王侯貴族なんですかぁ?)
とハッキリ言ってやろうと思ったけれど
毎日必ずコミュ障の玲が言えた言葉は勿論やっぱり、
蚊が鳴くみたいな小声の「ぁ~…」だけなので、
本来この後にサラサラと続く筈だった、
「のですねぇ璃音さん!」が永遠に言えない事は今さら言うまでもないが
とにかく今はそんな事よりも!!
「えっと、あのぉ……こ、こ、こちらのぉ~
く、く、黒の~フリル付きの可愛いミニわぁ、
ぃ、ぃ、いかがでございましょうかぁあー?」
いつの間にかトンデモナイ事になっていたパリコレの店長が
プルプルと震える右手でシャイニーブラックのミニワンピを取って、
そしてそのまま璃音に向かって黒いワンピの可愛いドレスを見せてきたから
金色のソファーで足を組んでいた璃音は、無駄に長い足を組み直しながら、
小さなボレロが付いたフリフリのドレスを片手に持って、そしてこのままの勢いで
「ほぉ?なかなか良い見立てじゃないか瀬川
なる程それでいい…じゃあ早速この可愛らしいドレスを
世界中の誰よりも可愛い俺の恋人に着せてもらえるかい?」
なんて今にも血圧が上がりそうな返事をしてすぐに
一人でゼェゼェしている瀬川店長にドレスの試着をさせながら
可愛いドレス姿の玲に向かって何故か妖艶な眼差しで……
「やはりお前の白い肌にはオレンジ色の夕日と溶け合う様な
黒くて可愛いミニの衣装が一番よく似合っているな……」
もうどこから突っ込んだら良いのか分からないレベルの口説き文句を放ったので
だんだんと頭がクラクラしてきた黒いフリフリドレスの玲は、とにかく正気を保つ為に
「え~と あのぉ店長さん…この服はそのぉ……
か、か、肩の部分がフリフリしてるフリルの紐のみで、
しっ、しっ、しかもスカートの長さが膝よりも上とかの~……
い、い、異常な物体なのでー、これは服としての役割をー!はっ、はっ!」
果たせていないと思います!と勇気を出して発言しようとしていたのに
このあと何故か鋭い目付きで「急にどうした…」と玲の言葉を遮った璃音はこの勢いで
「んん?俺はどうしたと聞いている……」
「ぁの、ぇっと そのぉ…なんでもぁりましぇん…」
まさにネット小説さながらの冷酷王子みたいな態度でヘタレの玲を黙らせて……
そして額に汗をかいてる荒い呼吸のパリコレ店長にコーディネイトを続行させたもんだから
*****
この後サウナみたいに熱気が籠ったプレタポルテの店内は
「はっ、はぃ社長…では次わぁ…この おリボンをぉ……」
次から次へと撒き散らされた璃音の色気に当てられて
ついに全てが壊れてしまった超絶美人のパリコレ店長と……
(うわぁ!この巨大なリボンは何?
まさかこれをウエストに巻くつもりなの?)
「……ゃ、ぃゃ……ぁぁ!」
きっと誰も突っ込まないのに官能令嬢みたいな声で弱い抵抗をする玲と
「そう……そのままじっとしていろ……」
そして遂に最強のラスボスと化した
寡黙な天然イケメン社長の璃音が入り乱れる様にして
「じゃあそろそろ次はあちらでぇ…黒いお靴をぉぉ~……」
こうして次々と計画通りに着実に……
前代未聞のカオスなドレスアップが繰り広げられていた。
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