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冬馬君は友達のために

再びの女子会~清水綾視点~

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 お、男の子の……アレを初めて見ました……。

 え!?アレってあんなに大きくなるの!?

 ……衝撃的でした……誠也のしか知らないし……。

 し、しかも……その、アレから……はぅ……。

 あの後のことは、正直あまり記憶にありません……。

 ただパニックになり、アワアワしている間に冬馬君は帰っていました……。

 お、お母さんにも言えないし……。

 あ、明日……どんな顔して会えばいいの!?

 え?休む?で、でも……と、冬馬君が気にしちゃうよね?

 そ、それに休んでもお見舞いに来るだろうし……。

 う、うぅ~!ど、どうしよう!?

 ……結局、その日は中々眠ることは出来ませんでした……。




 次の日、私がいつもの待ち合わせ場所に行くと……。

 と、冬馬君は、意外と落ち着いていました!

 ……私がアワアワしているからって……むむ~、ズルイです!

 し、しかも……耳元でどうだった?って……し、知らないよぉ~!

 結局授業も集中できず、お昼ご飯中も2人ともぎこちなかったです……。

 私はとりあえず、加奈と愛子に相談することにしました。

 ……つまり……再びの女子会なのです!





「ねえ?私の家じゃダメだったかな?」

 少し人には聞かれたくない話だったんだけど……。
 このファミレスだと、聞かれちゃうかも……。

「ごめんね~、綾。私もこの後デートだからさ~。それにここ端の席だし、人も今は少ないから平気だよ」

「え!?愛子、新しい彼氏出来たの!?」

「うん、そんな感じ~。綾たち見てたら、良いなぁって……」

「え?そ、そうなんだ……エヘヘ~」

「良いわね……私も作ろうかしら?でも、そうすると時間が……悩みどころね」

「加奈はモテるのに全然作らないよね~」

「今は、勉強や将来のことを考えているからだわ。早く大人になりたいもの……」

「うぅ~、耳がいたいですな~」

「わ、私も~」

「フフ、別に人それぞれよ。で、どうなったのかしら?詳しく話しなさい。彼氏からは許可を得ているわ」

「え!?そ、そうなの?えっと……実は……」

 は、恥ずかしかったけど……一通りの説明をしました。

「へ~、やるじゃん。綾が最後まではしたくないことを了承したんだ?中々できる男だね~」

「そうね、そんなの良いじゃんって強引に迫る男が多いでしょうね」

「そ、そうなの?は、初めての彼氏だからわかんない……」

「良いなぁ~、綾は恵まれてるよ」

「そうね、綾を好きで大事に思っているのね」

 ……そ、そうなんだ……。
 と、冬馬君は私が大事……エヘヘ……嬉しいな。

「まあ、ニヤニヤして……で、吉野のアレはどうだったの?」

「ア、アレって……アレはアレ……ふにゃ~」

 か、顔が熱いよぉ~……。

「綾、落ち着いて。これは、割と大事なことなのよ」

「そ、そうなの?」

「そうだよ~、私達だって興味本位だけで聞いてるわけじゃないんだよ~?」

「えっと……これくらいだったかな……?」

「へ~、そっちもハイスペックかぁ……うん、理想的かもね。綾次第だけど」

「そうね、長さは平均より少し上で太さも申し分ないわね。後は、綾次第ね」

「ふえっ?ど、どういうこと?」

「……カマトトぶってる訳……じゃないんだよな~、綾だし」

「そうね。多分知識としては知っているけど、自分に置き換えられていないんだと思うわ」

「え?え?な、なに?」

「だから……アレが、綾の……に入るんだよ?」

「ひゃ!?え!?えぇー!?」

 ア、アレが……私の……に……?
 ど、ど、どうやって?
 え?そもそも……を見せるの?
 ……無理だよぉ~!!

「綾、静かに。後は、吉野がそっちもハイスペックか……それと身体の相性次第ね」

「そ、そういうものなの?」

「そうだね~。どんなに好きだったりしても、痛い時は痛いし」

「それで別れるカップルも多いわ」

「……ど、どうしよう……?と、冬馬君に嫌われたくない……」

「痛い場合は我慢せずに言った方が良いわ。それを無視するようなら別れなさい。ろくな男じゃないから。まあ、吉野なら心配なさそうだけど」

「そうね~、そんな感じする。正直に言わないと、男はわからないしね~。もちろん、私達にも男のツラさはわかんないけど……」

「それは一生の課題よね……まあ、色々言ったけれど……今は失敗しても良いと思うわ。2人共初めてなら、仕方のないことよ。それよりも、そのあと気まずくならないようにしなさい」

 ……頭の中がグルグル回ってる……。。
 ……結局、やってみないことにはわからないってこと?
 ……でも、聞いてもらえて良かった……。

「う、うん!が、頑張ってみる!2人共、ありがとね!」

「ううん、気にしないで~。綾とこういう話できて楽しいし。今までは、出来なかったし」

「あっ……そ、そうだよね、ごめんね……」

「別に謝ることないよ~。綾とは一緒にいれば楽しいし」

「そうね、それには同意するわ」

「……エヘヘ、ありがとう……」

「ん?あっ!?彼氏きた」

 ファミレスに、ガラの悪そうな男の人が入ってきました。
 年齢は、少し年上に見えます。

「おい、愛子。なにしてる?」

「ごめんね~、女子会してて」

「……ほう?随分……」

 ゾワッ!?わ、私……こ、怖い!?
 な、なに?ど、どういうこと?

「ちょっと!?綾は彼氏いるから!てゆーか、彼女いるんですけど?」

「悪い悪い……永倉慎吾だ、よろしくな。じゃあ、行くぞ」

「うん!」

 2人は腕を組んで、ファミレスを出て行きました……。
 な、なんだったんだろう?
 愛子の彼氏なのに、嫌な感じがした……?

「……また、厄介そうな男を……心配ね」

「え?そ、そうなの?」

「視線感じたでしょ?舐め回すような……」

「あ、あれって……そういうことなんだ……なんか、怖いなって……」

「本能的に危険を察知したのね……あの子、男運がないから。ただ、今回のは特にマズそうね。綾……私、少し調べてみるわ。なにもなければ、それならそれで良いわ」

「わ、私も手伝う!」

「綾は……むしろカモがネギ背負ってくる感じね……私は、一応アテがあるから」

「どういう意味?」

「多分、ガラの悪い人が多いところに調べに行くのよ。綾なんか、すぐに拉致されて……まあ、危ないわ」

「で、でも……加奈だって……」

「私はアテがあるから……もしあれなら、吉野に頼んだら?」

「え?め、迷惑じゃ……」

「そんな男かしら?」

「ううん!わ、私が勝手に……」

「多分、綾を心配するわよ?」

「そ、そっかぁ……うん、聞いてみるね」

「よし、決まりね。さあ、帰りましょう」

 その日は、そのまま家に帰りました。



 私は部屋の中で思い出していた。

 ……愛子には、本当に良くしてもらった。

 女子に嫌われてた私を、愛子は守ってくれた。

 見た目はギャル系だし、言葉遣いもアレたけど……。

 優しくて友達想いのいい子なのを、私は知っている。

 なにもなければ、それで良いの。

 でも、何かあるなら……私が愛子の力になりたい。

 それが親友《愛子》に出来る、私なりの恩返しなんだ。











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