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おまけの番外編 『まて』はもういやだ!
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完結後、小説家になろうさんで日間異世界転生/転移ランキング再浮上で3位までいただきました。本当にありがとうございます。
嬉しさのあまり、その時に思いついたことを勢いで書いた番外編。
完全なるギャグです。
今までの話の流れがぶった切るような、イメージ総崩れですが楽しく書いてできたので載せちゃいます。
内容に百合や薔薇の愛が出てきますが、すべてギャグです。
頭を空っぽにして読んでください。
~◇~◇~◇~
耳を掠める甘い吐息と、触れる柔らかさ。
それが好いた女性のものであると、健全な男として体が熱くなるのは当たり前だろう。
朗らかな笑顔、淑女らしい淑やかな笑み、艶然とした微笑み、そして赤らめた顔で覗かせた、はにかんだ笑い顔。
短い逢瀬にみせる、数々の表情。
口に手を当て鈴のような声で笑い、ちょっとしたことで驚きに見開き零れんばかりに大きくなる瞳、怒っているのか困っているのか分からない中央に寄せた眉、拗ねたように尖り付き出された唇。
どれもこれも、いとおしい。
クラウディアを思い起こし、多幸感をにつつまれては、忙しい日々をやり過ごしてきた。
もうすぐだ・・・
もう少しで、クラウディアに毎日でも会えるようになる。
クラウディアは、もう20歳になる。
本来、3年と言われていたザリエル伯爵は、任期が終わると夫人を連れて帰国をしたが、クラウディアとジェイクはそのままハイドランジア国に留まった。
祖父である前国王の達ての願いに、『老い先短い年寄りの傍にもう少しいてほしい』と言われては、優しいクラウディアは断ることはできなかったようだ。
それでも、1年延ばした滞在でやっともう少しすれば帰ってくる。
逢えない間の手紙と贈り物のやり取りは、エドワードの楽しみだった。
クラウディアから送られてきた、労わりの書かれた手紙に手ずから刺した刺繍のハンカチを始めとした数々の贈り物。
ハンカチも勿論、ネクタイに刺された刺繍も見事で素晴らしかった。
聞けば俺との婚約期間、自宅に籠りっきりで時間つぶしによく刺していたので自然に上達したと言う。それを聞いたときの俺は、どれだけ長い時間クラウディアを心ない言葉で縛り付けていたのだろと後悔と自分に怒りを覚えた。
ああ、出来ることなら初めて顔を合わせた日からやり直したい。
子供心の父上に従うしかできなかったが、協力者を作ってどうにかできなかっただろうかと思う。いや、それとも男らしく立ち向かっていくくらい、強くならなければいけなかったのだ。
だが時間は、巻き戻らない。
ならば、これからが勝負だ。
償いではない。
クラウディアとこれからの日々で、もっと愛し愛される存在となるのだ。
手紙でしか紡ぐとが出来なかった言葉を・・・クラウディアへの愛をこれから・・・ずっと・・・
◇
「ディア!」
「エド様!」
記憶より大人びて女性らしい美しく成長したクラウディアが、此方へ駆けてくる。フワリとはためくスカートは、濃紺色に銀の刺繍の入った大人なデザインの落ち着いたドレスなのに軽やかに馳ける足取りは少女の様にお転婆だ。
だが、それをはしたないなど思わない。
それだけ、俺に会いたかったと体全体で表してくれている。それに俺は、隠しきれない歓びを顔に体で惜しみなくだす。
クラウディアが駆けてくるのが待ちきれず、こちらも足を進めて距離を縮めた。
頬が紅潮したクラウディアの嬉しそうな笑顔。
記憶を無くしたクラウディアは、俺から離れていくと恐怖を感じたがこの顔を見ればここまでの努力で近づけたと確信した。
だがら、もう少しというところで俺は止まり両腕を広げてクラウディが飛び込んでくるのを待った。
スカートの裾が大きく翻る。
フワフワとしたミルクティ色の髪が軽やかに揺れる。
クラウディアも両手を広げて駆け寄る。
そして、クラウディアの愛しい温もりと香りを俺は胸いっぱいに──────
「女神様!!!」
感じることが出来なかった。
クラウディアは、俺の横を通りすぎ後ろにいた、レティ改め姉上の胸に飛び込んでいった。
「まぁ、ディアってば。そんなに走っては、はしたなくってよ。」
苦言を口にしながらもそれは笑いを含み、走ったことで乱れたクラウディアの髪を手で愛おしそうに撫でなおす。
それをクラウディアは、ますます頬を赤らめて恥ずかしそうにキラキラとした瞳で姉上を見上げる。
「あっ、会いたかったです。ずっと、貴女のことをことを思い出して・・・」
なっ!なんで、そんな恋人に言うような言葉を、姉上に!女性同士だろう、変な意味はないはずだ。
「あらあら、わたくしもよ。可愛い貴女に会いたかったわ。」
そう言うと姉上は、優しく宝物のようにクラウディアをその胸に抱きしめた。クラウディアも頬を姉上の胸に寄せて微笑んで喜んでいる。
「・・・いや、待て待て。姉上!ディア!
俺だって、会いたかったんだ!」
抱きしめ合う恋人同士の様な二人に───女性同士だが、俺は、らしくもなく取り乱して駆け寄り。姉上の腕からクラウディアを取り戻そうとするが、肝心のクラウディアがまさかの姉上にしがみ付き離れない。
「いやっ!邪魔しないでください。
私は、ずっとレティシア様に会いたかったんですから。」
姉上の胸に顔を埋めて、叫ばれた言葉に俺は言葉もなく呆然とする。
そんな、クラウディアを慰めるように髪を肩を背を撫でる姉上は、俺と目が合うとフッと勝ち誇ったような微笑みを浮かべた。
くっ、悔しい・・・
「何故・・・」
俺は、離れてから、いやクラウディアの本心を聞いて俺の恋心に気が付いてから努力をしてきた。まだ、足りないところは多い。10年間、無意識にクラウディアに強いてきたことの償いもまだだ。だから、まだ許してもらえるとは思っていなかったが、これは・・・これからだと、思っていた俺は・・・
「何故ですって!」
突然、入って来た第三の声に俺は驚くが、抱き合う二人は、嬉しそうな顔でそちらに顔を向ける。
俺も、顔を向けて見たものは・・・
俺と姉上によく似た、いやそれ以上の美しさと称えられる母上がいた。
いた、いたが・・・ちょっと、待て!
「なっ、母上、それにそれは、父上っ?!」
振り向いた先にいたのは、神殿の女神像の様な真っ白なシンプルなドレスを身に着け頭には草冠を付けた母上が跨りいる。
まるで馬にでも乗っているような堂々とした姿で手綱を握っているが・・・
いや、あの、それは・・・
「ハッ!」
母上は、歩みを寄せるために乗っている脇腹を蹴る。
そして、それを合図にのろのろとした動きでこちらへ寄ってくる、それ。
それ──────どう見ても、いつもの城で見る宰相の文官姿の父上だ。
その服装に、轡を口に噛まされ手綱と鞍を背に付けて四つん這いになり母上を背にしている。
さらに言うなら、その顔だ。
何時もの眉間に皺でなく、恍惚とした嬉しそうな顔。
先程、脇腹を蹴られたときに僅かに漏れた「うっ♡」と語尾に何かマークがついていたような気がするがそれは聞かなかったことにしよう。
「「美の創造神様!」」
母上の姿に、立ち竦むしかない俺の前でクラウディアと姉上が膝を折り両手を胸に組み拝む。
それに悠々と答えて、父上の背から降りる。
降りる際、背に足を乗せてギュッと踏み込んだのを俺は見てしまった。それに父上がどのような顔をしたか声を漏らしたか・・・知らないふりをしよう。
「わたくしのかわいい娘たち。」
そう言って、母上はクラウディアの髪を撫で顎を掴んで顔を寄せる。
確かに母上は、美しい。
姉上とは違い、今の戦女神の様な姿が恐ろしいほど似合う。
それにクラウディアとの二人の姿は、宗教画の様な現実味のないものだ。
儚い容貌の愛らしさがあるクラウディアを、戦女神が敵から救ったかのような妖しい美。
「ああ、わたくしは、貴女様に会うために戻ってまいりました・・・」
持ち上げられた顔は震え、大きな瞳からは喜びの涙が零れる。
その涙を、そっと指で拭い頬を撫でる。母上の撫でる手に目を閉じて擦り寄り喜びを歓喜を抑えきれないように次から次へと光る雫が頬を濡らす。
母上は、それを慈愛の微笑みで受けとめる。
いま、目の前で繰り広げられているものはなんだ?
いったいなんだ?
そう思っている、俺に今までクラウディアに向けていた柔らかな視線とは違う、恐ろしく鋭い瞳で母上は行きなり此方を向いた。
「此奴等の所為で、貴女に会えなかった罪。この者たちにどう償わせましょうかしらね?」
そう言って振り返る顔は、まさしく戦女神の名を持って相応しい恐怖があった。
「女神様、どうか、ご慈悲を・・・」
いつな間にかやって来たのか、俺の横に跪く父上がいた。ご丁寧にその手には乗馬用の鞭までも手・・・
いや、待ってくれ。
父上よ、いつからそんな趣味を持ったんだ。
いや、嬉しそうに頬を染めるな。やめてくれ、明日から仕事中にその顔を思いだしたらどうしてくれるんだ!
「慈悲・・・慈悲ねぇ。
そこの馬鹿息子は、罪をわかっていないわね。
わたくしの慈悲で教えてあげましょう。」
オホホッと高らかに笑い声と共に、父上の手から鞭を取るとその手に持ちヒュンっと一度鞭を振りしならせる。
母上の横に、縋るようにやって来たクラウディアから手紙を渡される。
「この手紙。未だに10回に一度は業務連絡の様な手紙。このどこで愛を囁いていると言うの。
手紙にも書けない、ヘタレ男が会えば言えるですって!
現実を見なさい。
お前の様な男は、王都広場の中心で愛を叫んでも、クラウディアちゃんの心に一切届きはしません!」
母上が手に持ち掲げるそれは、俺が送った手紙のようだ。
確かに、手紙の返事を書くときに何度か仕事が大変逼迫していた時期が何度かあり俺のこの状況を伝えたく書いた内容が昔のようになったこともあった。
後から、気が付き贈り物と共にこれでもかと自分で思いつく限りのクラウディアへの愛の言葉を綴った手紙を送った。その後のクラウディアの手紙には、恥ずかしいからやめてほしいとその様子が想像できるような内容の返事が来た。
そのやり取りも、距離が近くなったようで楽しく、心地よかったのだが・・・
「お前のクラウディアへの愛は、こんなものなの!!!
こんな陳腐な言葉しか書けない。しかもいつもでなく、まるで謝罪するようなときにしか書けないなど、本当の愛ではないわ!
ああ、哀れな乙女クラウディア。貴女に相応しい愛を囁くほどの力を持つものなどいないわ。
わたくしと共に一緒に来なさい。このまま顔だけの男など『まて』を延長させてしまえばいいのです。」
「はい!わたくしは、女神様を誰よりも愛しています。」
俺の心を読んだような母上の声は、片腕にクラウディアを抱き寄せて片足は父上の背に掛けて跨ろうとしているようにも見える。それに嬉しそうに抱き着くクラウディア。
このまま連れ去られてしまう・・・
って、いや待ってくれ!
おかしいだろ!
なぜ、父上がまた四つん這いになって馬になっている。
母上とクラウディアを背に乗せて恍惚とした声を上げないでくれ!
そして、それに嬉々としているクラウディア。貴女も可笑しいと思わないのか?!
なぜだ、誰もこの状況をおかしいと思わない。
俺の愛の言葉が足りない?
それはいつも思っていた。
『まて』の延長?
1年延びた今でも、本当に帰ってくるのか怯えている。
もしかしたら、あちらの国で誰か思う男ができでもしたら・・・
ああ、不安だ。
このところ、きちんと眠れない日々を過ごしていた。
帰ってくる日が近くなるにつれて、広がる喜びと不安。
今度こそ、泣かさない、
俺のできるすべてで、クラウディア愛しぬく。そう、心に決めているが・・・
不安・・・。俺をクラウディアが、前の様な微笑みを向けてくれるだろうか?
恐怖・・・。顔を合わせて、他に好きな人がいると言われたら?
戸惑い・・・。記憶を無くしたクラウディアは、俺よりも姉上に心を許していた?
この状況が、それなのか?
欲しかった微笑みは、母上と姉上に・・・
愛していると言う言葉も・・・
母上と一緒に去っていく・・・
「待ってくれ!
俺はクラウディアがいないとダメなんだ!
お願いだ、俺の拙い愛を聞いてくれ!!!」
父上に跨った母上は、クラウディアを連れて行く。
その道々に、何故か姉上が花を撒いている。
「聞こえませ~ん」
クラウディアの冷たい声が響き、母上の笑い声と、父上の口から「パッカラパッカラ」と音が聞こえる。
ウフフアハハっと、美しい女性の笑い声と姉上の撒く花が近寄る俺の邪魔をする。
気が付くと、とても遠くに影が見えるだけになっている。
「待ってくれぇ、クラウディアァァァァァ」
渾身の声を出して、名を呼んで目を開けた俺の視界には見慣れた天井が見えた。
はあはあと体で息をしている俺がいるのは、いつもの俺の寝台。
ゆっくりと上半身を起こすと、尋常じゃない汗をかいて寝間着がぐっしょりとしていた。
だが、そんなことを気にする余裕もないくらい、さっきの悪夢があまりにも強烈だった。
俺の不安な気持ちが見せた夢なのは間違えないだろう。
これは正夢じゃない。
正夢にしない。
これは、きっと神からの啓示だ。
俺の今の足りないものを示されたのだ。
きっと、そうだ。
俺の顔が好きだと言ってくれるクラウディア。
同じ顔は他にもいる。
俺が、クラウディアへの愛情に油断をすれば、他に攫われるかもしれないと言うことだ。
現に父上は、もう長いこと『まて』をしている。しかも、解決方法がないくらいに拗れている。長い夫婦喧嘩だが犬も食わぬと言うそれは、俺の関係ないところでやってもらう。夢に見たように父上は母上には勝てないのだ。喜んでその苦しみを味わっているがいいさ。
俺は、アレを教訓にもっとクラウディアを素直に愛する。
そのためには・・・
「待ってくれ、ハンス。もう一度、俺に言ってくれ。お前からの愛の言葉が欲しいんだ。頼む!」
「やめろ、みんなが見ている!」
クラウディアが帰国する数週間前。
騎士団の修練場の端、人目に付きにくい場所で、女性受けする色男で有名な近衛騎士ハンスと国一番の美麗な宰相筆頭補佐官のエドワードが顔を寄せ合い至近距離で薔薇愛を温め合っていると噂になった。
「ハンス、頼む。
俺が知る限り、お前以上に熱い愛を囁ける男を知らないんだ。俺がこんなに心を揺さぶられるのはお前だけなんだ。愛を知らない俺に、たくさんのことを終えてくれたのはお前だろ!」
「うわぁぁ、やめてくれ!誤解されるだろぉ!!!」
今日も今日とて、エドワードはハンスから女性の口説き文句を聞き出すために追いかけまわす。
それを見た多くの人は、頬を染めて見ていた。
お城勤めの女性たちからは、見目麗しい騎士と貴公子の禁断の愛に・・・
そして騎士たちの幾人かは、新しい扉を開く切っ掛けを・・・
それを聞いたレティシアは呆れかえり、ヴィクターは面白がってクラウディアへ手紙を出した。
この手紙がどう転ぶか・・・
期日通りにクラウディアの帰国はなされてのか?
それとも、面白そうと興味津々に早まったか?
~◇~◇~◇~
読んでくださりありがとうございます。
この番外編のネタバレ
・エド母と父の関係は、夢オチの通りです。尻に敷かれるどころか完全に乗っかられています。
・クラウディアがエド母に初対面する時の状況を思い浮かべて、間違いなく暴走part2になるだろうなと思ったのですが、それを書くと長くなりそうなのでエドワードの夢で書きました。
・いつか薔薇ネタ書きたいなぁと思っていたので入れてみました。百合ネタは初めて書いたけど、面白かったです。
作者の独りよがりな楽しみで書いたので不快な方は申し訳ございません。
嬉しさのあまり、その時に思いついたことを勢いで書いた番外編。
完全なるギャグです。
今までの話の流れがぶった切るような、イメージ総崩れですが楽しく書いてできたので載せちゃいます。
内容に百合や薔薇の愛が出てきますが、すべてギャグです。
頭を空っぽにして読んでください。
~◇~◇~◇~
耳を掠める甘い吐息と、触れる柔らかさ。
それが好いた女性のものであると、健全な男として体が熱くなるのは当たり前だろう。
朗らかな笑顔、淑女らしい淑やかな笑み、艶然とした微笑み、そして赤らめた顔で覗かせた、はにかんだ笑い顔。
短い逢瀬にみせる、数々の表情。
口に手を当て鈴のような声で笑い、ちょっとしたことで驚きに見開き零れんばかりに大きくなる瞳、怒っているのか困っているのか分からない中央に寄せた眉、拗ねたように尖り付き出された唇。
どれもこれも、いとおしい。
クラウディアを思い起こし、多幸感をにつつまれては、忙しい日々をやり過ごしてきた。
もうすぐだ・・・
もう少しで、クラウディアに毎日でも会えるようになる。
クラウディアは、もう20歳になる。
本来、3年と言われていたザリエル伯爵は、任期が終わると夫人を連れて帰国をしたが、クラウディアとジェイクはそのままハイドランジア国に留まった。
祖父である前国王の達ての願いに、『老い先短い年寄りの傍にもう少しいてほしい』と言われては、優しいクラウディアは断ることはできなかったようだ。
それでも、1年延ばした滞在でやっともう少しすれば帰ってくる。
逢えない間の手紙と贈り物のやり取りは、エドワードの楽しみだった。
クラウディアから送られてきた、労わりの書かれた手紙に手ずから刺した刺繍のハンカチを始めとした数々の贈り物。
ハンカチも勿論、ネクタイに刺された刺繍も見事で素晴らしかった。
聞けば俺との婚約期間、自宅に籠りっきりで時間つぶしによく刺していたので自然に上達したと言う。それを聞いたときの俺は、どれだけ長い時間クラウディアを心ない言葉で縛り付けていたのだろと後悔と自分に怒りを覚えた。
ああ、出来ることなら初めて顔を合わせた日からやり直したい。
子供心の父上に従うしかできなかったが、協力者を作ってどうにかできなかっただろうかと思う。いや、それとも男らしく立ち向かっていくくらい、強くならなければいけなかったのだ。
だが時間は、巻き戻らない。
ならば、これからが勝負だ。
償いではない。
クラウディアとこれからの日々で、もっと愛し愛される存在となるのだ。
手紙でしか紡ぐとが出来なかった言葉を・・・クラウディアへの愛をこれから・・・ずっと・・・
◇
「ディア!」
「エド様!」
記憶より大人びて女性らしい美しく成長したクラウディアが、此方へ駆けてくる。フワリとはためくスカートは、濃紺色に銀の刺繍の入った大人なデザインの落ち着いたドレスなのに軽やかに馳ける足取りは少女の様にお転婆だ。
だが、それをはしたないなど思わない。
それだけ、俺に会いたかったと体全体で表してくれている。それに俺は、隠しきれない歓びを顔に体で惜しみなくだす。
クラウディアが駆けてくるのが待ちきれず、こちらも足を進めて距離を縮めた。
頬が紅潮したクラウディアの嬉しそうな笑顔。
記憶を無くしたクラウディアは、俺から離れていくと恐怖を感じたがこの顔を見ればここまでの努力で近づけたと確信した。
だがら、もう少しというところで俺は止まり両腕を広げてクラウディが飛び込んでくるのを待った。
スカートの裾が大きく翻る。
フワフワとしたミルクティ色の髪が軽やかに揺れる。
クラウディアも両手を広げて駆け寄る。
そして、クラウディアの愛しい温もりと香りを俺は胸いっぱいに──────
「女神様!!!」
感じることが出来なかった。
クラウディアは、俺の横を通りすぎ後ろにいた、レティ改め姉上の胸に飛び込んでいった。
「まぁ、ディアってば。そんなに走っては、はしたなくってよ。」
苦言を口にしながらもそれは笑いを含み、走ったことで乱れたクラウディアの髪を手で愛おしそうに撫でなおす。
それをクラウディアは、ますます頬を赤らめて恥ずかしそうにキラキラとした瞳で姉上を見上げる。
「あっ、会いたかったです。ずっと、貴女のことをことを思い出して・・・」
なっ!なんで、そんな恋人に言うような言葉を、姉上に!女性同士だろう、変な意味はないはずだ。
「あらあら、わたくしもよ。可愛い貴女に会いたかったわ。」
そう言うと姉上は、優しく宝物のようにクラウディアをその胸に抱きしめた。クラウディアも頬を姉上の胸に寄せて微笑んで喜んでいる。
「・・・いや、待て待て。姉上!ディア!
俺だって、会いたかったんだ!」
抱きしめ合う恋人同士の様な二人に───女性同士だが、俺は、らしくもなく取り乱して駆け寄り。姉上の腕からクラウディアを取り戻そうとするが、肝心のクラウディアがまさかの姉上にしがみ付き離れない。
「いやっ!邪魔しないでください。
私は、ずっとレティシア様に会いたかったんですから。」
姉上の胸に顔を埋めて、叫ばれた言葉に俺は言葉もなく呆然とする。
そんな、クラウディアを慰めるように髪を肩を背を撫でる姉上は、俺と目が合うとフッと勝ち誇ったような微笑みを浮かべた。
くっ、悔しい・・・
「何故・・・」
俺は、離れてから、いやクラウディアの本心を聞いて俺の恋心に気が付いてから努力をしてきた。まだ、足りないところは多い。10年間、無意識にクラウディアに強いてきたことの償いもまだだ。だから、まだ許してもらえるとは思っていなかったが、これは・・・これからだと、思っていた俺は・・・
「何故ですって!」
突然、入って来た第三の声に俺は驚くが、抱き合う二人は、嬉しそうな顔でそちらに顔を向ける。
俺も、顔を向けて見たものは・・・
俺と姉上によく似た、いやそれ以上の美しさと称えられる母上がいた。
いた、いたが・・・ちょっと、待て!
「なっ、母上、それにそれは、父上っ?!」
振り向いた先にいたのは、神殿の女神像の様な真っ白なシンプルなドレスを身に着け頭には草冠を付けた母上が跨りいる。
まるで馬にでも乗っているような堂々とした姿で手綱を握っているが・・・
いや、あの、それは・・・
「ハッ!」
母上は、歩みを寄せるために乗っている脇腹を蹴る。
そして、それを合図にのろのろとした動きでこちらへ寄ってくる、それ。
それ──────どう見ても、いつもの城で見る宰相の文官姿の父上だ。
その服装に、轡を口に噛まされ手綱と鞍を背に付けて四つん這いになり母上を背にしている。
さらに言うなら、その顔だ。
何時もの眉間に皺でなく、恍惚とした嬉しそうな顔。
先程、脇腹を蹴られたときに僅かに漏れた「うっ♡」と語尾に何かマークがついていたような気がするがそれは聞かなかったことにしよう。
「「美の創造神様!」」
母上の姿に、立ち竦むしかない俺の前でクラウディアと姉上が膝を折り両手を胸に組み拝む。
それに悠々と答えて、父上の背から降りる。
降りる際、背に足を乗せてギュッと踏み込んだのを俺は見てしまった。それに父上がどのような顔をしたか声を漏らしたか・・・知らないふりをしよう。
「わたくしのかわいい娘たち。」
そう言って、母上はクラウディアの髪を撫で顎を掴んで顔を寄せる。
確かに母上は、美しい。
姉上とは違い、今の戦女神の様な姿が恐ろしいほど似合う。
それにクラウディアとの二人の姿は、宗教画の様な現実味のないものだ。
儚い容貌の愛らしさがあるクラウディアを、戦女神が敵から救ったかのような妖しい美。
「ああ、わたくしは、貴女様に会うために戻ってまいりました・・・」
持ち上げられた顔は震え、大きな瞳からは喜びの涙が零れる。
その涙を、そっと指で拭い頬を撫でる。母上の撫でる手に目を閉じて擦り寄り喜びを歓喜を抑えきれないように次から次へと光る雫が頬を濡らす。
母上は、それを慈愛の微笑みで受けとめる。
いま、目の前で繰り広げられているものはなんだ?
いったいなんだ?
そう思っている、俺に今までクラウディアに向けていた柔らかな視線とは違う、恐ろしく鋭い瞳で母上は行きなり此方を向いた。
「此奴等の所為で、貴女に会えなかった罪。この者たちにどう償わせましょうかしらね?」
そう言って振り返る顔は、まさしく戦女神の名を持って相応しい恐怖があった。
「女神様、どうか、ご慈悲を・・・」
いつな間にかやって来たのか、俺の横に跪く父上がいた。ご丁寧にその手には乗馬用の鞭までも手・・・
いや、待ってくれ。
父上よ、いつからそんな趣味を持ったんだ。
いや、嬉しそうに頬を染めるな。やめてくれ、明日から仕事中にその顔を思いだしたらどうしてくれるんだ!
「慈悲・・・慈悲ねぇ。
そこの馬鹿息子は、罪をわかっていないわね。
わたくしの慈悲で教えてあげましょう。」
オホホッと高らかに笑い声と共に、父上の手から鞭を取るとその手に持ちヒュンっと一度鞭を振りしならせる。
母上の横に、縋るようにやって来たクラウディアから手紙を渡される。
「この手紙。未だに10回に一度は業務連絡の様な手紙。このどこで愛を囁いていると言うの。
手紙にも書けない、ヘタレ男が会えば言えるですって!
現実を見なさい。
お前の様な男は、王都広場の中心で愛を叫んでも、クラウディアちゃんの心に一切届きはしません!」
母上が手に持ち掲げるそれは、俺が送った手紙のようだ。
確かに、手紙の返事を書くときに何度か仕事が大変逼迫していた時期が何度かあり俺のこの状況を伝えたく書いた内容が昔のようになったこともあった。
後から、気が付き贈り物と共にこれでもかと自分で思いつく限りのクラウディアへの愛の言葉を綴った手紙を送った。その後のクラウディアの手紙には、恥ずかしいからやめてほしいとその様子が想像できるような内容の返事が来た。
そのやり取りも、距離が近くなったようで楽しく、心地よかったのだが・・・
「お前のクラウディアへの愛は、こんなものなの!!!
こんな陳腐な言葉しか書けない。しかもいつもでなく、まるで謝罪するようなときにしか書けないなど、本当の愛ではないわ!
ああ、哀れな乙女クラウディア。貴女に相応しい愛を囁くほどの力を持つものなどいないわ。
わたくしと共に一緒に来なさい。このまま顔だけの男など『まて』を延長させてしまえばいいのです。」
「はい!わたくしは、女神様を誰よりも愛しています。」
俺の心を読んだような母上の声は、片腕にクラウディアを抱き寄せて片足は父上の背に掛けて跨ろうとしているようにも見える。それに嬉しそうに抱き着くクラウディア。
このまま連れ去られてしまう・・・
って、いや待ってくれ!
おかしいだろ!
なぜ、父上がまた四つん這いになって馬になっている。
母上とクラウディアを背に乗せて恍惚とした声を上げないでくれ!
そして、それに嬉々としているクラウディア。貴女も可笑しいと思わないのか?!
なぜだ、誰もこの状況をおかしいと思わない。
俺の愛の言葉が足りない?
それはいつも思っていた。
『まて』の延長?
1年延びた今でも、本当に帰ってくるのか怯えている。
もしかしたら、あちらの国で誰か思う男ができでもしたら・・・
ああ、不安だ。
このところ、きちんと眠れない日々を過ごしていた。
帰ってくる日が近くなるにつれて、広がる喜びと不安。
今度こそ、泣かさない、
俺のできるすべてで、クラウディア愛しぬく。そう、心に決めているが・・・
不安・・・。俺をクラウディアが、前の様な微笑みを向けてくれるだろうか?
恐怖・・・。顔を合わせて、他に好きな人がいると言われたら?
戸惑い・・・。記憶を無くしたクラウディアは、俺よりも姉上に心を許していた?
この状況が、それなのか?
欲しかった微笑みは、母上と姉上に・・・
愛していると言う言葉も・・・
母上と一緒に去っていく・・・
「待ってくれ!
俺はクラウディアがいないとダメなんだ!
お願いだ、俺の拙い愛を聞いてくれ!!!」
父上に跨った母上は、クラウディアを連れて行く。
その道々に、何故か姉上が花を撒いている。
「聞こえませ~ん」
クラウディアの冷たい声が響き、母上の笑い声と、父上の口から「パッカラパッカラ」と音が聞こえる。
ウフフアハハっと、美しい女性の笑い声と姉上の撒く花が近寄る俺の邪魔をする。
気が付くと、とても遠くに影が見えるだけになっている。
「待ってくれぇ、クラウディアァァァァァ」
渾身の声を出して、名を呼んで目を開けた俺の視界には見慣れた天井が見えた。
はあはあと体で息をしている俺がいるのは、いつもの俺の寝台。
ゆっくりと上半身を起こすと、尋常じゃない汗をかいて寝間着がぐっしょりとしていた。
だが、そんなことを気にする余裕もないくらい、さっきの悪夢があまりにも強烈だった。
俺の不安な気持ちが見せた夢なのは間違えないだろう。
これは正夢じゃない。
正夢にしない。
これは、きっと神からの啓示だ。
俺の今の足りないものを示されたのだ。
きっと、そうだ。
俺の顔が好きだと言ってくれるクラウディア。
同じ顔は他にもいる。
俺が、クラウディアへの愛情に油断をすれば、他に攫われるかもしれないと言うことだ。
現に父上は、もう長いこと『まて』をしている。しかも、解決方法がないくらいに拗れている。長い夫婦喧嘩だが犬も食わぬと言うそれは、俺の関係ないところでやってもらう。夢に見たように父上は母上には勝てないのだ。喜んでその苦しみを味わっているがいいさ。
俺は、アレを教訓にもっとクラウディアを素直に愛する。
そのためには・・・
「待ってくれ、ハンス。もう一度、俺に言ってくれ。お前からの愛の言葉が欲しいんだ。頼む!」
「やめろ、みんなが見ている!」
クラウディアが帰国する数週間前。
騎士団の修練場の端、人目に付きにくい場所で、女性受けする色男で有名な近衛騎士ハンスと国一番の美麗な宰相筆頭補佐官のエドワードが顔を寄せ合い至近距離で薔薇愛を温め合っていると噂になった。
「ハンス、頼む。
俺が知る限り、お前以上に熱い愛を囁ける男を知らないんだ。俺がこんなに心を揺さぶられるのはお前だけなんだ。愛を知らない俺に、たくさんのことを終えてくれたのはお前だろ!」
「うわぁぁ、やめてくれ!誤解されるだろぉ!!!」
今日も今日とて、エドワードはハンスから女性の口説き文句を聞き出すために追いかけまわす。
それを見た多くの人は、頬を染めて見ていた。
お城勤めの女性たちからは、見目麗しい騎士と貴公子の禁断の愛に・・・
そして騎士たちの幾人かは、新しい扉を開く切っ掛けを・・・
それを聞いたレティシアは呆れかえり、ヴィクターは面白がってクラウディアへ手紙を出した。
この手紙がどう転ぶか・・・
期日通りにクラウディアの帰国はなされてのか?
それとも、面白そうと興味津々に早まったか?
~◇~◇~◇~
読んでくださりありがとうございます。
この番外編のネタバレ
・エド母と父の関係は、夢オチの通りです。尻に敷かれるどころか完全に乗っかられています。
・クラウディアがエド母に初対面する時の状況を思い浮かべて、間違いなく暴走part2になるだろうなと思ったのですが、それを書くと長くなりそうなのでエドワードの夢で書きました。
・いつか薔薇ネタ書きたいなぁと思っていたので入れてみました。百合ネタは初めて書いたけど、面白かったです。
作者の独りよがりな楽しみで書いたので不快な方は申し訳ございません。
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すごく面白かったです!
是非是非続編として、その後のエド達とエド母達の話をお願いします♪
たくさん想像もしてますが、ぜひ読みたいです!
よろしくお願いします♥
番外編もありがとうございましたー!!
他のお話終わった後でいいのでこの後の展開とクラウディアとエドワードのその後も。。
気になります♡
わー!「まて」してました笑
宰相大人がない…クラウディアはとんだとばっちりを受けていたのですね。
夫人にバレたら(あ、バレてるや)もう再構築は無さそう
エドワードは永遠にクラウディアの尻に敷かれるのだろうな〜とか、宰相は忍者夫人と離縁しないまま姿を探し続けるんだろうな〜と考えると面白いです
完結お疲れ様でした!